18/27
たった一つの物語
僕には好きなお話がある
小さくて
単純で
温かで
幸せがある
ありふれた物語
傷は癒え
痛みは消えて
どん底も絶望も
空を飛ぶための準備で
あらゆることを
乗り越えた後
すべてのことに
意味が生まれる
そんな
希望の
物語
この世界では
無駄だとか
徒労とか
そんな言葉に
囲まれて
今ここに
生きることさえ――
そんな話も
ありふれた物語
なんだけど
誰もが
きっと
幸せに
なりたくて
なるために
生きているのに
それでも
僕は信じたい
人は誰でも
物語を生きている
だからこそ
誰かのどこかに
響くのは
一つの希望
たった一つの
物語だと
僕には好きなお話がある
それはありふれている
希望の話
人を動かす
特別な物語
―
物語の終わりはせめて、「めでたしめでたし」であってほしいと思います。
せめて。
本来なら、現実さえ平和であれば、現実にだけ意味があれば、物語など必要はないのでしょう。
だから、ことばの尽きることはありえない。
物語は終わらない。
何度も、何度も言うように、誰かのどこかに、僕の「ことば」が届きますように。




