五話-4
「一つ…いいかな?」
ヨハネス…
Johannes=神無月-ヨハネス=カンナヅキ-が手を挙げた
皆からはヨハンと呼ばれる事が多い
『なんだ、神無月?』
「アイツらは魔法銃を持ってて
実際に使えてるんだろう?
なら、マジックキャンセラーがハッタリの可能性は…」
「無いわ」
文月が断言した
「一通りの魔法を試したけど、駄目だったよ」
師走が割り込むように言った
「なら、奴らは何故魔法が使える?」
『魔法警察で言うところのライセンスがあるからじゃないのか?』
ヨハンの問いには今度は俺が答えた
「そう
キャンセラーライセンスって言うのだね
…単語の意味としては間違ってるみたいだけど」
「で、そのライセンスとやらがどうしたんだ?」
長月の言い方には少し刺がある
気がたってるのだろう
「うん
それを奪ってしまえばどうかと思うんだ」
「奪う?
どうやってだ?!」
「…いくら、魔法が使えても
一人対多数で奇襲を食らったら…
って、思うんだ」
「成る程…悪く無いかも知れないな
文月、どう思う」
「…危険は伴うけど
慎重にやるって条件付きなら、大丈夫」
「他の皆はどうだ」
…反対意見は上がらない
「なら、決まりだ
やってみよう」




