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二話-4
…正午
俺は葉月と会っていた
たいしたことはないとは言え、怪我をした弥生のお見舞いに行く為だ
学校が休みになったとは言え、外に出歩くのが危険な状態とは思えなかった
その時
全てのVisionがジャックされた
-ザザ…ザ…ザーー-
-ブツン…-
-ザー-
-「…………」-
Visionに映ったのは白髪の男だった
何故か顔は隠してなかった
「あれ…?」
葉月が異変に気付いた
交差点の巨大なスクリーンに起こった異変に
葉月のその声で俺も気付く
見知らぬ白髪の男に
-「これをご覧の全ての人間へ…」-
男の最初の言葉
後から考えるとベタで芝居がかっていると思った
-「我々はファントム
…諸君らは既に知っているだろう
魔法警察中央局への攻撃を」-
『…ファントム…幻影…
コイツ…いや、コイツらが弥生を…』
自分でも意外なほど冷静だった
-「そう…アレを起こしたのは我々である」-
その展開は読んでいた
なら、その後は…?
-「アレは…そう
我々の宣戦布告なのだ!」-




