転生ってやつ?
初めての投稿です、暖かい目で見ていただければ
考えてみれば長い人生だった
私という人生は紆余曲折あったものの世間一般には普通の部類に入るのだろう
しいて人と違う部分を話すとすれば、生涯孤独の身でありおじさんになった時、誰かとの関わりが欲しくてゲーム配信をしていたことから近所では「ゲームおじさん」と呼ばれ認知されていたことだろうか
孤独の身だからこそポックリ逝くのが怖く毎年の健康診断は行っていたが、ついに病気が見つかり余命があと少しという宣告を受けるのであった
後悔がない…といえば嘘になるだろうが比較的満足した人生を送れていたとは思う
だからかそこからの行動は早かった
とりあえず新卒から務めていた会社を有給全消化して退職する、病気の説明をしたら特に引き止められなかったが上司が少し涙目になっていたのが印象的だった
仲が良かったわけではないが悲しんでくれてすこし私も泣きそうになった
以前から自分が死んだ際どうしようかと考えていたこともあり、すぐに考えていたことを行動に移す
葬儀の準備や各手続に必要な書類の作成
賃貸の解約手続きetc…
そして最後に自分が死んだ際だが今の時代は便利なもので看取ってもらうサービスが存在する
もちろん国営のちょっとお高い死後あなたのお墓はここですよーと全部お任せのプランから
散骨して早くてスピーディー!みたいな民営の企業まで存在する
その中でも格安だった「魂研究所」というとても胡散臭いところに連絡を取るのである
「本日から入居する田中ですが」
声をかけると中から「はーい!」快活な返事が聞こえてくる
「ようこそ物好きな田中さん!魂研究所へようこそ!」
そう失礼にも聞こえる挨拶をしてくるのは研究所という名にふさわしい、最近全く見なくなったレンズの分厚いメガネをかけた青年だった
物好きと言われても仕方ない理由がある
なぜならここは確かに看取ってもらえるのだが、そのあとの死体に関しては好きにしてくれというなんかいろいろ大丈夫なのか?と聞きたくなるが、まぁ安ければ問題ない!多分…
研究所での生活は比較的穏やかな生活だった
まだ入居したときは身体は普通に動いたし特に制限もなかったのでゲームをしてゆっくりしようと好きなゲームを楽しもうとのんびり過ごしていた
そうしてゲームを遊び続ける時間には終わりが来た、いきなり体調が優れなくなり寝たきりになる
多分よくテレビで見ていた余命〇〇年だったのに今でも元気なおじいちゃん!とかを覚えていたので私ももしかしてまだ余生楽しめるのでは?とか思ってたことは残念だった…
現在の日本では安楽死が合法化されており、苦しまずに少しの残りの余生と引き換えに眠ることができる
研究所では手術室のような場所にベッドがありそこに寝かされていた
研究所内で働いている人をほぼ見かけたことがなく、ここに案内したのもあの入居の際に案内してくれた青年だったのでずっと疑問だったことを聞いてみる
「この研究所って本当に魂について調べているんですか?」
冗談交じりの雑談として聞いてみる
「もちろん!田中さんの魂もこのドームで死後採取するんです!」
なんでも詳しく聞いてみると、死後の魂を解析し利用可能なエネルギーにすることを最終目的とする機関なのだそうだ
公共の機関とかではなく、青年が自主的に立案し資金を集め研究してるのだとか
そもそも公共の機関じゃないのはいいとして認可とかは受けているのだろうか…?と心配になるも今更どうすることもできないし、何か問題になってもそれが罪になっても死人に口なしで弁護はできないな
などとなぜか頭の中は冷静になっていた
「それで私の魂はどこに行くんです?」
「わかりません、もしかしたら家の電気の代わりになるかもしれないし、はたまた車のエンジンの代わりになるかもしれません!もちろん研究が成功したらですけどね!」
なんとも面白そうな響きである。
夢の万能エネルギー!として発明されれば少しは社会貢献出来たり、そもそもエネルギーとしてどのくらい持つのかな?魂として意識があってやる気さえ続けばエネルギーとしてもずっと使えたりして?
みたいな想像をするがもし意識があったら私はやる気もないしすぐなくなるダメなエネルギーだろうな、なんて考える
そして運命の時間が来る
麻酔のマスクをつけられ最後に青年に声をかけられる
「田中さん、ご協力本当にありがとうございます!この研究が成功すれば有名人ですから!」
もう返事をする元気もなく笑顔で返事をした
そして眠気が来る、そういえばこの青年の名前は何だったんだろう?とふと思いながら意識を手放した
そして目が覚めた
目が覚めたのである
突如のことに頭が混乱する、あれ?私は余命もなくて安楽死という選択肢を選んだのではないのか?
そんな疑問を考えていると新しい疑問がまた出てくる
ここはどこだ? 安楽死を迎えた手術室ではなく少し古めなヨーロッパ調の部屋である
身体を動かす
とても軽やかに感じる、まるで部活動をしていた遠い昔の高校生を思い出すくらいすっと起き上がった
手を眺めるとそこには慣れた年季の入ったしわのある手ではなく、若いスラっとした手に違和感と少し興奮を覚え鏡を見に見たこともない家の洗面台に急いで向かう
迷わず見つけみたそこに映ったのは、ヨーロッパと日本人のハーフみたいな整った顔立ちをしているまぁまぁ美少年だったのだ
「これが私…?」
顔を触りながら声を出す
自分の声も変わっており、少しビクっとする
まずは家を探索する、なぜか家のどこに何があるか分かりとりあえず空腹を覚えていたので家にあった固めのパンと昨日の残りのスープを準備する
そもそもかまどのようなものがあるが火はどうするんだ?と思っていると頭の中に思い浮かぶ言葉を出す
「ファイア」
するとかまどの薪から火が出る魔法が使えたことに興奮する
これはいわゆる異世界転生なのか?それとも今動いているこの少年の体を私の意識がのっとってしまったのだろうか?
なんてメタ的な思考をする、しかし頭の中では特に考えが出てこないからお決まりのフレーズを口にする
「ステータスオープン!」
どや顔とともにステータスが出てこなかった…
これが外でなくてよかった、と考えている間にスープが温まり朝食?にする
時間の概念はもちろんあるが今が何時なのかとかはわからず起きたから朝食ということに決めた
食べながらいろいろ考えるものの何も考えがまとまらない
とりあえずは外に出て情報収集をしないとと考えさっと朝食と片づけを済ませ外へと向かうのだった
1週間に1回投稿していきます。コメントとかは読まないのであしからず




