お風呂
満腹になってひと心地ついたレリアたちは、お風呂に入る事になった。お風呂場はとても広く、嬉しい事に湯舟はレリアたち三人が楽に入れそうな大きさだった。ロザリアは、水魔法と火魔法で熱々のお風呂をわかしてくれた。レリアはお風呂が好きなので喜んだが、ブラオンはお風呂が大嫌いなので逃げ出そうとした。すかさずレリアとロザリアが捕獲する。ロザリアは怖い顔でブラオンに宣言した。
「いい事毛玉!もしお風呂に入らなければアンタは外だからね!」
ブラオンはしぶしぶお風呂に入った。ブラオンの毛はフワフワなので、お湯に濡れると毛がペシャンコになってしまい、ポメラニアンには見えずガリガリの変な動物になった。これにはロザリアが大笑いした。
「あはは!毛玉何それ!笑える」
怒ったブラオンは身体をブルブル震わせてロザリアに水しぶきをかけてどこかに行ってしまった。
レリアとロザリアシルビアはゆっくりと湯舟に浸かった。レリアがシルビアの身体を見るともなく見ると、彼女は鍛え上げられた美しい身体をしていた。そして自然とシルビアの腹のイレズミに目がいってしまう。シルビアがレリアの視線に気づいて微笑んで言った。
「このイレズミが物珍しいかレリア?」
「ご、ごめんなさい!」
「いや、いいのだ。このイレズミは魔剣の鞘になった者にあらわれるのだ」
ロザリアは場を和ませようと言葉を発した。
「あら、そのイレズミとってもカッコイイわ!シルビアによく似合ってるわ!」
シルビアは微笑んで言った。
「ああ、ありがとう」
ロザリアはシルビアからレリアに視線を移すと、ニヤニヤと笑って言った。
「レリアってスタイルいいよね?!胸もおっきいしさ!」
ロザリアは急にレリアの豊満な胸をつついた。レリアは思わずキャッと叫んだ。ロザリアは湯舟から立ち上がると自分の身体を見下ろして言った。
「私なんて見てよ、ツルペタよ?」
ロザリアは白く美しい自分の身体を撫でた。シルビアが慌ててフォローを入れる。
「きっとロザリアも成長すれば胸が大きくなると思うぞ?」
「私十九よ?もう大人だわ」
シルビアの言葉にロザリアはジト目で答える。ロザリアはレリアの一つ上だ。だがロザリアはまるで幼い少女のような身体をしていた。それにロザリアの食欲はとても小柄な女性のものではない。一体この小さな身体のどこにおさめているのか不思議でならない。
レリアたちは風呂から上がると大きなベッドで三人で寝る事にした。ベッドはふかふかだった。足元にはモフモフに戻ったポメラニアンのブラオンが丸くなっていた。
レリアはロザリアの魔法具に関心して言った。
「ロザリア、魔法ってすごいね!」
「すごいのは私じゃないわ。すごいのはこの魔法具」
興奮ぎみのレリアに対してロザリアはこともなげに言った。ロザリアが言うにはいい魔法具はお金を払えばいい物を買えるのだそうだ。どうやらロザリアはとても裕福な家の娘らしい。あまり裕福ではなかったレリアには考えられない事だった。
レリアはお腹がいっぱいになってお風呂で温まった事もあり、おだやかな眠りがおとずれた。
次の日はいい天気だった。ロザリアはテントを元の小ささに戻してポシェットにしまった。レリアたちは大きくなったブラオンの背に乗って依頼の場所グレブンの街へ急いだ。
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