前なんて向けない
空から見た僕たちは
どんな風に見えているんだろう
うす汚れた街に
ただぼんやりと生きている僕らは
日々を消化することしかできない僕らは
生きる意味を見失って久しい
敷き詰められた石の上をひたすら歩いていく
前からさした日の光がまぶしくて目を閉じてしまう
少しだけ降った雨が虹を連れてきた
虹の根元には幸福が埋まっているらしい
いつまでたっても追いつけない虹の根元に
空が落ちないなんて誰が決めた
山が動かないなんて誰が言った
世界は人間なんて踏み越えていく
道の向こうで手を振っている人に
僕たちはいったい何ができる
手を振り返すことしかできない僕らに
期待なんてしないでほしい