五話-1
-魔法警察対テロ対策部-
…
「八島」
『あれ?
秋里先輩じゃないですか!』
「よぉ
…元気ないじゃないか」
『そりゃそうですよ
…"ファントム"の中央局へのテロは事前に察知出来なかった
対テロ対策部の失態だって、
責任押し付けられて、
上司はその為に魔法警察全体の尻拭いを
俺達下っ端は"ファントム"の早急な対策を
って、あのテロからまともに寝る事なく会議やら聞き込みやらで駆けずり回ってんですよ
この部署は』
「…他人事みたいな言い方になるが…
大変だな」
『全くですよ
…確かに事前に奴らのテロを察知出来なかったのは我々のミスですけど
中央局のマジックキャンセラーの情報漏れとか
俺達じゃあ、対処出来ないLevelの事も押し付けられて…全く
…だいたい、なんでファントムとやらはテロなんか起こしやがったのか…』
「…自分の行為をテロだと思ってるテロリストなんて居ないさ」
『え?』
「いや、一人言だ」
『?
…ところで、なんで先輩がこの部署に?』
「ああ、俺はこの部署に配属になった」
『え?
なんでまた、そんな急に』
「お偉いさん方はファントムの事件にBLACKGHOSTが噛んでると睨んでるのさ」
『BLACKGHOSTって…SSSランク能力者の?』
「ああ、"魔女"だ」




