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ジジババと補佐官と救世主伝説

 その日の夜が明けました。夜が明けてもまだお爺さんとお婆さんは空中で激烈な戦いを繰り広げています。どうやって空中浮遊しているんだとか突っ込んではいけません。そういう人種なのですから。

 朝日が放つ光と共に35cm連装砲がお爺さんとお婆さんに向けて発射されました。

「ぬう? 何奴?」

「ワシらの聖戦の邪魔をして、ただで済むとは思うていまいな?」

 何故かブチ切れているお爺さんとお婆さんの頭上には予想外の人物がいました。

「もちろん思っていないよ。というか、生かして返すつもりもないけどね。砲雷撃戦用意!」

 空中戦艦に乗った桃太郎が全機に指示を出します。

 海側からは砲撃の嵐、空からはミサイルの嵐が吹きすさびます。

「もももも、桃太郎?! なぜここにおるのじゃ?」

 狼狽えるお爺さん。

「あたりまえじゃないか。ここの国の大統領補佐官から『日本産のエイリアンが暴れています。このままでは我が国が壊滅します。至急応援求ム』という電話があったからだよ。これは身内の責任だよねと思って出向いたのさ」

 桃太郎の微笑みの背後にどす黒い何かを見ているお爺さん。お婆さんはそれに気付かずに暴れまわっていますが、一発のミサイルランチャーに叩き落とされて派手に地面に落ちていきます。

「おのれ、桃太郎! 貴様、これほどの権力をどこで手に入れた?」

 ミサイルを食らってもピンピンしているお婆さんが空の桃太郎に向って叫びます。

「決まってるじゃないか。関東竜胆会の財力で政治家を買収したんだよ。チョロいもんだったよ」

 悪の色に染まった桃太郎はさながら魔王のごとき笑みを浮かべて

「この世はべて詐欺とコネと金だぁーーーーーーー!」

 と青少年にあるまじき発言をします。

 さらなる惨劇がこの国を襲うことになろうとは誰もが予想していませんでした。この時の桃太郎は補佐官たちには救世主に見えていたのですから。

こんばんは、星見です。

ハードワークな部署に押し込まれました模様です(涙)ええ、帰宅時間が二時間~四時間くらい遅くなります。出勤時間が二時間ほど早くなります。これもしばらくの辛抱と頑張ります。


さて、鬼退治……今月中には終わらせたいと思います。頑張れ、桃太郎!


というわけで次回またお会いできることを祈りつつ……

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