04】J.J.SILVER & MARIA GAZELLE
JJ・シルバはあせっていた!調達すべきサンドワッパーの数が1頭だけ足りないのた!
このままだと納期に間に合いそうにない!
[マリア・ガゼル!いるかー?]
大声で叫んだ!
‥と、空から赤銅色の岩が降ってきた!
加速度がつき、JJにぶつかる直前その岩は鋭く形を変えたかに見えた!
それは JJに激突した‥はずだった!
しかし、激突音も無く、気がつくとJJから10メトロほど離れたところに地面を転がる岩が、いや、地面をのたうちまわる人の姿があった!
女だった!凡そ無駄な肉は無く、空から降ってきた時、岩と見えたのは体を丸め回転していたからで、改めて立ち上がったその姿を見ると、2メトロほどもあるのだろうか圧倒的な存在感で、美しく光り輝くその引き締まった筋肉が作る造形は、鋭い鏃のよう だった!
ハイトーングレーのロングヘアーを風になびかせ、何事も無かったかのように満面の笑みを浮かべ、近づいてくる彼女を見ながらJ Jは言った。
「おまえも懲りないねー!痛くないのか?」
普通 JJに10メトロも吹き飛ばされれば、死ぬか、再起不能なのだが、マリア・ガゼルは平気だと嘯く(うそぶく)!実際死にもせず、怪我もしないで歩けている時点で、尋常ならざる鋼の体躯の持ち主であることは間違いなかった!
「お疲れ様です! JJ 何か任務ですか?」
「痛くないか訊いたんだけど、スルーかよ!ま、いいや!」
「隊と別行動でてサンドワッパーの捕獲に向かう!備品リストにある物を用意しておいてくれ!うまくすれば隊に追いつけるかも知れない!明日、日の出とともに出発だ! 」
商隊のほうは忠実で信頼できる部下、ケト・ベルマーに頼んだ!
「こいつらを連れて先に客のところへ行っててくれ!途中でブツを受け取るの、忘れるなよ!」
「JJ、 そのブツは誰からどうやって受け取るんだ?」
「心配すんな!向こうがお前らを見つけてくれるよ!!今回の仕事が片付いたら、全員にマダム・ワッソーを奢おごってやるぜ!」
「やったー、みんな喜ぶよ!!じゃ、気をつけて!!一足先に天秤計てんびんばかり(港湾都市ギャラドガにある老舗の居酒屋兼旅籠はたご)で待ってるよ!
JJはマリア・ガゼルを伴って一路メゲレス大砂漠へと向かった。