表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/55

1-6

 千可ちゃんが右腕を掲げると、その右手に細長い何かが現れ、強烈な光を放ちました。

「うぎゃーっ!」

 その光を浴び、半分くらいの悪霊が霧散しました。でも、残り半分は千可ちゃんに突進してきます。強烈な光を浴びても消えない悪霊たちです。さらにハイレベルな悪霊と推定できます。

 千可ちゃんの右手の物体は、60センチくらいの脇差と呼ばれるむき身の日本刀でした。どこから取り出したんでしょうか?

「さぁーっ!」

 千可ちゃんは気合を入れると、その刀を居合い抜きのように真横にさっと払いました。すると刀の切っ先から光線が発生し、その光線が横一文字になり、悪霊すべてを真っ二つにぶった斬ってしまいました。

 わずか1分足らずの攻防。それですべての悪霊を片づけてしまったのです。恐るべき、千可ちゃん!

 千可ちゃんの右手の刀は微粒子のようになり、ふーっと消えました。それから千可ちゃんは廃ホテルの中を巡って、まだ残ってる悪霊たちをサーチ。けど、残った悪霊はすべてザコ。浜崎さんに憑りついて悪さをする悪霊はいないようです。

 千可ちゃんは満足した表情を見せ、自転車に乗って帰りました。かなり気分がいいようで、鼻唄を歌ってます。これまであまり喜びを表現したことがなかった千可ちゃんですが、やっと女の子らしい顔になりました。


 翌日は土曜日、千可ちゃんが通う高校はお休みです。千可ちゃんが約束の時間最寄りの駅前に行くと、オカルト研究会の4人はすでに揃ってました。千可ちゃんはびっくり。

「み、みなさん、早いですねぇ・・・」

「みんな、こーゆーことが好きだからねぇ。オカルト研究会では朝9時に集合と言ったら8時には集合してるんだよ」

 と、浜崎会長。

「ええ、1時間も待ってたんですか?」

 さすがの千可ちゃんも、この心霊マニアの行動は理解できないようです。けど、今日は決断するためにやってきました。千可ちゃんは福永さんに話しかけました。

「福永さん、入部届の用紙、持って来ましたか?」

 その発言にみんなびっくりです。

「え、ええ? もしかして、うちに入ってくれるの?」

 その浜崎さんの発言に、千可ちゃんは微笑んで応えました。

「はい」

「やったーっ!」

 みんな、大喜び。浜崎さんは福永さんを急かしました。

「は、早く、用紙を出して!」

「は、はい!」

 福永さんは紙ばさみに挟まれた入部届の用紙を取り出しました。そしてそれを千可ちゃんに差し出しました。

「お願い!」

 千可ちゃんは微笑んでそれを受け取りました。

「はい」

 千可ちゃんはさっそくその紙に署名しました。そしてそれを逆さまにして、福永さんに返しました。

「これでいいですか?」

「ありがとう!」

 福永さんはたいへん喜んでます。いや、福永さんだけではありません。みんな喜んでます。ここで蓑田さんの発言。

「これでまた部に戻れる・・・」

 その発言に千可ちゃんはびっくり。

「ええっ?」

「あは、本当のこと言うとね、オカルト研究会はもともと部だったんだけど、4人になって部の最低人員を満たさなくなったから、仕方なく同好会として活動してるんだ」

 ここまでは浜崎さんの発言。ここからは福永さんの発言。

「同好会だと学校から活動費が出ないから、部になるとほんと助かるんだよ」

「あは、そうだったんだ」

 千可ちゃんはちょっと苦笑いです。

 パスが来ました。出発です。


 バスの中、オカルト研究会改めオカルト研究部は、後ろの方に陣取りました。千可ちゃんの後ろに座った浜崎さんは、なんか千可ちゃんの頭髪が気になってます。

「あなた、なんでこんなに髪の毛短くしてるの?」

「あは、すごいくせっ毛なもので、あまり伸ばせないんですよ」

「へ~ 私と一緒だ」

 と、浜崎さんは両手を後頭部に回しました。すると、なんと、美しくカールしたロングヘアが取れてしまったのです。実は浜崎さんは千可ちゃん同様ひどいくせっ毛で、そのせいで髪の毛を伸ばすことができないので、ウィッグを使ってたのです。千可ちゃんは関心しきりです。

「ふぁ~」

「どう、羽月さんもウィッグ使ってみる?」

「い、いいんですか?」

「いいわよ、入部してくれたお礼に、1つ上げるよ」

「あ、ありがとうございます」

 千可ちゃんの目がキラキラ輝いてます。実は千可ちゃんは、お母さんみたいなロングヘアに憧れてたのです。もし自分がロングヘアだったら、男の子にモテモテになると信じていたのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ