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あいほぉーん!!!  作者: K-ta
運送業者
2/4

2.転職探しの正義


現場を終えてパチンコをして俺は家に帰ってPCの電源を入れた

正義は今の会社を辞められるならどこでも良かった

それだけでワクワクが止まらない


「う~ん・・・・やっぱり人と話せる仕事がいいよな~工場とかは俺できなそうだし・・・・」

胸が高鳴っていた

考える顔はニヤついていて、まさに他人が見ていたら気持ち悪いの一言だろう

いえ

気持ち悪いです


「どうせなら音楽関係の仕事もしてみたいなー・・・」

正義は中学時代からギターをやっていた

実力は決して上手いものではなかったが高校時代はバンドをやっていた


そしておもむろに検索エンジン「クノーム」を開き転職サイトを調べた

出てきた検索結果の一番上を開いた

「うんうん」

相変わらずワクワクは止まらず彼は気持ち悪かった


正義はサイトの一番上の会社が目に止まった

写真があり若い男女が楽しそうにピースしている写真だった

写真はもはや会社というよりも高校生がはしゃいでる様な写真


「音楽とか食べ物とか不動産とか色々やってる会社なんだ・・・すげーな・・

んっと、月は20万で社会保険も付く、そして年一回の海外旅行だって!?」

彼の中で音楽と海外旅行という言葉にそそられた


彼の今の会社は年齢的にはなかなかの高齢化

彼は本社勤めだったが、女性は2人で男性が大勢

そして高齢化

運送関係の職場で海外旅行なんて無かった

国内ですらありえないくらいだ


が、今見てる会社は若い人がいっぱいの若齢化

本社社員募集で女性も男性も若齢化でいっぱい

音楽とか食べ物とか不動産など面白そうな物がいっぱいで

月給も今と同じくらい、社会保険も付いてて

海外旅行まである

何より若齢化


「すげーいいじゃん!!今の会社で勤めてて若い人との出会いなんか無いし、写真見る限り会社の雰囲気もかなりよく見えるし

音楽とかやりてーー!!!!」

と実家暮らしなので小声で叫んでいた

「ちなみ何の募集なんだろう?」

会社の募集欄には正社員と事務と委託社員の3つがあった

「委託社員って何かわからないし、何の仕事するのかわからないけど正社員なら間違いない!今より確実によくなるだろ!俺ここに決めたわ!」

彼はバカだった


正義は引き出しから履歴書を取り出しおもむろに書き始めた

「名前・・・佐藤正義、ふりがなっと・・・さとうせいぎ・・・・」

彼は県内で下位を争う程の低学歴の高校出身だった

中学は色々問題も起こしていた正義

が、今は話さないでおこう


「志望動機かー海外旅行に行けるからし若い女の子がいっぱい居そうだからなんて書けないしなー・・・・・」

カリカリと順調に進んでいたペンが止まった

この間に失敗で3回書き直していた。

「まぁ、自己紹介みたいな感じでいいか。とりあえず・・・私は音楽が好きで高校時代はギターをやっていました・・・」

カリカリとペンを進めて志望動機と自分の趣味をつなげて書いた


「うん、できた!・・って、もう2時じゃん寝なきゃ!」

サイトをブックマークして、そそくさと布団に入って眠りについた。


翌朝

携帯のアラームで正義は目を覚まし、シャワーを浴び、自宅を出た。

「はぁ~憂鬱だな・・・また今日も怒られに行くのか・・・すげー頑張ったんだけどな・・色んな人に聞いて、その責任者が作った物見てどこが違うのか研究したし、メモも取るようにしてた・・・けど、結局わからないままだった」


そして会社で出発の点呼を取って現場途中のコンビニで時間合わせがてら朝食をとって、現場到着したらミーティングで一日の仕事の流れを聞いて作業開始


「っち」

舌打ちが聞こえてきた

(来たか・・・)

「てめぇ!!いい加減にしろよ!!」

首をつかまれた

声はみんなに聞こえるいつもの大声だった

「すんません」

そこから怒られた続けた

1日の作業があるたびに怒られる2年間の日常だった

決してどこが悪いのか言わないいつもの・・・・


休憩時間になった

「正義君今日もあいつに怒られてたねー」

笑いながら相手会社の上司の部下にあたる佐々木さんが言った、年は同じ20代でかなり仲良くしてもらってる

「いい加減にしろよ!!!ってめっちゃ笑いそうになったよ」

こちらは同じく相手会社の部下の人で小野寺さん、30代で生きがいがお酒で陽気な人だった。この人も正義と仲良くしてくれていた

「怒られている俺はかなりへこみますけどね」

冗談交じりで正義が言った

正義にとって素直に楽しめる時間だった


正義を含め3人とも上司怒られる対象だった

が、正義は一番ひどかったのは事実

小野寺さんに関しては年下の上司に怒られる状況になっていた


そして正義にはもう一人相手会社でよくしてくれていた人がいた

名前は横山さん

もともと正義と同じ会社で相手会社に引き抜かれたのである

横山さんも上司と同じポジションだったが

あいつとの違いは年齢があちらが上ってだけ


横山さんは現場職もやり、事務職もこなしていた

あいつは事務職をやっていなかったわけではないが明らかに量は横山さんが多かった

その分横山さんより現場に出るっていう感じだった


「正義くん大丈夫?」

笑いながら自販機の前で横山さんに声をかけられた

「いやー今日も怒られたっす」

「そっか。実際正義くんしっかりとまでは言わないけど出来てるんだよね。だけど九条さん(あいつ)のポリシーみたいなとこあるから。」

「そうなんすか?」

「うん、あれって他の現場に運ばれて設置するんだけど、ガンガン入れ込み作業するから実際どうでもいいくらいのレベルなんだ。むしろ気持ちの問題でやってるに等しいくらいだよ。入れ込みこの前やったでしょ?」

「先月も一回やりました。たしかにイケイケの仕事でした。」

横山さんがすっと自販機にお金を入れて

「まぁとりあえず、好きなの選びなよ」

「いただきます!」

正義はコーヒーのボタンを押した

横山さんもコーヒーを選んだ

「じゃあ俺事務所に戻るわ」

「了解っす!ごちそうさまでした!」

横山さんが90度回って手を振って行った

横山さんはよく飲み物をおごってくれた

正義は横山さんも憧れの一人だった



そんな感じで午前休憩、午後休憩を過ごして

作業に戻った


ふと作業の説明をしていなかったので説明しとこう(かっ、書き忘れたんじゃないからね!!BY K-ta)

作業は大型機械の梱包とトラックの積み下ろし、時々外部作業で搬入などをやって正義はやっている


そして、一日の現場作業が終了して会社に帰る

ワンボックスを運転しながら正義は考えていた


(今日も怒られて忘れてたけど会社の部長にやめますって言わなきゃいけないのか・・・部長うるさいからなー色々言われるんだろうな・・・)

正義はまた憂鬱になった


会社に着いた

正義は毎日の仕事のひとつ車の洗車をして

点呼してもらい

「お先します、おつかれさました」


彼は言えなかった

(まだ面接も決まってないし・・・まだいいよね。)


会社を出て空を見上げた

星は雲で隠れていた


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