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5-2

 一度肉体関係を持ってしまうと、もうブレーキはききません。この日から千可ちゃんと森口くんは毎日毎日逢って、身体を重ねました。

 でも、森口くんは1つ心配事がありました。それを千可ちゃんに訊いて見ることにしました。

 その日も千可ちゃんと森口くんは愛し合ってました。一度果ててしまい、次の愛の行為までのインターバル。さすがの森口くんでも30分くらいは休まないと次にいけません。その間を利用して森口くんは疑問を千可ちゃんにぶつけてみることにしました。

「あの~ 千可ちゃん。避妊はどーなってんの?」

 すると、思ってもみない応えが。

「あはは、そんなのやってないよ」

「ええ・・・」

 森口くんはその回答に唖然。千可ちゃんは言葉を続けます。

「私のお母さんは17歳の誕生日に私を産んだんだ。だから私も早く赤ちゃんを産みたいんだ」

 それを聞いて森口くんは開いた口がふさがらなくなってしまいました。

「あ、赤ちゃんができたら、ぼくたち、結婚しないといけないんだよ?」

「ううん。赤ちゃんができたら、私1人で産んで育てる。和ちゃんには絶対迷惑かけないから、安心して」

 そんなこと言われても森口くんからしたら、自分の遺伝子を持った赤ちゃんが自分の知らないところで存在したら困ります。

「千可ちゃん、赤ちゃんができたら、ぼくたち結婚しようよ!」

 思わぬ森口くんの発言に千可ちゃんはびっくり。

「ええ、いいの?」

「だって、ぼくたちの赤ちゃんでしょ? 2人で育てないと!」

 そう言われて千可ちゃんは、なんか嬉しくなっちゃいました。

「でも、ほんとうのこと言うと、私、すごい生理不順で、生理は1年に2~3回しかないんだ。半月前に生理があったから、たぶん今日は妊娠してないと思うよ」

 それを聞いて森口くんは、ほっと一安心しました。ちなみに、千可ちゃんが生理不順なのは事実ですが、この時点での最後の生理は去年暮れでした。だから今日は危険日の可能性もあったのです。

 でも、千可ちゃんが身体を寄せてくると森口くんは我慢できません。またまた激しく愛し合ってしまいました。


 2人が通う高校ですが、いつの間にか3学期が終わってました。そして春休みになり、4月になりました。この頃になると森口くんは妊娠が気になってきました。もう気になって気になって仕方がありません。で、薬局で妊娠検査薬を買ってきて試してみました。その結果ですが、妊娠はまだでした。森口くんはほっとしましたが、千可ちゃんはちょっと残念そうな顔をしてました。

 ちなみに、森口くんは妊娠検査薬を電車に乗って3つ目の駅で買ってきました。森口くんはまだまだ恥ずかしいようです。


 いよいよ新学年がスタートしました。森口くんと戸村くんは同じクラスになりましたが、千可ちゃんだけは別のクラスとなりました。

 オカルト研究部ですが、新部長は福永さんになりました。ま、新3年生は福永さんしかいなかったから、これは順当だと思います。2年生に千可ちゃんと森口くんと戸村くん。これだと4人。この高校では部は最低5人いないと成立しません。つまりこのままだと、オカルト研究部は成立できなくなるのです。

 けど、新1年生が1人オカルト研究部に入ってくれました。水上よう子。これがとんでもない子ギャルでした。髪を茶色に染め、爪はネイルアート。目の周りはアイシャドー。瞳はカラーコンタクト。なんでこんな娘がオカルト研究部に入ったのか、まったく理解できません。でも、それでも部員は部員です。

 ちなみに、城島さんは休学願いを提出してました。

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