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吸収

現時点でのPVが2000越えしました。

たくさんの読者のみなさんに読んでいただけて嬉しいです。

これからもどうぞよろしくお願いします。


誤字脱字があったので修正しました。(11月2日)

職業欄をステータスに追加しました(8月4日)

そして今に至るのだが…。


「お願いします!私たちを…助けてください…!」

「「「「……」」」」

俺たちは人生の中で見ることはないだろうと思っていた『土下座』を見ていた。

そして、意識が覚醒した俺たちを待っていたのは美少女が願い事を言っている姿だったのだ。


俺は平然を保って普通にしている。

感情を出さなくなった陳也だから美少女にお願いされてもどうよ―――――

うおぉぉぉぉーーー!!!マジかーー!

もしかしてここ異世界か!?異世界なのか!


――――別の意味で動揺していた。

閑話休題


ゴホンッ。話に戻ろう。

えっ!?何であんなに取り乱したかって?

…だって俺だって男だぜ!少しは異世界に夢を求めてもいいだろう!

それぐらい許してくれよ!


さて、俺たちは美少女に土下座されながらお願いをされていた。

何が起きたのか理解できない全員(陳也以外)は無言と言うよりは唖然だった…。

もちろん、その容姿にだが……。

男子はその姿に見惚れ、女子は嫉妬するかのような視線で目の前の美少女を見る。


その視線に気づかない男子もそうだが女子も怖いね!

あの視線で人間一人殺せるんじゃないかな!

頑張れ男子どもーー!

男子も怖いが、女子の方が黒いと世間的に言われてるのはあながち間違いじゃないようだ…。


さて、異世界願望を切り離せた俺が次に考えていたことは…

此処は何処だ?それに、初対面の奴にいきなりお願いとかありえないだろ。それに、奥の男なんだか悪い顔してるし。

だった。


奥の男はデブでニヤニヤ俺たちの事を品定めするかのような感じで見ていた。

言葉を選ばなくていいのなら…気持ち悪い……。

俺が言えることじゃないが…

だがクラスメイトは、あの美少女にくぎ付けでこの男の存在に気付いていない。

おー。良かったなそこのおっさん。気付いたのが俺しかいなくて。今のあんた日本で『変質者』として捕まるんじゃないか。


俺が奥の奴の感想を述べていると…

クラスメイトのイケメン男子が美少女に話しかけた。

イケメン、イケメンだ。

何故2回行ったかは……羨ましかったからだ……。


「すいません。顔を上げてください。」

その言葉に目の前の美少女が顔を上げた。

おっと、泣き顔は結構可愛いのかな?

それと同時に、クラスメイトの男子が「おーー」と、声を出しているが遂に女子が睨んでいることに気が付いたのか黙った。


そんな事を俺が思っていると王女が…

「すみません。色々困惑しているようなので質問ならなんでも答えます」

良いのか?それじゃあ―――――って、後ろの男の顔が怖いんだが…大丈夫かあれ。血管破裂するんじゃないかあの顔…。

ジンヤが見た通り凄い顔をしていた男だが、すぐに元の顔に戻った。

おお。直すのが上手い。

…完全に場違いだ。


そしてイケメン男子は質問を考えたようで美少女にこう質問した。

「では、まずここは何処ですか?」

おっ、俺の聞こうとしてくれたことを素直に聞いてくれるな。ありがたや~。

よし、今日からあいつの事は『バカ男』って呼ぶことにしよう。


ジンヤはこんなふうに勝手に決めたが、実際にはちゃんと名前があり大道寺光輝(ダイドウジ コウキ)と言う。

そして、大道寺光輝(バカ男)の質問に目の前の美少女が答えた。

「ここは、貴方たちが住んでいた世界とは違う世界『アルケディア』と言います」

これには俺も驚いた。


うぉぉぉーーー!やっぱりそうなのか!!?

何だ召喚か!すげぇぇーー!!

夢だと思ってたぞ!


――――別の意味で。

閑話休題


「違う世界ですか…?」

光輝が美少女に聞き返した。

「ええ。そして私は『人族大陸』の『リーカス』を統べる王女『サラティア・ディック・リーカス』です。貴方たちは、私たちが行った【勇者召喚】で異世界から呼ばせていただきました。」

訂正。ただの美少女だと思ったらマジの王女だった!

ある意味テンプレだなこれ!!


「【勇者召喚】ですか?」

おーい!バカ男。どうしてそこで疑問を持たないんだよ!

「はい、皆さんは【勇者】なので、スキルにも『ギフト』があるはずです」

「ギフト?」

勝手に話を進めるなーー!

それに…おい!にやけてるぞおっさん!


ニヤニタニヤニヤ

顔が似ているのでたぶん国王と思われる奥で座っている男の顔が企みの顔だったからである。その瞬間陳也はこの後どうするかを決めた。

説明は聞いておくかな?

この状況のため、利用できるものは何でも利用しようと思った。


「はい、この世界には【ステータス】と言う懸念がありまして、スキルと言うのもあるのです」

この世界には『ステータス』なんてあるんだな。まあ『異世界物』ではよくある話だが…。

そして王女は見計らったように目的であろう言葉を言った。

「その力で『魔王』を倒してほしいのです」

勿論、そんな甘い誘いに乗るわけない―――――


「はい!分かりました」


……バカだろ、あいつ。

バカ男は俺の予想を裏切り、予想の斜め下を行く感じで答えた。

まあ、俺の知ったことではないんだが…。

「では、まず【ステータス】と言ってみてください」

おっ、確認しておきたいことが1つ解決したな。

内心、王女に感謝しながら俺はそれを実行した。

王女がそう言ったので()の中で念じた。

すると…


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ジンヤ・シンタニ(17)

LV1 種族 一般人

職業:高校生

HP  5/5

MP  2/2

STR 1

DEF 1

VIT 1

INT 1

AGI 1

LUK 1000

スキル 異世界言語LV- 鑑定LV1

称号 巻き込まれたもの

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


いやいや、おかしいだろこのステータス!

何だよステータス値最弱じゃん!…って、『LUK値1000』は他のステータスよりやばいだろ!

それに俺、『種族』が『勇者』じゃ無いってことは巻き込まれたってことか?

冗談じゃないぞ。この世界も俺には厳しいのか。


地球ではアイツ(・・・)も居なくなって、碌なことが無かったんだぞ!

それなのに…それなのに……!


ふざけるな!なんで俺ばかりこんな目に会わなきゃならないんだ。

何で俺ばっかり、別に俺じゃなくてもいいじゃないか!

どうして俺ばかりこんな目に!!何でなんだ!何でなんだよ!


何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で

何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で

何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で

何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で―――


俺の精神が壊れかける寸前―――――

『ピロン♪』

頭の中で音がした。

――――へ?

その音で俺は何とか現実に戻ってこれた。

『スキルが覚醒しました。スキルが覚醒したためステータスに反映されます』


何なんだいきなり?スキルが覚醒とか…。

と、兎に角ステータスを確認しよう!

(ステータス!)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ジンヤ・シンタニ(17)

LV1 種族 一般人

職業:高校生

 HP  ?/?

MP  ?/?

STR ????【未進化】

DEF ????【未進化】

VIT ????【未進化】

INT ????【未進化】

AGI ????【未進化】

LUK ????【未進化】

スキル 異世界言語LV- 鑑定LV1 吸収LV1 進化LV-

称号 巻き込まれたもの 精神崩壊者

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ちょっと待てーー!

何が起きた俺のステータス!?

おかしいだろう!ステータス値が全て『?』なんてどういう事だ!!


いや、冷静になれお―――――


―――――って、なれるかーー!!

こんなバグったステータス見せられて、どうやったら冷静になれるのか誰か説明してくれないか!!?


一体どうやったらこんなことになるんだよ!!

こんなもの過去の前例なんか居るか!!?

いきなり召喚されて、ステータス最弱値で…挙句の果てにはステータスがバグるってどんな奴だよ!!

少なくともこんな奴そう相違ないだろ!!


『LUK値1000』って実は『-』が付くんじゃないか!?

絶対そうだろ!これで運がいいんだったらおかしくないか!

何でこんなことになってんだよ!


…いや、どう考えてもスキルの『吸収』と『進化』のせいなんだろうけど!

えっ!?じゃあ、俺これからこのまま生きて行かなきゃならないのか!?

どういう事なんだよ!説明しろよー!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【吸収】

どんな物でも吸収して自分の者にしてしまう。

ただし、このスキルは吸収するだけなので自分の体が堪え切れるまで

しか吸収できない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…説明が出たのは良いけどよ!

早速、死にスキルじゃないか!!?

…だって意味ないじゃん!『自分の体が堪え切れるまで』って、それを超えると自分が危ないってことだろ!それ

俺のさっきからの運の悪さを考えると俺、直ぐに限界がきそうなんだけど!

…ってか、まさか『?』ってもう限界が来てるのか!?


『ピンポーン♪』


…地味に正解の音、出してんじゃねぇーーーー!!

くそっ、じゃあ俺はこのまま何も変わらないのか!!


『ブゥー』


不正解の合図だし―――――


――――ん?

さっき俺なんて言った?

『俺はこのまま何も変わらない…』って言って、その答えが…不正解って事は…

俺にはまだ何か手があるってことか!!


『ピンポーン♪』


よっしゃぁーー!

こうなったら何が何でもそれを見つけてやる!

怪しいのは『進化』だな!ステータスの『?』の横にも『未進化』って書いてあるし…

よし、出ろ!


………。


出し方分かんねぇーー!!

そもそもさっき俺、『説明してくれ』って言ったから出たんだよな。じゃあ、分かんなくて当然じゃん!

まずはスキルの詳細説明の出し方からかよ!?

…あっ!そうだ俺『鑑定』あるじゃん。

(鑑定!)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【進化】

限界が存在する物が進化し限界がなくなる

また、様々なものが自分の扱いやすい物に進化する

このスキルは?#$%>#>!――――――――(この鑑定レベルでは表示できません)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

とんでもねえチートだったーーー!!!

バグってる表示は気になるけどそれよりやばいぞこのスキル!

だって、限界がなくなるってことは『レベル』も『ステータス』も限界がなくなるってことだろ!!

しかもこれ『吸収』と合わせれば化け物スキルだろコレ!

…怖いよこれ。俺一体どんなものになるんだろ……。


でも大丈夫だ!俺はまだ弱い!

自分にそう言い聞かせる俺だった。

ってか、そうじゃないとやってられない


俺がステータスを確認している間に王女はどんどん話を進めていた。

その中には、魔族の事もあった。

本当に異世界だな…。『魔族』もあるなんて…。

魔族は、はるか昔から存在していて人族と何度も戦争をしていたらしい。

それに『魔族』は人族よりも高い身体能力・魔力を持っていて、魔族が侵攻してくれば『災害』が起きると言われているそうだ。


ヤダそれ、怖い。

必死に心の中で魔族とは対立しないと心に俺は誓った。

えっ!?異世界人だから魔族と戦え?

嫌だよ。だって俺『巻き込まれた』一般人だぜ。

一瞬で死んじゃうよ!

閑話休題


戦争の話は、1000年も昔の事なので文献にも残っていないそうだ。


次に王女が言ったのはこの世界の事であった。

この世界は『人族大陸・エルフ大陸・獣人大陸・魔族大陸』と有り、魔族大陸は南にあり、中央がこの人族大陸らしかった。

ちなみに、エルフは身体能力は低いが魔力は高く、魔法適性が高い種族らしい。

獣人だが、魔法適性が全くないらしくその代わりに身体能力がどの種族よりも高いそうだ。

人族は平均的で身体能力・魔力共に普通だそうだ。

人族のスペック低!?

俺は想像以上の人族のスペックの低さに驚くしかなかった。


ちなみに、エルフは獣人と仲がいい。

だが、どの大陸も魔族大陸とは仲が悪いらしい。詳しい事は分かっていないがこれは、魔族が各大陸を昔に襲ったことがあるからだそうだ…。


魔族悪い事ばかりしてるな。

だって、文献にも載ってない1000年前にもしてまた戦争をしたってことだろ。

懲りないのかな魔族は…。


俺がそんな感じで魔族の感想を思っていると、重要な事が王女から話された。

それは、地球のその後だ。

これで急に居なくなったてなったら事件となり大惨事だ。

だが王女の話では、元居た世界では自分たちが居なかったことにされていているらしい。

はぁ~。これで俺は元の世界に帰らなくてもよくなったかもな。


それにしても、もしかしたら…

もしかしたらあの女の子高梨咲良タカナシサクラに会えるのではないか?

と、思った。

咲良は確かに存在していたはずなのに、行方不明になってから咲良の事を覚えている人は、ほぼ……いなかったのだ。

王女の話から考えると召喚後はその世界の住人は誰も覚えていないと言う事だ。

そう考えれば、地球での辻褄が合う。

ジンヤは彼女がこの世界にいることをひそかに望んでいた。その願いが意外にも近いうちに叶うと言う事を本人も知らなかった…。


そしてその直後、自分の体の下に魔法陣が浮かび上がってることに気が付いた。

「っ!?――――」

悲鳴にならない声をあげ、俺は王城から姿を消した。


『吸収が発動しました。ステータスが限界値です。ステータスに反映できません』

無機質な声を残して…。

どうでしたか?

改訂版ではスキルや、チートのもらい方もだいぶ変わったと思います。

改訂前と同じくヒロインはもう少し後になります。

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