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三話-6
と、まぁ
そんな訳で少女を連れて病院に向かった
事件に巻き込まれたのは弥生さんと師走くんだけど
二人共別に身体に別状は無い
でも、弥生さんのほうに精神的なショックがあり
一旦、病院で様子を見ようと言う事になった
もしかしたら、面会謝絶かも知れないなんて事を思ったが
実際に行ってみるとたいしたことはないらしく
それは僕の気苦労だと言う事を知った
どうやら、僕らはブービーらしく
ほとんどみんな病室にいた
「でも、たいしたことないのに
みんなに来てもらって悪いなぁ…」
弥生さんはそう言ってるが、少し無理をしている事が感じ取れた
「でも、みんな心配なんだよ
ね?」
「ああ…まぁ…そうだな」
葉月さんの言葉に水無月くんは照れ臭そうにしていた
「…ところで、その子はどうして?」
師走くんが突っ込むと
僕らはなんと答えるべきか迷った
『えっと…その…』
その時、短いノックの後静かにドアが開いた
最後のクラスメートが入って来た




