表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラミとクルクルの大冒険。  作者: 背徳の魔王 実に残念だ。車には気をつけろと予言したが、彼女は聞かず新車を購入。3ヶ月で廃車にした。負の連鎖が始まる予感が拭えない。
2/38

契約の指輪

ラミは朝早く目覚め。大好きな相棒クルクルを探したが、いなくてガッカリ。そこから小さな冒険が始まった。

プロローグ




僅かに差し込む。春の日差し、ひんやりした部屋。柔らかな暖かさを与えてくれるた。花の香り、眠い目を擦りながら、目を覚ましたラミは、大切な相棒を探してキョロキョロ。いないのに気が付いて、散歩に出たのだろうか?、唇をすがめ。残念な気持ちになっていた、そっとカーテンを開ければ、ポカポカ気持ち良い天気である。

「ん~」

クルクルにおはようは言えないのは、とても残念で、ラミは1人で散歩することに抵抗を覚えた、クルクルがいないと、楽しく無いのだ……、

「あっそうだ……」

一つ手を叩いて、ニヘラそれが、楽しいことのような気がした、だから素早く着替え。

音を立てぬように、そっと扉を開けて、部屋の外を伺った。まだ母さんは、起きて無いようだ。クスリ悪いことでは無いが、ちょっとした冒険のようで、ワクワクしてきていた。

「お母さんの宝物。あの指輪……、とっても綺麗だったな~」

初めて見たのは、二年前……、お母さんはスタッフと、綺麗な指輪をしていた。ラミは母さんにねだった。一度着けさせて欲しいとお願いしたら、

『ラミごめんなさい。この指輪は、姉さんからもらった大切な物なの。貴女が12歳まで、着けさせてあげれないわ』

やんわり言われた。でもあまりに綺麗だったから……、

「ごめんなさいお母さん、少し着けたら、戻すからね」息を殺して、ラミは廊下に出た……、ほんの小さな冒険に。


廊下を歩く度。軋む音に。

小さな胸が跳ねる。いつ母が起きてくるのではないか、ドキドキ、隣の部屋まで、抜き足、差し足、ゴブリン足。盗賊と知られる。彼等の掛け声である。ラミはドアノブを回し。そっと手を添えて。ゆっくり音がしないよう。最新の注意しながら、扉を少しだけ開けた。こっそり素早く。両親の部屋に入った。



あの指輪があるのは、ベッドの側にある。小さなタンス。その中に秘密の引き出しがあった、母さんは簡単な呪いをしていた、確か……ラミは優しくタンスに触れながら。

「扉や扉、私の秘密。内緒の秘密」小声で囁くように。言葉を紡いだ。



するとガコン……、引き出しの下の部分が外れた。中に小さな引き出しがあって、キラキラした宝石やペンダントが目についた、それをグッと我慢して、ラミは引き出しの奥に隠されていた、もう一つの引き出しを取り出して、中に大切に仕舞われていたのが、赤い石のそれは美しい指輪である。目をキラキラさせて、指輪を手に、太陽の光に照らした。ラミの指には大きいけど、親指なら大丈夫。

「うん♪やっぱり綺麗だな~」

そうだ、村の皆に見せてこよう。それが凄く良いことに思えて、手を叩いて、ラミは両親の部屋から外に出る。

『あっ……どうしようラミちゃんが、契約の指輪を持ち出しちゃたよ。キリーどうしよう?』

部屋の隅にいた。お揃いの緑色の服を着た、可愛らしい双子は、オロオロし出した。

『まさか魔法が使えるなんて、急いでラミちゃんを止めなきゃマリー』

うんうん頷き合う。家付き妖精の姉弟は、ブカブカのぼんぼりの付いた、帽子をかぶり直し。あわててラミの後を追った。



二人は`家付き妖精ブラウニー´の双子の姉弟で、ラミの母。エルダと契約している。妖精である。大好きなクッキー、ミルクをもらい、お手伝いをする。可愛らしい妖精で、召喚術師の力量により。魔法も使える。



家の外に出たラミは、辺りをキョロキョロ。

「ん~クルクル……、帰ってきてないのか」ちょっと残念な気持ちになった、だってクルクルなら、ラミと一緒に。喜んでくれるから、ラミとクルクルは大の仲良しだから、残念に思い、花壇の前まで歩き。フッと……、異変に気が付いた、

「ああ!、カトレア咲いてる」

そうなんです。母さんが毎日。大切に手入れしている花壇。中でもカトレアが好きで、母さんのお姉さんが、故郷のカトレアの種を、手にいれてくれたと。そう聞いてました。

「うわ~、綺麗なお花。咲いてるね~、クルクルに教えたら、一緒に見れるのにな~」

ちょぴしクルクルと、早く会いたくなりました。

『ん~何よ。うるさいわね』

キョトンとラミは小首を傾げた。何処からか声が聞こえるのに、姿がありません。

ラミの反応に。声は驚いたような声音で、

『あらあら貴女もしかして、私の声聞こえてるのかしら?』

「うん!聞こえるよ~、お姉さんは、何処にいるの?」

声はすれど姿は見えず。ラミは興味津々と辺りキョロキョロ。

『ここよ。貴女のめ・の・ま・え。そうそう、ああ~惜しい、カトレアを見て』

言われるまま視点を下げて、パチクリ瞬き。カトレアの花に、優雅に腰かける。草花のドレスを着た、花の妖精ピクシーが、艶やかに笑い、ラミを見上げてました。ポカーン口を開けて見いると、

『ああ~コホン、あんまりじろじろ見ないでね。恥ずかしいから』

「あっごめんなさい」

素直に頭を下げる。そんなラミに。好意的に頬を緩め。優しい顔をする。

『あら?……』

改めて目の前のラミを見て、ビックリしたように目をパチクリ、ラミの手にある指輪に注目した。

『貴女。お名前は?』

注意深く。ラミの様子を伺う。確かに彼女の髪は似ている。この家に住む。昔馴染みの……。優しい笑みを浮かべて、

「初めまして、ラミ・ニールです」

ペコリ頭を下げる。そんな素直な女の子。やっぱりそうかと納得しながら、笑みを深めた。

『そうラミちゃんね。私はクルーレ。花の妖精なのよろしくね』

まさしく花が咲き誇るような。可愛らしい笑みに。パーッと頬を赤くして、ラミも笑みを深め。パチン手を叩いた。

「クルーレさん。ラミとお友達になって下さい!」

唐突過ぎてビックリした。今までそんなこと言う、召喚術師はいなかったから、だけど……、その言葉は、悪い気持ちにならない。頬が緩むほど。嬉しい気持ちが溢れた。

『しょ、しょうが無いから。お友達になってあげるわ』

ツンツン顎をつき出すが、喜びは隠せない。

『ラミちゃん指輪のある手を出して、もう一度私にお願いして』

「えっ、うん!」

ラミは素直な女の子、クルーレさんに言われるまま。右手をだして、

「クルーレさん、ラミとお友達になって下さい」

契約の指輪と言う。魔法の指輪がある。あらゆる精霊、妖精、その王と無条件で契約を結べる。召喚術師最高峰の秘宝と知られる指輪。それが契約の指輪である。ただし指輪を持つものは、ある条件が課される。



その一つ。

契約を結ぶのは対象の気持ち次第であること、


その二つ。

契約を望む相手には、必ず応えること。


その三つ。

契約を結んだ対象を、召喚して、対象が死傷するほどの怪我を負った場合。召喚者も。契約中ならば、死傷する可能性がある。リスクのある契約を望む者は少なく。契約の指輪を使う者は、覚悟が必要とされる。


それ故。使い方を悪用される可能性ある指輪だが、指輪をするには。指輪に選ばれなければならない。ラミが気楽にしている指輪は、それほどの力があり、なおかつラミを認めた、それだけでラミと契約するに十分である。そう……花の妖精女王と呼ばれる。クルーレと契約を結ぶに……。

『我が名クルーレは、いかなるときも力になることを、誓おう。ラミちゃんよろしくね♪』

お友達と言う契約が結ばれ。クルーレはラミの召喚妖精おともだちとなったのだ、

「あっ、クルーレさんよろしくね♪」

機嫌よく。輝く笑みを向けられ。クルーレは気恥ずかしい気持ちで、頬を薔薇色に染めた。

「クルーレさん。良かったら。クルクル探すの手伝って下さい」

真摯な訴えだが……、チラリ空を見上げた、雲の流れが早い。雨が降る可能性が高いのだ。それは花の妖精に嬉しいこと、妖精界で、政務に勤しまねばならぬことを意味する。

『ラミちゃんごめんなさい。私仕事があるから、お手伝いは出来ないの……』

せっかくお友達になって、捜索を頼まれたが、こればかりは仕方なく。済まなそうな顔で、頭を下げた。

「あっ……、うん仕方ないね。お仕事大切だから」

少し寂しげに笑うラミ、クルーレはラミの気持ちを汲んで。ゆっくり羽を羽ばたかせ。ラミの頬にキスをする。驚いたラミだが、嬉しそうに微笑み。クルーレはラミの額に。おでこをくっつけていた、

『ラミちゃんまたまた呼んでね♪』

「うん!。クルーレさんまたね」元気にバイバイできたよ。クルーレは晴れやかな笑みを浮かべ。ヒラリ、ヒラリ、ラミの周りを軽やかなダンスするように。飛び回り。空中に浮かべた魔方陣の中に。ひょいっと飛び込んで消えた。何だが楽しい気持ちになって、ラミは駆け出した、

『ああ~ラミちゃんが契約しちゃった。どうしよう』

頭を抱えるマリー。あわあわするキリーの心配を他所に。ラミはさっさと行ってしまった。




エピローグ



ラミは知らないが、妖精のキスは祝福の魔法があると言われている。花の妖精女王であるクルーレのキスには、あらゆる攻撃魔法を跳ね返す。強力な祝福が与えられたなど、まだラミは知らない。妖精姉弟が頭を抱えていたのはご愛敬である。


それは本当に少しずつ森の奥で、異変が起こりはじめていた。湿地のあるリザードマンの国。さらに先には広大な3つの湖がある。最大の湖は毎年夏に。海竜シーサペントが訪れ。春になると海に戻るのだが……、大きなシルエットのシーサペントが、悲しげな声を上げていた。ただ一匹しかシーサペントはいなかった……、

やがて。ラミの小さな冒険が、大冒険となって行きます。この小説はショートストーリーで進む。そんな物語です。また同じ物語か、別の物語で背徳の魔王でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ