1.ダメ正義
「おめぇ なにやってんだ!?」
「すんません」
「何回言ったらおめぇは覚えんだ?おめぇ入ってどのくらいたったの?言ってみろよ」
「もう少しで2年です。」
「2年経つだんぞ?なんでできねーのや?」
「すんません」
「すんませんじゃねーよ」
「はい・・・」
チッと舌打ちをして青年から離れていった。
この青年の名前を佐藤 正義(20才)という。
今彼は仕事のミスで相手会社の責任者に怒られていた。
(また怒られた・・・でも毎回怒られるけど・・・どこが悪いのか言ってくれないからわからない・・・聞いても教えてくれないし・・・どうしたらいいんだろう・・・。)
彼はこの会社に働き始めて相手会社の責任者に怒られ続けていた。
そして悩み続けていた。
そして現場を終えて、会社の人とワンボックスに乗って自分の会社に戻る。
もちろん一番下の僕が運転。
会社に着いて終了の点呼をとり、会社を出てパチンコをして帰って寝る。
仕事のある日はパチンコだけが僕のストレス発散だった。
これが彼の毎日だ。
そしてまた次の日も同じことで怒られ怒られ・・・
褒められる事も無く、八つ当たりの用にも感じられるような怒りを毎日受けていた。
ある日現場が終了して、同じ会社尊敬している年の近い先輩に彼は言われた。
「俺・・・おめぇの事嫌いだわ・・・」
「えっ・・・・」
彼は急に言われた事もあったが純粋にショックだった
何も返せずにいた彼の前から先輩は離れていった
その日から先輩の態度も冷たくなり
一緒の現場の先輩達からもいっそう冷たくされていき正義は現場で常に孤独感と怒られる恐怖感でどうしようもなくなっていった
そこから彼は会社にいられなくなり
「転職しよう!!僕はもう無理だ・・・社長は凄く優しくて好きだけど俺がみんなに迷惑かけて嫌われて職場の雰囲気が悪くなったら俺は立ち直れなくなってしまう。」
彼の決心だった。