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閑話2 大魔境の新たな日常

 レイには奴隷が約百人いる。ララクマ帝国の奴隷都市サリオスで購入した奴隷たちだ。


 奴隷とは何らかの理由で人としての自由と権利を制限され誰かに所有されている存在である。彼らは戦争捕虜や借金のかた、刑罰などで奴隷に落ちたあと、用途によって分類される。例えば農耕や採掘、土木作業を目的とした労働奴隷、料理や掃除、子守を目的とした家内奴隷、戦闘を目的とした戦闘奴隷が代表的だろう。

 他には高級奴隷と呼ばれる一般的な奴隷の百倍以上の値段を付けられたものたちもいる。レイが有する百人の奴隷も高級奴隷だ。


 巨人族は分かりやすいだろう。労働奴隷の中の高級奴隷。レイは膨大な魔力を使った土魔法で超大規模な工事なら一瞬で出来るが大雑把である。なので細かい(レイの魔法規模基準)作業は職人たちに行ってもらっているのだが、巨人族はそこで重機のように活躍している。一般的な労働者が何十人も力を合わせて動かす岩を小石のように持ち上げ、資材の運搬もお手の物。多少の魔物が相手なら腕力で粉砕しいざという時は巨体を生かして皆を抱えて逃げることも出来る。誇張なく百人力だ。

 ……当初の予定では、彼女にはその背丈を生かして飛行船の整備をしてほしいと思い買ったはずなのだが、豪快な性格であまり仕事を覚えてくれなかった。


 巨人はドワーフに次いで細かい作業が得意と本に書いてあったのだが、デマだったのだろうか。それとも個人差だろうか。

 今では普段は大魔境との境目にある山脈で大規模工事を手伝いってもらい、飛行船の整備をする時は自走できる足場になってもらったり、外壁の拭き掃除を頼んでいる。


 また、ナランナと一緒に売られていたエルナンド国の王宮に仕えていた文官もいるから働かせている。あまり意味のない分類だがしいて言えば家内奴隷の高級バージョンの宮廷奴隷とでも呼ぼうか。

 役割はレイへの窓口。当初はエルナンド国の知識が深い彼を現地住民との橋渡しとして重用する想定をしていたのだが、国民が魔物と隣国のせいでほぼ全滅、生き残りも遠くへ逃げていたので役割が宙に浮いたのだ。彼のことは奴隷の主人として信用している。今後生き残りが戻ってきたら彼に対処してもらうつもりだ。


 残りの奴隷の内約四十人は戦闘奴隷だろうか。戦闘奴隷といっても兵士団や騎士団の一員という程度の立ち位置なのでレイは内心では兵士奴隷と呼んでいる。アロス国にいたころから私兵として扱っていて、今の主な仕事は連れてきた兵士や騎士たちの従僕だ。

 陛下から騎士や兵士を借りてきたはいいものよく知らない武装戦力が国内にあるのは危なすぎる。まだアロス国内も貴族たちの権力の大幅な剥奪に反抗する勢力も多いのでスパイが混ざっていないとは言い切れない。そのため監視役も兼ねて従僕として同行してもらっているのだ。


 最後の十人は完全な戦闘奴隷だ。戦闘員として購入した奴隷をレイが鍛え上げ魔境での間引きや監視の役割を頼んでいる。

 そんな中で竜族のイシュナと天族のミレイシャは飛びぬけて強い。


 この世界の人類は様々な種族に分かれている。それぞれ特徴があり、人族は繁殖力や個体の性能において最も中間に位置している。

 獣人族は人族より肉体的に優れ、魔法的に劣る。エルフは人族より魔法的に優れ、肉体的に劣る。魔族は人族より肉体的にも魔法的にも優れ、繁殖力に劣る。だったか。

 そして多種多様な種族の中で肉体的に頂点にいるのが竜族だ。天族と悪魔族は一歩劣り、その代わり魔法的に優れているという。


「いっぱい集まってきたな。大量だ」

「うん、さすがは大魔境だね。【解析】……レベルも二十から三十くらいみたい」


 二人がいるのはエルナンド国の少し北。グレイアス大陸の北部に繋げる工事中の大運河の先端だ。月末にレイがまた魔法で山脈を切り崩すのだが、その際には先月と同じようにまた魔物が大量に出てくることが予想されるので先んじて駆除するよう命令を受けている。

 また、倒した魔物たちの素材の回収も任務の一環だ。この任務はアルトやアヤメには任せられない。二人とも絶大な力を持っているが炎と爆破の性質上、魔物や敵兵を皆殺しにすることは出来るが獲物を綺麗な状態で仕留める狩猟採集はあまり向いていないからだ。


「頼むよ、二人とも。私は戦えないんですからね」

「分かってるって。ミルカちゃんが怪我したらマスターに怒られちゃうからね。お姉さんたちに任せて!」

「私たちの後ろにいれば怪我することはない。……一応、結界を張っておいてくれるか、ミレイシャ」

「はいはーい」


 二人について着たのは白い犬の獣人、ミルカ。レイがララクマ帝国でリュミエールに稽古を命じられダンジョンを攻略する修行中、偶然見つけた人攫いの村で助けた少女だ。

 誘拐されていた子供たち約百人を助けたのだが、近場に故郷があった子しか帰してあげることが出来なかった。残った五十人の子供たちは話し合いの末レイが預かることになった。ある者は料理人に、ある者は職人に、ある者は使用人に、そしてある者は奴隷たちを管理する役割を任せている。子供なだけあって能力と自制心などに不安があるが、将来的にはレイが信を置く部下になってくれるだろう。たぶん。


 そしてミルカだけは例外だ。魔物を呼び寄せてしまう呪いにかかっているため放っておけば街を滅ぼす災厄になるため放っては置けない。レイがレベリングする時はいつも連れまわしている。

 獣人なだけあって肉体的な能力が高いので魔物の素材の回収も彼女の役割だ。腰に付けた内部を拡張して見た目以上に物が入るマジックポーチは大変希少であり、レイに預けられたことはミルカの誇りだ。


「じゃあ、もっと集めるね」

「おねがーい」

「頼んだぞ」


 今回は一時的にミレイシャたちに貸し付け、魔物を集めて一気に間引くのだ。


 ミルカは自分の魂に纏わりつき、もはや一体化している黒い靄に触れる。

 魔の呪い。魔物寄せの呪い。魔物に嫌われ殺意を抱かれる気配であり、同時に弱者の気配である。これを垂れ流してるから生まれてからずっと魔物を呼び寄せてしまっていた。レイの師事の元コントロール出来るようになったおかげで今では普通に生活できているが、昔は制御できずに生まれ故郷の村は壊滅した。


 そしてコントロールできるということは、隠すことが出来る一方で、ひけらかすこともできるということ。


「【誘蛾魔灯(ゆうがまとう)】」


 ミルカの体から漆黒の煙が噴出。煙は無数の灯篭のような形に固まり、一気に周囲に散らばっていった。


 灯篭はぼんやりとした漆黒の光を放ち周囲十キロにいた魔物たちが一斉にミルカの元に走り始める。その数は百を超え、千を超え、万に届く。種族こそ一般的な獣系の魔物だが、レベルは平均して25。これだけの質ならC級冒険者が必要だ。数も考慮すれば五大国の主要都市でもなければ滅亡は必須。絶望的だ。

 しかしまだ止まらない。ミルカは構わず漆黒の灰を放出し、広げ続ける。一部は灰のまま、取りこぼしを許さないという気持ちも込めて。


 レイが崩す山の範囲は、もっと広いのだから。


「よおし、私たちも頑張ろう!マスターに褒めてもらいたいしね!」

「前向きだな……ミレイシャ、お前におしとやかな演技は似合わないぞ」

「私は清楚な淑女だよ!? 天族だからね!!」


 二人は戦闘態勢に入る。目の前には世間一般なら絶望的と評される光景が広がっているのに、一切の動揺も恐怖もない。

 二人ともレイより五つ年上なのでまだ十五歳と竜族、天族として幼いのだが、その上で自分たちならばこの程度は脅威にならないという自認があるからだ。


 ミレイシャは実体のある翼を広げる。色は白を超えて純白、まるで周囲の空間さえも白色に汚染するような極限の白。

 周囲へ波紋のように広がる魔力は聖属性。聖魔力。魔物を構成する瘴気を打ち消す魔物殺しの魔力。天族であるミレイシャが放つ聖魔力の純度はレイさえ上回り、低レベルの魔物は近づいただけで絶命する。


 イシュナは竜翼を広げる。竜には属性があり、イシュナは風。色は緑を超えて深緑。緑が満ちる森の中にあってなお目立つほどに濃い色だ。

 気合を入れるだけで周囲には風が起こり、樹々をなぎ倒す。深く呼吸をするごとに風は強まり、ついには竜巻をなって大気すら歪ませる。その力は五百キロを超える魔物たちの巨体を浮かせ、落下の力で赤い花に変えるほど。


 二人の力は混ざりあい、聖魔力は竜の風に乗って遠くまで広がっていく。まるで台風のようだ。二人を中心に大気が渦を巻き、混ざった聖魔力に触れた魔物たちは力が抜け、眠るように絶命していく。レイの見立てではミレイシャよりレベルが低い魔物は生存できない領域だ。二人ともレベル30なのでこの場にミルカに引き寄せられた魔物たちは半数以上が戦うことなく死んだ。


 ある魔法使いの召喚魔法で天界、竜界から呼び出された少女たち。A級冒険者でなければ生き取りにできなかった強者たち。

 彼女たちの実力は既に非常に高く、切り札を使えばA級冒険者の域に達する。


 そんな彼女たちの前に、大きな魔獣が足を踏み入れた。


「【解析】……巨嶽轟猪(きょがくごうちょ)、レベル40。さすがにこいつは片手間じゃ無理そうだね」

「ああ。では、戦うか」


 イノシシの魔物だ。体高はおよそ五メートル、全長は十五メートルだろうか。イシュナの羽ばたきでは吹き飛ばされないほどに重く、一歩ごとに地響きが鳴る。角や牙は魔力を帯びた鉱石のように変質しているようだ。身体強化魔法にも似た術……固有の生態能力が発動している。かなり強い、このあたりのヌシだろう。

 仕留めて持ち帰れば、レイも喜ぶだろう。


 ミレイシャは身の丈ほどの杖を構える。レイがエルフの里から持ち帰った大木から作った杖だ。現状ではミレイシャの実力を最も引き出せる。

 イシュナは大剣を構える。身の丈の三倍はある。巨剣と呼ばれる特殊な剣だ。六界に生きる全種族最強と名高い竜族の実力を最も発揮できる。


「が、がんばれー」


 背後で声援を送るミルカの声が掻き消えるほどの激戦が始まった。





 ミレイシャたちが戦っている場所よりはエルナンド国に近い場所で、冒険者たちが魔物と戦っていた。


「オラオラオラ!喰らえ【火球】!!」

「こっちもだ【風刃】!!」

「俺もいるぞ!【岩槍】!!」


 冒険者たちが腕の向きで照準を合わせると、少し遅れて魔法が勢いよく飛び出し、魔物たちに大きなダメージを与えた。


 魔物は大きなスライムだ。成人が二人は入れる程度の大きさの浴槽をいっぱいに出来るほど大きい。名称は崩岩泥(ほうがんでん)スライム。名前の通り液状の岩と呼ぶべき見た目をしていて触れると岩の感触がする。斬るにも壊すにも岩を壊すほどの力が必要だ。

 大半の冒険者たちにとってその耐久性能を突破できず逃げるしかない相手のはずだが、火の玉は巨大なスライムを蒸発させ、風の刃は切り刻み、岩の槍は体を貫いた。スライムたちは一瞬震えると動きを止め、死んで溶けた。


「すっげー!!!! 本当に魔法で戦えた! しかもかなり強いぞ!」

「夢みたいだ! こんな日が来るなんて……っ! 今日からは魔法剣士でも名乗るか!?」

「俺達って十年も冒険者やってるのにまだE級だってのに……でも、これならもっと上を目指せるかもしれない!!」


 冒険者たちは興奮したように大きな動きで喜び合っている。


 魔法はすさまじい力だ。相手が人か魔物かを問わず戦況を左右するほどの力がある。しかし金持ちか天才にしか使えないものというのが常識なのだ。


 レイやユニリンのような例外を除けば、膨大な量の魔法書を読み込み厳しい訓練と長い時間の末に習得できるものだ。その時間はおよそ十年。素質や才能も関係するが、そもそもそんなに長い時間を訓練に充てられるものは貴族などの富裕層だけだ。幼いころから勉強して成人するころに使えるようになれば早い方。そんな世界なので基本的に平民だらけの冒険者たちにとっては縁のない話である。


 だというのに、手に何か不思議な魔法を使ってもらっただけで魔法が使えるようになった。ありえないこと、しかし目の前で起きている。

 これは変革だ。人間社会の、いや人類というスケールで変革だ。全人類のステージを一つ上げるという妄言も現実のものに出来るほどの絶大な変革である。

 それほどまでに大きな流れがあり、その一部に自分たちがいるという事実に冒険者たちは目を輝かせてはしゃいでいる。


「レイ様、いやユニリン様だっけ? あとで喜捨でも出来ないかな」

「それは気が早いだろ! 人間のはずだろう? いや俺も神のようだと思うけど」

「まあでも、英雄というのは銅像が建てられるものだし、歴史に残るような英雄なら神殿が作られることもあるらしい。レイ様たちもきっとすぐに像がたって神殿も出来るさ」


 ユニリンが開発した魔法が使えるようになる魔法は確実に世界を変え始め、恩恵を受けた冒険者たちは恩を返すように張り切って魔物を積極的に狩っていた。





 また別の場所、さらに山の奥地で人影があった。


「いたぞ、山裂竜蛇(さんれつりゅうじゃ)だ」

「亜竜か。ちょうどいいな。俺たちでも武技がないと危ない」


 彼らは戦士だ。アロス国国礎十五柱第十一席【二刀聖剣】のグレイスから借りてきた弟子たち、レイが個人で動かせる自由戦力である。


 レイに依頼を受けて実験のためにここまで来た。

 視線の先にいるのは蛇の魔物。体高が人間の膝まであり、全長はおよそ十メートル。頭部が尖っていて這いずると山が裂かれたような跡が残る、ワイバーンのような亜竜の一種であり討伐にはD級冒険者が必要だ。


「まずは俺が行く。シー様に授かった精霊武技の実験だ」

「ああ、怪我をしたらすぐに救援に入る。しっかりな」


 青年は剣士だが剣を仲間に預け、素手で山裂竜蛇の前に立つ。

 山裂竜蛇もこちらに気が付き、突進してくる。


 青年は右腕を盾のように構え、体内の回路に生命力を流す。

 生命力は回路を通じて自動的に闘気に変換され、同時に体内に力の流れを作り、体表には紋様を生み出した。


「【森霊招来・熊】、【熊甲羅】」


 すさまじい衝撃。青年は避けることなく、受け止めた。さすがに微動だにしないとまではいかないが、先端が尖ったトラックがぶつかったような衝撃を受けたというのに痣ができた程度の負傷で済んだ。

 山裂竜蛇。レベルは二十。普段ならば受け止められるはずはなく、腕ごと胴体を貫通されたはずだ。


「キュー!?」

「【熊砲拳】!」


 魔物にとっても驚きの事象だったのだろう。硬直した隙をついて頭部の側面を殴る。


 拳を握り、同じように体内の回路に生命力を流す。同じように生命力は自動的に闘気に変換され、同じように力の流れを作る。体表の紋様は出てしまうものだ。

 左腕に暴れ出しそうなほどの力が生まれる。主観的には軽く腕を動かして当てたような程度、しかし実際には高速かつ勢いよく。大きな力に包まれているように体が軽く動いた。


 まるで熊が拳を突き出したような威力。いや、熊型の精霊が拳を突き出したような威力だ。

 山裂竜蛇の頭部は陥没し絶命した。


「……すごいな。これが精霊の加護を授かるということか。剣士の俺が素手で魔物を倒せるなんて」

「正直に言えば半信半疑だったが、レイ様が連れてきただけのことはある。シー様だったか」

「悪霊ではなく神霊の類という話も事実かもしれないな」


「ほら、【森霊憑依・鹿】、【癒光角(ゆこうかく)】」

「助かるよ、ありがとう」

「回復魔法の真似事……とは言えないな、見習いの治療師や低級のポーションより効果が高いとは……ぐっ」

「ああっ、無理はしないでくれよ。お前だって魔力は多くないだろう」

「お前こそ、武技は発動するだけでかなりの体力を消耗するだろう。ちゃんと休めよ」


 別の戦士が自分の額に触れると半透明の角が生え、治癒の光をばらまいた。見る見るうちに痣が消え、どころか体力が回復した。


 戦士たちが使っている武技は普通のものではない。精霊武技というレイが連れてきたシーに与えられたものだ。


 普通、魔法は習得に長い訓練が必要だ。

 武技も同様で習得に長い訓練が必要だ。


 この常識を破壊したのがユニリンの魔法を習得できる魔法だが、レイは同時にシーの眷属の加護も配り武技を習得させることにしたのだ。

 すなわち熊、鳥、狼、鹿などの獣たち。シーが言うには森の子供たち。祈りを捧げると体内の回路が自動的に生命力を吸い上げ、自動的に武技が発動する。


 本来、神々にとって加護というものは慎重に慎重を重ね自分の信念や教義を体現するような人間に与えるものだが、自然神に分類されるシーには教義がないので好みや気分で簡単に配ってしまう。加えて神に分類されるとはいえ、自我が芽生えてからずっと孤独に過ごし、まだ見た目通り精神年齢が幼く人間とのかかわりも薄い彼女にとっては加護を与えることに大した意味はない。

 森の恵みを受ける生き物が増えただけだ。森の具現化に等しい彼女にとってはやる理由がないからやらなかったが、やってほしいと言われたら断る理由もない。


 受肉した今となっては加護を与えるという行為もシーにとっては能力の一つでしかなく、レイに言われるがまま、森の葉っぱを一枚風に乗せて森の外に出す程度の感覚で加護ばらまいていた。

 シーの葉っぱを与えられたものは葉っぱを通じてシーの眷属と繋がり、祈りの対価に精霊の力を部分的に引き出すことが出来る。


 戦士たちは仕留めた蛇の魔物を改めて見つめる。精霊武技を使った自分の体を点検して、何の異常もないことに少し怖くなる。


「使うタイミングや発動する場所は能動的に決める必要があるが、何の訓練もせずにこのレベルの武技が使えるとは恐ろしい話だ」

「もし、このご加護を全人類が預かることが出来れば、魔物の脅威は大きく減るだろう。今が人類の、千年ぶりの大変革期かもしれない」


「……なんだか、俺たちの訓練した日々が否定された気分だ」

「そういうなよ。死ぬ人が減るのはいいことだ。それに全員の力が底上げされただけだろ?なら俺たちは相対的にすら弱くなっていないよ」

「……そうだな、それより、他の武技も試してみるか」


 戦士たちは他の武技も試し、結果をまとめて興奮したようにエルナンド国に戻っていった。

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