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十一話-1
「…ありゃ?
葉月?何か用か?」
黄泉 琉花は車椅子らしきものに乗りながら、浮いていた
「何か用って…先生がずっと学校に来ないから、心配して来たんですよ
クラスの皆と」
「あ…
…あーー」
黄泉はぼさぼさの髪を荒く掻いた
「…ま、何だ
せっかくだから、入れ」
彼女に言われ
俺達は家の中に入った
家の中は案外片付いていた
隅などの埃が溜まりやすい場所なども、綺麗に掃除されていた
「えーと…?
荼はどこだ?
…あー、もう
なんでこんな日に限って居ないんだよ、あいつ!」
(あいつ…?)
「…あー、と
これで、勘弁してくれ」
と、黄泉はミニサイズの野菜ジュースを人数分と
剥かれてもいないそのままの林檎を持ってきた
「えっと…ナイフを下さい」
「ん?」
「林檎…剥きたいので」
「ああ、はいはい」
葉月に言われ
黄泉は手術に使うメスのような物を出した
「これは…?」
「実を言うとアタシ自身、何処に何があるかわからん
いつもは、家事をやってくれる奴に任せてたからな
それで剥いてくれ」
掃除が行き届いているのはその人のお陰だろう




