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八話-1
…職員室…
-ドガァアンッ-
その爆音が響いた時
誰もがその時、壊された戸を見た
しかし、"彼"は爆音より速くすでに黒ずくめの集団の内側に立っていた
"彼"が誰なのか
私、秋里 由美-アキサト ユミ-にはすぐにわかった
そう、彼は…
秋里 冶奄-アキサト ヤエン-
私の夫…旦那様
だから…
「キュルル?」
「カキュキュ!」
「………」
彼は黒ずくめの集団が彼に気付いた瞬間
精密な射撃を集団に与えた
彼らは数秒足らずで全滅…地に伏していた
「…ふぅ」
彼は安堵のため息をつくと
私のほうに向き直った
『あ、あなた!』
「由美!」
私は思わず他の教師に構わず抱き着いてしまった
…だって、彼は私の王子様だから
…なんて、私が言ったら、寒いかな?
「大丈夫だったか?
そんなに傷だらけで…」
『大丈夫、たいしたことないわ』
「そうか」
そういうと彼は
ぎこちなく笑った
多分、疲れたのだろうと、その時、思った




