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私達は少尉の講義を受け、そして魔導帝国の階級について教えて頂きましたわ。
一度頭の中で整理するためにも、階級を纏めてみる必要がありますわね。
先ずは一番偉い元帥。
元帥に関しては一番偉い程度でいいと教えて頂きましたわ、お目にする事がほとんどないので、逆らわなければいいと言う事ですわね。
次いで大将、中将、少将、准将と言った様になっておりますの。
大将は殆ど元帥と同じく、偉すぎてと言う事でしたわ。
関わるとしても中将から、中将は軍の司令官であり、実際にこの階級の方が戦場に現れたら、先ずこの方の指示を優先すると言った方です。
又師団長――一万から二万人からなる部隊を率いる――となる事もあるそうですわ。
少将は、各局長の任についており、旅団長――二千から五千人からなる部隊を率いる――としての任もこなす事がありますわ。
准将は次に出てきます大佐数名が指揮する部隊の頭となるらしいですの。
正直この辺りは山の頂上過ぎてパッとしませんが、所謂騎士団の取り締まりを行っている方々と言う認識でいいと思いますわね。
そしてこの任に就く方は、殆どがウディアードに乗れる方たち、勿論才能がずば抜けていればその限りではありませんわ。
次に大佐、中佐、少佐ですわね。
大佐は各大きな街の駐屯基地を任されている方で、大佐まで上り詰められれば万々歳、一街一城の主のような感じですわね。
そして中佐はその駐屯基地で部隊経営や事務、戦闘時に備えて街の方で学びたいと志願した方に戦い方を教えるまとめ役のような方ですわね。
一応各街で、任意で戦闘方法を学びたい方は教えて貰えるそうですの、そしてそう言った方たちは本当の有事の際に予備の部隊として中佐が率いると言う事になるらしいですわ。
勿論それだけでは無く、大隊長――三千から千人からなる部隊を率いる――として部隊を率いる事もあるそうですわ。
少佐は大きな隊の参謀に付いたり、大隊や中隊――三十から六十人からなる部隊を率いる――を率いる事もあるとの事ですわ。
そして少佐以上に成るためには、特殊訓練や戦術を学ぶことが必須で、そこで合格を貰えた方のみが少佐になる事が出来るらしいのですわ。
狭き門と言う事ですわね、それに多くの人命を預かっている方々ですから、しっかりとした知識は必ず必要と言うのは納得ですわ。
次は大尉、中尉、少尉、准尉に成りますわ。
大尉は中隊長や他の少し大きな隊の副官に当たる方ですわ。
普段は准尉や曹長の書類を決算したり、中隊への講話を行っているらしいですの。
中尉は小隊長や中隊の副官になったりしますわ。
少尉も殆ど同じですが、新兵教官としての任に就く事もあるそうですわ。
エミリー少尉の場合は少し特殊ですが、この新兵教官として扱われておりますわね。
准尉は少し特殊でしたわ。
少尉になるには、士官学校を出るか順当に才能を認めさせて下から這い上がるかですが、士官学校にいるときに、実地訓練として准尉の階級を与えられることがありますの。
それとは逆に、准尉で昇級が止まる方も多く、自らの中隊をもっともよく知る古参であり、人事や給与などの事務仕事にも携わってらっしゃる方が多いのだそうですわ。
先ず少尉に上がるのは中々の難易度のようですわね、私は士官学校に通っておりませんでしたから、軍曹か曹長か准尉になり、その実力を上の階級の方々に認められれば少尉になれると言う事ですわね。
次いで曹長についてですわ。
曹長は内務が殆どで、部隊の書記や中隊の給与、又武器等の兵器の管理などを任されている階級ですわ。
曹長は計算や管理など、ただ武を持ては良いと言う事ではありませんので、なれる方が少ないそうですわね。
ですが此処で認められれば、例え戦闘力が劣っていようとも軍師としての街道は開けると言う事ですわね。
その下はスーフェの階級、軍曹ですわ。
軍曹は分隊長――十から二十人からなる部隊を率いる――として新米小隊長の補佐や、内務では訓練助教などをこなしますわ、また部隊の秩序をしっかりと保つようにと心がけ、心を鬼にして部隊員に当たると言う事ですわ。
スーフェ……九番隊に秩序も何もありませんが、出来れば私も秩序が守られるようにお手伝いいたしますわ。
そして私が今いる伍長ですわね。
伍長は戦闘では副分隊長となるそうですわ。
ただ今の私にはまず知識を付けて、騎士団の一員となる事が先決ですから、内務としてしっかりと勉学に励むのも役目の一つでしてよ。
最後に二等兵、一等兵、上等兵ですわ。
二等兵は志願したて、入り立てのひよっこの階級で、一年経つと一等兵になれますわ。
そこから優秀な方は上等兵候補者となり、試験を合格できれば晴れて上等兵になれるとの事ですわ。
以上が簡単に纏めた魔導帝国軍の階級でしてよ。
……一応整理は出来ましたが、しっかりと復習はしておかなくてはなりませんわね。
魔導帝国騎士団階級について。
階級については余り複雑にならない様にとさせて頂きましたので、省略した階級や細かな役割もありますが、魔導帝国と言うファンタジー内では、このような階級であるとしてご了承頂ければと思います。
また主人公たちの階級の変更も少し視野に入れ考えましたが、変更した後の混乱を無くすために、変更はせずにこのまま行かせて頂きたいと思います。