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十四話-3
『…あえて、言うなら…
…全て、ですよ』
秋里は再び目を伏せ、自嘲じみた笑みを浮かべ短かく息を吐き出しながら、笑った
「…違いない」
八島はそんな秋里を見ていたが、
やがて八島も視線を外した
『先輩、これから…どうなると思いますか?
俺達は…』
秋里は煙草の先を見つめていた
「…同じだろ、これまでと」
『尻ぬぐい、ですか…』
「多分、な
責任を押さえつけられて…
適当にお偉さんが切られて…
それでも、全部終わるまでは活動するだろう」
『"彼ら"は…?』
「…水無月達、か」
『はい』
「さて、な…
でも、多分、こんな事があったんだ
解散になるだろう」
『…そうですね、それがいい』
「だが……きっと、彼らの事は露程も公表されないだろうな…世間には」
『……師走 優乃もですか?』
「ああ」
八島は奥歯を噛み締める
拳は強く握ったまま震えていた
『そんな…そんなのって…!!』
「割り切れ」
『だけど…ッ…』
「…………」




