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十三話-6
とった
黄泉はそう思った
少女はバランスを崩し
防御も回避も出来ない
その少女に向けて放たれたビームはそのまま少女を包んだ
黄泉が勝利を確信したその時だった
宙に少女が羽織っていたコートが舞っていた
黄泉の頭の中に「!」が生じると同時に背中に強烈な衝撃が起こったのは同時だった
…結論から言うと、黄泉はナイフに貫かれていた
背後…いや、上空から
「……っ…あ…ああ…」
「貴女の出番はここまで、だ」
「…ふ…"二人目"?
いや……一体…アンタは…」
「僕……?
僕は……黒い幽霊の……影みたいなものさ」
「……BLACKGHOST……?
そう…か……アンタ…は………」
「……それがわかって満足?
じゃあ……さようなら」
車椅子から人影が飛び降りた
やがて、宙に浮いた棺桶となったそれは力をなくし、ガチャンと音をたてて落下した
人影は目を伏せた
それは祈るようでもあった
人影の手には白い何かが入った試験管が握られていた
第13話 SHADOW≒GHOST




