選ばれし者
またこの静寂がやってきた
君と僕
笑い合った後
ふと
言葉が出なくなる
無言で
にらみ合って
一口だけ
飲み物を飲んで
また
何てことのない
何も残らない話を
繰り返す
僕は
多分
これは
この沈黙は
どちらにも非があると
そう思うのだけど
君は
多分
ただ
僕が悪いと
そう思っているんだろう
どうすべきなのか
実は僕は
ホントは君も
知っている
僕たちは選ばなきゃならない
明日を
未来を
道を
歩みを
さもなくば
ただ立ちすくみ
ただ目を閉じるだけで
日々は過ぎてしまうだろう
だから
僕たちは選ばなきゃならない
だけど――
誰でも
求められていたい
必要とされて
歓迎されて
いてくれて
ありがとうと
そうやって
生きていたい
だから
僕たちは選びたくない
選ばれる
選ばれて生きていたいから
再びやってきた沈黙を
後何度
どうすべきなのか
どうすればいいのか
君は僕を責めるけど
僕は
―
何であれ、選ばれるというのは幸福なのだと思います。
中々そんなことはないのが苦しいところですが。
選択肢が目の前にあったとき、特に、お互いの選択肢があり、相手より先に自分が選ばなければならないとき、僕はどうしてもためらってしまいます。
手札は見せたくない。
どうしても。
勝負師気取りの自分をどうにかしたいところではあります。




