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ラミとクルクルの大冒険。  作者: 背徳の魔王 実に残念だ。車には気をつけろと予言したが、彼女は聞かず新車を購入。3ヶ月で廃車にした。負の連鎖が始まる予感が拭えない。
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水の精霊(ウインディーナ)♂

ラミはクルクルを探して、村の泉に来て。水の精霊ウインディーナのフルードと出会います。何やら困ってる様子で……、

プロローグ




村の西にある美しい泉。村人が、日々生活に使う。大切な水源には、季節の花々が、咲き誇り。あまりにも美しいから。精霊達は降り立ち。月の出る夜には、戯れに踊りをする姿があると言う……。



早朝のひんやりした空気に身を置いて、水辺を歩く水の精霊だが、うっすら見えるのは、男の姿で、ウインディーナと呼ばれた。珍しい精霊である。されど眼差しは悲しげで、顔は沈鬱だった。



それは……、

水の精霊の女王が、何者かに連れ去られた……、皆が、捜索に奔走するなか、フルードもなんとかして、母である女王を助ける方法をと、模索していたのだ、

『力ある召喚術師に、頼めればよいのだが……』

人間は強欲ゆえに。精霊である自分の方が、捕まりかねない高いリスクがあるのだ、そうそう人間に頼むことは難しい……、唇を噛み締め。奔走するうちに。美しく泉に誘われ。降り立った。

『どうすれば母を助けれるのだ……』

誰も答えれね。問いを発した。

「クルクル~!」

『ん?、人間か……』

幼い女の子のようだが。首を傾げつつ。どうするべきか迷う内に。青い髪が印象的な、可愛い女の子が、今にも泣きそうな顔で、何者か探してるようである。今しばらく見守ろうと……、

「あっ、お兄さんクルクル知らない?」

『なっ……、何!?』

たじろぐフルードにお構い無く。

「あれ?お兄さん初めて見るね。私ねラミ、よろしくお願いします」

ペコリ可愛らしく頭を下げられ、戸惑いながら、慌ててフルードも。

『ふっ、フルードだよろしくラミ』

頭を下げていた、何でこの娘は、自分が見えて、さらに精霊と話ができたのか、疑問が浮かんだが、この娘からは、嫌な感じを感じなかった、だから少しだけ肩の力抜いて、小さくだが、笑みを浮かべていた。

『君は、精霊を知らないのかな?』

疑問を口にした、普通初めて精霊を目にすれば、驚き、恐れるか、逃げ出す。それが普通の反応である。

「フルードさんは、精霊さんなの?」

小首を傾げて、逆に聞かれた。これには意表を突かれ、疑念が生まれた。

『もしかしたら……、僕を見て、逃げた人間て……、レイスと間違えてたからと……』

口にした途端。愕然とした━━。

『そっそんな……』

否定の言葉を、口にしようとしたが、衝撃の事実に思い至る。考えてみれば……、ウインディーナは珍しく、人間が知らなくても仕方がない……、また見た目青白いから、遠目に見たらレイスに。見間違われても。仕方ない事実、よろり打ちのめされたフルードだった、



パチクリ瞬きするラミには、なんのことかが分からないから。きょとんとしていた。落ち込み、膝をついて項垂れたフルード。

「フルードさん大丈夫?、お腹痛いの?、病気ならお母さん呼ぶよ」心配そうな、真摯な眼差しを受けて、打ちのめされてたフルードも。ラミに心配掛けられないと、力なく笑みを……、浮かべかけて、目を見開く。『ラララララララ、ラミ!?』

急に歌いながら、慌てて立ち上がるフルードは、言葉が出ず。仕切りにラミの指輪を指差して、アピール。ああ~ようやく理解して、太陽に輝く、赤い輝石の指輪を見せて。

「綺麗でしょ~。これね。お母さんの大切な指輪なの」

パクパク口を開けるが、急展開に。はたと我に返る。ゆっくり考えながら、ゴクリ唾をえんかしながら、真剣な眼差しを小さな少女ラミに向け、深々頭を下げて、

『ラミ頼む!。我が母を召喚して、助けてくれぬか?』

「フルードさん召喚て何?」ピシリ……、凍りついていた。良く良く考えれば、指輪は、お母さんのだと言ってたではないか。ガックリ肩を落としていた、何だか分からないが、フルードさんのお母さんが、大変なんだとは分かる。

「ねえ~フルードさん、ラミに出来るか分からないけど。召喚を教えてくれるなら、ラミやるよ!」

フルードとは、初対面なのに。なんて優しい。女の子なんだろうか……、人間を。誤解していたのやもしれないな……、

『ありがとうラミ、お願いするよ』

例え。召喚が上手くいかなくても。ラミの優しい気持ちは、忘れまいと。頬を緩めた、




ラミに、指示を出して、魔方陣を描く。幸い清らかな泉の側で、水の精霊を召喚するに。適していた。だけど契約の指輪を持っていようと、水の精霊……、それも君臨する。女王を召喚するとなれば、それはそれは、大変なことである。辿々しいながら、見事な魔方陣を描き、ラミは汗を拭って、真っ直ぐ。フルードを見詰め。にっこり魅力的に笑うのだ。

『ラミ、泉の水を汲んだら。魔方陣の中央に置いて、こう唱える。ああ~気高き乙女たる。水の精霊よ。高貴なるその見姿我が前に現れん。その名は、水の女王ヘンシンダよ━━』

失敗してもいい。ただ何度も教え。失敗せずに唱えれるようになると。

「フルードさん♪、ラミ頑張ってみるね」

『ラミ……ありがとう』

自分が、こんな気持ちになるなど、考えもしなかった、目の前の幼き少女に。ただ感謝していた。ラミはにっこり。輝く笑顔で、テトテト魔方陣に向かい。真剣な面持ちで、誠心誠意呪文を唱えた。

「ああ~気高き乙女たる。水の精霊さん。高貴なるその見姿。私とフルードさんの前に現れてくださ!。その名は、水の女王ヘンシンダさん━━」

『ラミ……』

彼女の心からの気持ち。フルードが、母を心配する気持ちまで、召喚に込めてくれていた。そんな召喚術師がいたなんて、聞いたことがない、ウインディーナなのに。うっすら涙ぐみ。感謝の念を。ラミに送った。



本来ラミのような、未熟にわか召喚術師が、水の精霊女王を召喚することは、不可能である。素質があろうが、なれども……、ラミを思うフルードは、

『ラミ……、僕は君の力になるよ。君は僕の初めての契約者ともだちだ』

フルードの呟きに応え。ぼんやり契約の指輪が光だして、ラミの体まで光が包み。フルードの魔力が、ラミに流れ。ラミの素質を。一時的に解放した。

『これは……』

あまりに膨大な魔力が、ラミから溢れだして、魔方陣に伝わり。やがてガチリ。歯車が噛み合ったような音がして。魔方陣が起動した。

『まっまさか……』

ゴクリ唾を飲みこんだフルード、魔方陣が動き出して、懐かしい魔力を感じた、奇跡を前に、驚きながら、ワクワクした顔のラミを認め……。




『なっ何事かしら。スッゴい魔力』

マリーがびっくりして、キリーを揺さぶる。

『わっ、分かんないけど、ラミちゃんかな?』

やや目を回しながら、当たりを呟く。ぽとりキリーを落として、わなわな震えだしたマリーは、

『うわあ~ん、どうしよう。ラミちゃんに、何かあったら……』

ぼろぼろ泣き出した姉マリーを、目を回しながら。キリーは落ちた帽子の泥をはたきながら、

『マリーともかく急ごう。僕たちは、ラミちゃんを守るのも。仕事なんだから』

キリーに諭され。えぐえぐしゃくりあげてたマリーも。大きな目から滴り落ちる。涙を拭いながら。うんうん頷き。ブラウニー姉弟は、強い魔力が感じられた。泉に向かいテトテト走り出した。急に光輝くように。魔力が弾け。ラミの周りはキラキラした。光の球体に囲まれていた。

「うわあ~綺麗~!」

太陽の光を受けて、沢山の光の球体は、ラミの周りを飛びながら、

『ありがとうラミ』

『ありがとうラミちゃん』

球体から。沢山のありがとうを言われて、びっくり。

『ラミ……』

「あっフルード……、フルードさん?」

ぼんやりした。青い姿のフルードだったが、いつの間にか、青い髪が印象的な。やんちゃそうな顔立ちの青年が、立っていた。傍らには、水のドレスを着て。白銀の杖と黄金のティアラを戴く。慈母の笑みを称えた。優しい眼差しの女性が立っていた。

『ラミ……、我が身を救いし。優しい人間よ~。悪しき人間に。囚われてた我が身を。救ってくれたこと。感謝いたします』

光水が、ラミの周囲に集まり。キラキラ自ら輝きながら。

『ラミちゃんありがとう。私達忘れないよ』

『水の精霊は、ラミちゃんの優しさに必ず応えるから』

嬉しいそうな声が溢れ。水の精霊女王は、我が子達の思いに答える。

『貴女のお陰で、囚われてた我が身処か、我が子。光水達まで救って下さいました。ありがとうラミ、我々水の精霊は、貴女の願いを。何でも聞きましょう』

緩やかに最高の礼を示した。ラミは女王様とフルードさんを見比べて、きょとんとしただけで、

「フルードさん。ラミとお友達になって下さい」ラミにとって、ただお友達の手伝いをした程度の感覚で、ラミの気持ちが伝わり、意表を突かれた願いを耳にして、

『あらまあ~ウフフ♪、そんな素敵な誘い、フルードだけなんて狡いわ』

愛しい眼差しを。フルードに向け。好ましい顔をラミに向ける。女王は知っていた。人間の欲の深さと。高潔な心を。まさかこんな幼い娘に。一族が救われるなど。思いもしなかった、でも……、我が子フルードと、人間のラミが、この先良い関係を結べる事が出来るならと。ラミに目線を合わせ。右手にある契約の指輪を見る。既にラミは契約を幾つかしてることを認め。一つはフルードと、ならば……、最大の感謝を込めて、ラミの額にキスをした、それは精霊の祝福であり。水の精霊が力及ぶ場所ならば、ラミを襲う炎の災厄から、守る力になろう。

『ラミ、私達は自分たちの精霊界に戻りますが、また会いましょうね』

「うん、女王様。みんなも気を付けて帰ってね~」

元気一杯に答える。可愛らしい笑みの少女。この先彼女には苦難があるだろう。なれど水の加護で、必ずや清らかく育つこと願い。光水ひかりみず達を。引き連れ。魔方陣の中に消えていった……、

『ラミ……、僕はラミちゃんの友達だ、だから、何時でも呼んでね。絶対だよ』

晴れやかな笑のフルードに、ラミは何度も頷いて、

「またねフルードさん」

バイバイをした。



はーはー息を切らせながら、泉まで着た二人のブラウニーが見たのは、水の精霊女王が、沢山の一族を引き連れ帰還すると言う。とんでもない場面であった……、



エピローグ



あわあわしながら、あまりのことに目を回したマリーは、気を失い。

『大変だ……』

最後に残った、ウインディーナとにこやかに挨拶を交わして、消える様子に、キリーは青ざめた。



━━森の奥。3つあるの湖。最大の湖が、伺い見れる小屋があった。



小屋から、白いケープを着こんだ、青い髪の妙齢な女性が、籠の中身を確認しながら、研究所の小屋を出る。

「やれやれこの霧だけは参るわ。洗濯物は乾かないし……」

ぶつぶつ不満を口にする。ここから見えないが、湖の中程に。島がある。


霧の巨人じゃいやんとふぉっぐの棲息地で、ヒルダ・コールは、古く住む。巨人の生態を調べてる学者であり。ホビット族の村に住む、エルダ・ニールの姉だ。ヒルダが向かうのは、小屋からほど近い場所に。入江があって、ちょっと見付けられない場所に。洞窟とその入口がある。



しばらく入江の方に。向かってたかと思えば、入江のある場所から、少し離れた、枯れた樹のウロに手を入れて。中にある紐を引くと、ガコン仕掛けが作動した。枯れた樹の後ろにある。岩に入口が現れたのだ、ヒルダは辺りを注意しながら見て、警戒しながら、洞窟に降りて行った━━。



籠からランタンを出して、火を灯し。滑る足元に、気を付けながら。階段を降りて行く。程なくさざ波の音が、微かに聞こえてきた。ランタンを抱え上げ。

「シルクいるの?」

囁くようなヒルダの呼び声。

「クア~」

同じく囁くような返事があった。

「明かり付けるわよ」

注意してから、光よ(ライディング)の魔法で、洞窟内を照らすと、光に目をショボショボさせながら、真っ白い首長竜シーサーペントの子供は、黒いクリクリした可愛らしい目を。ヒルダに向けて、大きなヒレを使って、一生懸命近寄り。ヒルダに首をすり付ける。「遅くなってごめんなさい。貴女の家族探しをリザードマンの王に。頼むの一苦労だったけど。了解させたから、安心してね」

「クア~クア~」

ありがとうと言うように、甘えた声を上げた。

「本当……、変なのよね。2日前まで、確かにシーサーペントの群れが居たのに」

ここ一週間の間から、森の様子が変わった、

「エルダに相談すべきね……」

嫌な予感が、杞憂であれば良いのだが、小さく嘆息した。

「くう~、くう~」

ヒルダの衣服を引っ張りながら、空腹を訴える。

「はいはい。リザードマンから新鮮な魚。分けて貰ったからね」

匂いで分かるのか、籠に鼻をくっ付ける。可愛らしい姿に。笑みを浮かべた。

この物語は、ショートストーリーで少しずつ進める。そんな物語です。また違う物語か同じ物語で、背徳の魔王でした。

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