4.面接の正義
男は立ち上がり笑顔で
「待ってたよ~渋滞大丈夫だった??」
「あっ、遅れてすいません!大丈夫でした」
(心が痛い・・・)
笑顔で正義も答えた
会社は男一人だった
「じゃあ面接始めようか!」
「はい。よろしくお願いします!」
「とりあえず、こっちの椅子に座ってください」
「はい」
椅子の背中がメッシュのような素材で出来ている椅子だった
「じゃあ改めました、Stage upの大友 優です。よろしくお願いします」
「佐藤 正義です。こちらこそよろしくお願いします!」
「とりあえず履歴書貰ってもいいですか?」
「はい」
用意していた履歴書を渡した
「緊張してる??」
笑顔で大友さんが聞いてきた
「はい。遅刻してしまったのもありますが凄く緊張しています」
正義の額からは汗がとまらず流れていた
「緊張しなくて大丈夫だよ~遅刻したことも大丈夫!」
笑顔の大友さん
「はい!」
(凄い良い人だ~~~~~~~~~~!!!)
正義の顔にも笑顔が戻ってきていた
「うん!じゃあ最初に会社の説明から始めるね」
「はい」
そこからPCを開いてHPを見せられたり
パンフレットなど見せられた
「まぁ、会社はこんな感じかな。簡単に言ってしまえばベンチャー企業でいろんな事に挑戦してます!」
「なるほど・・・」
「気になったものある?」
「はい、音楽関係と食品関係が面白そうだと思いました!」
「音楽好きなの?」
「昔バンドやってて、ギターをしてたんですよ」
「へぇー!凄いじゃん!」
「そんなことないっすよ」
「うちの会社の音楽は小規模だけど音楽フェスとかHP上で色んなアーティストを紹介する仕事してるんだよ」
「音楽フェス面白そうっすね!」
「面白いよー」
「あと食品はお菓子の訪問販売だね!」
「そうなんですか・・・」
「うん、カート引っ張って歩いて売ってるの!凄いでしょ!」
「歩いてですか!?」
「そう!
大友さんは笑って言った
「うちの会社の社長小川 誠って言う人なんだけど、社長も僕も全員やるんだ」
「そうなんですか!?」
「うん、大友社長が行商をやってて、ビジネスで使える事を学ばせてくれる場所だ!って言って全員そこからスタートするんだよ。」
「なるほど・・・」
「だから正義君も、もし入ったらやるんだけど・・・・・・す・・・・っごい楽しいよ!色んな人と会って、色んな会話して、色んな場所を見ることが出来るの!」
大友さんは楽しそうに喋っていた
「でも訪問販売ってきつそうっすね・・・」
「うん、きついよ」
「ですよね・・・
「そのキツイ中で色んな事を学ぶことで上にドンドン上がっていける会社なの!」
「上に上がるとどうなるんですか?」
「上に上がって音楽の仕事したり、不動産やったり、自分で提案した事業を立てることもできるんだ!そして、独立して会社を立てて社長にもなれる!すごくない!?」
「社長になれるんですか!?」
「うん!」
「凄い会社なんですね」
「活気がある会社だよ」
大友さんは笑顔のままだった
「大体会社の事わかったかな」
「なんとなくですが、わかりました!」
そして大友さんが履歴書を見始めた
「次に面接入るね」
「はい」
そこから簡単な質問を答える正義
最後の質問で大友さんが
「最後の質問なんだけど、正社員と委託社員ってのがあってどちらを希望しますか?って質問なんだけど・・・簡単に説明するね」
「はい」
「まず正社員は月給制で保険も付きますが、昇進しません。そして、委託社員は給料は歩合制で保険も付きませんが昇進制度があって色々な仕事に挑戦できます。音楽の仕事をするなら委託社員をおすすめします」
「歩合って結構厳しくないですか?」
「本気でやらないと厳しいね。ただ、やったらやった分お金になるし。一緒に仕事するなら本気で仕事する人と一緒にやりたいからね!」
そして大友さんから委託で稼いでる人は30万以上の人もいると言われた
「なるほど・・・じゃあ委託社員希望でお願いします」
「はい!これで面接終了!」
「ありがとうございました!」
「後日合格発表なんだけど、電話でいいかな?」
「大丈夫です。仕事中でなければいつでも出られます!」
「そっか、何時くらいがいいかな?日にちは一週間いないには連絡できると思うけど・・・」
「18時くらいでお願いできますか?」
「了解!」
「じゃあこれで終わりです!おつかれさまでした」
「おつかれさまでした!ありがとうございました!」
そして正義は一礼してドアを開けて
「失礼しました」
と言って会社を出た
「ふぅ~」
(なんかいい人だったな~・・・訪問販売って結構大変そうだけど頑張ってみたいかも・・・・)
そして、駅に向かって歩いた
もちろん街頭で配っているティッシュは全部貰って行った