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九話-2
…事件から数日後
しばらくの間、学校は休校になるという事を伝えられ、
何をするでもなくただ、ベットの上で呆けていた俺・水無月 由樹は例の如く、葉月からの"Coal"で魔法警察局に来いと伝えられた
…俺に連絡がある時は基本的にどんな用事でも、葉月を経由してくるのだが、
俺自身、それが当たり前になってしまい
突っ込む事を忘れていた
…で、魔法警察局に行き
受付に連絡のあった事を伝えると
少し広い部屋に通された
中にはクラスの連中が揃っていた
「ブービーだよ、由樹くん」
葉月が迎えるように俺に寄って来た
『…そうか』
そのまま、俺と葉月が部屋の真ん中辺りまで進んだ時、
-チリン-
後ろで鈴の音がなった
「また、1番最後ね
夜代君」
文月が少し責めるようなニュアンスを込めて言った
部屋に入った夜代はばつが悪そうな表情をした
その時、夜代の影からぴょこっと小さな影が飛び出した
「ごめんなさい、私が無理について来ちゃったから、お兄ちゃん遅れちゃって…」
(夜代の妹…確かエリサとか言ったか)
エリサは兄に引っ付いたまま彼の前に立った




