進化
PVが12000越えしました。
たくさんの皆さんに読んでもらえてうれしいです。
誤字があったので修正しました。(11月1日)
” (11月2日)
「・・・・んっ。此処は何処だ…?」
俺は額に水のようなものが落ちて冷たかったので目が覚めた。
俺は必死で状況をクイズ形式で整理していく。
Q1、此処は何処か?
A、分からない
…おっと、いきなり回答不能の問題だぜ。
……って、何をのんきに分析してるんだーー!
正体不明の場所に居るって結構やばいだろ!何を冷静にしてるんだ俺は!!
―――――「はぁ、はぁ、はぁ」
誰もいないところで大声で自分に突っ込みを入れるジンヤは、息が切れていた。周りから見ると異常者にしか見えない。
流石は『精神崩壊者』だろうか…。
何とか落ち着いたジンヤは次の問題を考え始める。
Q2、どうしてこんな所にいるか?
A、魔法陣により誰かに飛ばされた。
Q3、現在の戦力は?
A、ステータスがバグって不明……
うぉぉーーーい!!!
マジか!?よくよく考えたら俺、良い所一個もないじゃん!
だって、何処に居るかもわからなくて、そのうえ現在の戦力すらも分からないって!
こんなの無人島にサバイバルしに行く人もやらないぞ!そもそも無人島にサバイバルをしに行く人が居るかどうかも分からないけどさ!
幾らその人たちでも自分の現在地や、装備くらいは確認はするんじゃないかな!!
これでこの場所から生還出来たら、何かの章もらえるんじゃないかな!
地球じゃないけど!
閑話休題。
冷静に(?)考えれば考えるほど自分の置かれた状況が理解できる。
「はぁ、一体これから俺はどうすりゃいいんだ…。そもそも俺は今、何も無いぞ」
ジンヤにとっての一番問題は、危険度ではなく『食糧問題』だったのだ。
本来ならば王女の話を聞いて、町で食料を買ってから出て行こうと思っていたのだが、その前に何者かの手によって飛ばされてしまった。
そのため、食料の補充が全くできていないのだ。
「まさか、異世界での初めての命の危機が魔物ではなく、食糧問題になるとはな」
―――――ん?
俺今、とっても大事なこと言った気がするぞ…。
マモノ、魔物……。
そうだ!この世界には『魔物』と呼ばれる『生き物』が居るんだからそれを食べればいいじゃん!!
「うぁはっはっはーー!!」
なんて簡単な事だったんだ!よし、これで食料問題の事は解決策は見つかったな。
そうと決まれば…
魔物を倒して食べるぞーー!!
……と、思っていた時期が俺にもありました。
「ギャーォーー!!」
後ろからは猫のような狼の群れ。
えっ!?何で後ろからなのかって。
それは……
「うわぁぁぁーーー!!助けてくれーー!!!」
―――――俺が今、狼の群れから逃げてるからです。
…時は少し遡り――――
俺は魔物を倒すと宣言してから、歩き回っていた。
理由?そんなの決まってるじゃん。相手が普通じゃ無いから…。
目に見えるのは100メートルくらい先に居る『ゴブリン(?)達』
…何で(?)が付くかって?
そりゃあ、ゴブリンって言ったらファンタジー物でもよく出る『雑魚キャラ』でしょ。
でもさ、そんな奴がこんなとんでもなく危険な奴だったらどうしようもなく無いか?
俺だったら、絶対に戦いたくない…。
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ゴブリン
LV88 種族 魔物
HP 1000/1000
MP 0/0
STR 392
DEF 212
VIT 191
INT 5
AGI 212
スキル 棍棒術
称号
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うん!仕方ないよね。
それと確認なんだけど…ゴブリンって『雑魚モンスター』だよね。
俺の目にはとてつもない強敵に見えるんだけど…。
…俺がおかしいのかな。そりゃあ、俺のステータスは全部バグってるけど!?
レベルがおかしい気がするんだ。何『LV88』って、オレハレベル1ナンデスケド…。
俺はこのレベル差を見て諦め、別の魔物を探し始めたのだ。
そして見つけたのが狼だ…。
しかもその狼は可愛い感じでとても人懐っこい感じだ。
まるで猫みたい…。
と思ったのは秘密だ…。
そして、俺は強いのはゴブリンだけだと思ってその狼に小石を投げつける。
…だって俺武器もってないし…。
そしてその小石を投げたのがいけなかった。
「ガゥ?」
狼たちは俺に気が付いて…
――――牙を出して襲ってきた。
「へ?」
思わず変な声が出てしまった。
いやいや、だっておかしいだろ!何であんな可愛い狼から牙が出てきて噛みつこうとしてくるんだ!!?
そして凶暴な狼との追いかけっこが始まった。
そして今に至るのだ。
おいおい!ここの魔物はこんなにも恐ろしい奴ばかりなのか!?
こんなとこ居たら絶対死ぬだろ!ってか、絶対誰も住まないよな此処!
俺ならこんな危険地帯住みたくない。
そして無我夢中で、何個もの道を曲がった。
「はぁ、はぁ、はぁ」
何とか狼を撒いたジンヤは地面に寝ころんだ。
ただでさえ、食事もとってないのに走り回ったのだ。もう腹ペコである。
「此処の魔物は化け物ばかりだな…。こんなんじゃ食料どころか先に食われて死にそうな気がしてきた。俺一体どうなるんだろ…」
絶望的場状況を打開するため頭を悩ませていた俺だが、何気にレベルは上がってないか?と思い、ステータスを確認した。
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ジンヤ・シンタニ(17)
LV1 種族 一般人
HP ?/?
MP ?/?
STR ????【未進化】
DEF ????【未進化】
VIT ????【未進化】
INT ????【未進化】
AGI ????【未進化】
LUK ????【未進化】
*進化可能
スキル 異世界言語LV- 鑑定LV2 吸収LV1 進化LV-
称号 巻き込まれたもの 精神崩壊者 逃亡者
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うぉぉーーーい!!あれだけ逃げ回ってレベル上がらないのかよ!
何か!?やっぱり魔物は倒さなきゃいけないのか!
でもさ、ここの魔物は『化け物』と言っても、過言じゃないと思うんだ!
そんな魔物と戦わなきゃいけないの!
「誰か答えてくれーー!!」
『ピンポーン♪』
って、お前が答えるのかよ!いや確かに、答えてくれとは言ったよ。でもさ…でもさ…!
それに、聞きたくもなかった最悪の答えを言わないでくれよーー!!
閑話休題。
「はぁ、はぁ、はぁ…」
本日、何度目か分からない声を上げて冷静になった俺はある部分に気が付く。
「ん?何だこの表示。こんなものあったっけ…」
ステータスのバグっている下に『進化可能』と書いてあったのだ。
王城に居た時に見た時はこんな表示は無かった。
疑問に思っていると…。
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【進化】
限界が存在する物が進化し限界がなくなる
また、様々なものが自分の扱いやすい物に進化する
このスキルは激痛を伴うため、信頼できる人以外が居る時は進化できない
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待てーーーー!!!
鑑定レベルが上がったと思ったらこれか!!
しかも激痛はダメだろ、激痛は!
嫌だぞ俺、激痛は…。
あっ、でも『進化』しないと俺ここで生活できないんじゃ…。
………。
「分かったよ!やればいいんだろ。やれば!!」
俺は色々と考えた結果『進化』することにした。
「…って言ってもどうしたら進化できるんだ」
とりあえず『*』の部分を押してみるか。
『進化が可能です。進化しますか?』
『 YES/ NO 』
ステータス画面に進化画面が表示された。
俺は少し戸惑いながらも『YES』の部分を押した。
すると脳内でアナウンスが鳴る。
『進化が承諾されました。これより進化を開始します』
「何で脳内なんだ―――――ウア、アッアウ、アァーー!!!」
最後まで言葉を発することは激痛によって妨げられ俺は苦しみ悶える。
「痛い痛い!アグァーー!ウグァ、ガガ―――――――」
悶え苦しむこと10分――――
激痛もおさまって来てそろそろ終盤かと思い立ち上がり目を開けると……。
「俺、こんなに視線高かったっけ?」
そう、進化前よりも少し視線が高くなった気がするのだ。
まあ、それは後でも確認できるので、先にステータスを確認してみた。
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ジンヤ・シンタニ(17)
LV1 種族 ??
職業 旅人
HP 1000/1000
MP 1000/1000
STR 500
DEF 500
VIT 500
INT 500
AGI 500
LUK 500
*進化不可(限界値に達していません)
スキル 異世界言語LV- 鑑定LV2 光魔法LV7 闇魔法LV5
吸収LV1 進化LV-
称号 巻き込まれたもの 精神崩壊者 逃亡者 進化した者
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『進化が完了しました。また、ステータスを一定値にしました』
待てーーーー!!何が起きた俺のステータス!!
いや、100歩譲ってLVが50くらいならまだ分かる!!
でも今俺、LV1だよね!これはもう人間辞めてるんじゃないかな!
一回の進化で『ゴブリン』のステータス全部超しちゃったよ!
それでまだ自分の種族が『??』で済んでることに俺は驚きを隠せないね!!
いや、『??』はもう結構やばいのかもしれないけど!まだ、『化け物』と表示された方が納得できるよ!俺は!!
しかも、何気に魔法も覚えちゃってるしさあ。
この世界でLVが7ってのは高いのか分からないけど…。
てか、『吸収』ってそんなにやばい物だったのか!!?
俺、万が一レベルが上がったらどうなっちゃうんだろ……。
閑話休題。
俺は、ステータスの確認が終わったので、魔法や称号の確認に入るのだった。
俺のライフポイントをこれ以上削らないことを祈って…。
この話は改訂前を全部修正しました。
読者の皆さんからの意見にも対応して、『ジンヤ』とカタカナで書きました。
様々なご意見を聞かせてくれると幸いです。