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4-2

 年が明け、3学期となりました。他の部では2年生が部活の中心になってきましたが、オカルト研究部ではまだ3年生の浜崎部長が中心になってます。浜崎さんは最後に一発功名を立てる気でいます。

 そんなとき、浜崎さんは気になる古雑誌を古本屋で見つけました。月刊ジオカルト。20年以上も前に発行されていたこの雑誌が20冊ほど束になって売ってたのです。浜崎さんはその雑誌を購入すると、翌日オカルト研究部の部室に持ち込みました。さっそく部員全員で回し読みです。と、城島さんが何か気になる記事を見つけたようです。

「な、何、これ? 山上静可の呪い、ついに死者1000人突破・・・」

 この発言に浜崎さんが反応しました。

「ええ、呪いで1000人も死んだの?」

 浜崎さんはそのページをのぞき込みました。その記事は今月のトピックスというページに載ってました。浜崎さんはその記事を読みました。

「先月お伝えした皆川市X小学校で起きてる呪いですが、ついに死者が1000人を超えました。あまりにもたくさんの連続不審死に警察も乗り出しましたが、その警官も交通事故で8人が死亡。小学校に通ってる児童や保護者は、さらに恐怖のドン底に・・・」

 雑誌を読んでいた浜崎さんの眼は、いつのまにか空を見ていました。

「山上静可?・・・ 聞いたことあるような・・・」

 浜崎さんはみんなに質問してみました。

「ねぇ、みんな、山上静可て知ってる?」

「いいえ」

「ぜんぜん」

 みんな、知らないようです。

「いったいなんなの、山上静可の呪いって?・・・ そういえば、先月お伝えしたって書いてあったなぁ・・・ 1つ前の号を見れば・・・」

 浜崎さんは今手にしてる雑誌の表紙を見ました。

「5月号・・・

 ねぇ、この年の4月号はないの?」

 さっそくみんなでその号を探しましたが、ありません。そればかりか、6月号以降も見当たらないのです。

「う~ん・・・」

 仕方なく浜崎さんは5月号を再びめくることに。するとさらに気になる記事を発見しました。

「小誌編集部の三浦志郎と川内洋二が永眠しました・・・

 もしかしてこの雑誌の編集部も呪われてたんじゃ?・・・」

 浜崎さんがデスクトップコンピューターの前に座ると、さっそくこの雑誌を検索しました。すると、やはり5月号で廃刊になってました。その理由はこの雑誌の編集長の突発的な変死でした。

「やっぱりこの雑誌も呪われたんだ。なんて呪いなの? この小学校でいったい何があったというの?

 そうだ!」

 浜崎さんは今度はパソコンで地図を開きました。

「皆川市てーところまではわかってるんだから、皆川市の小学校を片っ端から当たればX小学校がわかるかも・・・」

 と、浜崎さんのマウスを握る手がふいに止まりました。なんと1区画が丸々空白になってる場所があったのです。

「な、なんなの、ここ?」

 福永さんもパソコンのモニターをのぞき込みました。

「10キロ平米はありますねぇ・・・」

「小学校にしちゃ、広すぎる・・・

 そうだ、昔の地図を見れば・・・」

 浜崎さんは20年前の地図を呼び出しました。するとその空白域のど真ん中に小学校がありました。名前は皆川西部小学校。

「やっぱり小学校があったんだ・・・ X小学校はたぶんここね。

 でも、なんでこんなに大きな空白域ができたんだろ? ふつーの小学校が20個以上入る大きさじゃん。もし仮にこの小学校が呪われて閉鎖したんなら、こんなに広く空白域を取る必要はないはず・・・」

 浜崎さんはここでピーンとひらめきました。そして高らかに宣言しました。

「みんな、明日皆川市に行くよ! 朝8時駅に集合ね!」

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