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令嬢は追放されてロボに乗る  作者: 金谷 令。
第二章 学園と戦争
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5


 それからは基本的に平和な日常が続きましたわ。

 学園というのは本当に懐かしいところで、そして興味深くもありましたわ。

 ところ変われば教えられている歴史が違うとはよく言われますが、本当にそれがよく出ておりなかなか興味深いのですわ。


 そして、総合的な学力でしたらこちらの学生のほうが高いというのが結論ですわ。

 私のいた学園よりもまず授業密度が濃いのですわ。

 更に受ける授業の選択というところは変わりませんが、私のいた学園よりも必修科目が多くそれゆえに基礎学力が向上しているのですわね。


 帝国では令嬢もご自宅で夫の政りを助けなくてはならないという風習があるとは聞きましたが、此処までしっかりとご令嬢がたが通学んでらっしゃるとは思いませんでしたわ。


 それ故に学力は帝国のほうが上ですわね。

 私のいたところでしたら、なぜ令嬢たる私がこんなことまでしなくてはならないのかと言っている方もいらっしゃいそうですわ。


 そして令息は武術の授業、令嬢はダンスの授業とそこは私たちも同じですが、教えてらっしゃる先生がかなり厳しいのですわ。

 ちなみに何故か護衛であるというのに、一度ダンスを踊らされましたわ。

 勿論先生にではなく姫様にですが。


 一応完璧に踊り切ったところで皆さまの注目を集めているのを知覚し、一礼をしておきましたが。

 姫様に聞けば本当に上手かったとお褒めの言葉をいただきましたわ。

 私にかかればダンスもこんなものですわね! おーっほっほっほっほっほ。


 


 そんな中私に一通の手紙が届きましたわ。

 差出人はエミリー少尉でしたわ。

 最初は挨拶から始まり、一対一でかなりしごいているので彼女も結構頑張っているということが書かれておりましたわ。

 

 まぁやる気になってくれたことは喜ばしいですわね。


 しかし、次に書かれていたのがどう見ても本題ですわね。


 隣国が兵を集め始めた。

 しかも周辺国のほぼすべてが敵になる可能性が高いというのですわ。

 敵は多いと思っておりましたが、まさかここまでとは思っておりませんでしたから、少々驚いてしまいましたわ。


 皆様そんなに帝国を恐れていらっしゃるのかしら。

 まぁわからなくはないですわ、ですがここまで大掛かりで負けてしまったときはどうなるのでしょう。

 

 帝国がこの戦争に勝てば、周辺国とさらに小国群をも手に入れたのであれば……。

 この大陸を実質支配してしまってますわね。


 ……心躍りますわ。

 これは心躍りますわ!


 戦時を喜ぶのはあまりいいことではありませんが、起こらないことを祈るよりも起こった後の事を考えるほうがよっぽどましですわ。


 そうなると、どうしても戦力強化が必要ですわね。


「帝国のS型? 確かアメリアの機体を除けば一体だけだったぞ」


 なにせ姫様に私のほかS型がいるのか伺ったところこんな返答がかえってきましたら。

 

 しかし戦力の強化といっても何をすればいいのでしょうか。

 とりあえずS型を増やすというのが一番で、あとは他のウディアードもほしいですわね。


 ですがそんなにホイホイとウディアードが出てきたら苦労はしないのですわ。

 そうと決まれば一旦ラリーマ様に相談してみましょう。

 彼女であれば、私よりもゲームの記憶を保有していそうですし。


 ということで姫様に打診したのち、またまた姫様のお部屋でお茶会となったのですわ。


「なるほど、確かに戦力の強化は必要そうですね」

「えぇ、何か思い当たるものはございませんか?」

「んー、それでしたらヒロイン専用機? があった気がするんですよね」

「それですわ!」

「……まさか本当にあるとは我も思わなかった」

「でも、アメリアさんも一応記憶はあるんですよね? 思い出さなかったんですか?」

「どうやら私の前世の方はあまりストーリーに執着していなったようですわね、ヒロインと攻略者がだれというのがわかる程度ですわ、あとはウディアードでの戦闘を主に楽しんでいたようですわね……ですので機体がだれのものでとかはあまり気にしなかったようですわ」

「あぁ、そういえばあのゲーム前身はそれがメインでしたしね」

「そういうことですわ」

「そんなことよりも、さっさと取りに行かないと戦争が始まってしなうのではないか?」

「そうですね、それじゃあ次のお休みに探しに行きますか? 私も正確な位置までは分かりませんけど、後ろのスチルに写っていたいた場所を言いますから、該当する場所を絞ってもらえますか?」

「よし来た」

「……ラリーマ様」

「はいアメリアさん?」

「ラリーマ様は戦時になったとき、どうなさるおつもりですか」

「……そうですね、実は前アメリアさんに戦争になるって言われてからそれを考えてました、私はいったいどうするのか」

「……」

「確かに、私は戦争なんて知らない世代でしたから、人との血のやり取りなんて本当はしたくないです、でもここはそういうところですから、私も戦うしかないと思ってます……しかも私はヒロインの力を持ってますから、この魔力と回路この世界でも指折りといわれる英雄級の物を……それを使わないなんてもったいないですし、それに折角楽しい学園が蹂躙されるのを黙ってみてるなんてできませんから」


 にっこりと笑うラリーマ様に私は苦笑いをしてしまいましたわ。


「あなたは立派な主人公ですわ」

「ヒロインじゃなくてですか?」

「えぇ、あなたは立派な主人公ですわね、私は今確信いたしましたわ」

「ふふん、今更気が付いたのかアメリア、ラリーマは最初から異才であったぞ」

「ふふ、姫様には感服いたしますわ」

「よし! では今週末の休みに向けて場所のピックアップと技術局の協力を取り付けてこよう!」


 流石姫様ですわね、技術局の援護も得られればかなり楽になりますわ。


 それにしても、本当にラリーマ様は何かをやってくれそうな気がしますわね。

 これは未来が楽しみでなりませんわ、おーっほっほっほっほ。






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