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森の一夜

 レリアたちはマーゴの町を去る時に、町長の所に寄った。すると町長から感謝された。どうやらレリアたちが運んだ冒険者の死体の中に、マーゴの町の出身者がいたのだ。その死体は、無事家族の元に帰ったという事だ。マーゴの町の町長は、死体の似顔絵や身体的特徴を書いて王都の冒険者協会に渡してほしいといった。レリアたちはこころよく受けた。少しでも死体の身元がわかればいいと願った。


 レリアたちはマーゴの町の冒険者協会で依頼を探す事をあきらめ、一路王都を目指した。レリアの契約霊獣ブラオンに大きくなってもらい、彼の背中に乗り込んだ。王都へはその日のうちにたどり着いた。レリアたちは冒険者協会に行き、マーゴの町で受け取った死体の特徴が書かれた書類を渡した。受付の人はその書類を神妙に受け取ってくれた。


 レリアたちは新たな依頼へと出発した。新しい依頼はさる貴族の護衛だった。その貴族の領地へは王都から四日ほどの距離だった。レリアたちはブラオンの背中に乗って空を飛んだが、近くに町がなくて、一日野宿をしなければならなかった。


 レリアは気が重かった。今まで野宿など一度もした事がなかったのだ。その点シルビアとロザリアは不安がないようだった。レリアたちは寒々しい森の中の平地に降り立った。するとすかさずロザリアはポシェットから何かを取り出した。レリアが注目すると、小さなテントだ。まるでお人形遊びに使うような。レリアが首をかしげて見ていると、ロザリアがレリアの視線に気づいて答えた。


「これは魔法具なの。パパが買ってくれたのよ?」


 そう言ってロザリアは小さなテントに魔法をかけた。すると小さなテントがみるみる大きくなった。レリアは驚いたが、このテントはとても小さく三人が入ったらキツそうだった。だが中に入ってみてキャアッと声をあげた。


 中に入ってみると、テントの中には階段があり、階段を降りてみると、そこはとても広い部屋が広がっていたのだ。暖炉があり、大きなソファもあった。そしてドアが五つもあり、他にも部屋があるように見えた。レリアは思わず叫んだ。


「すごいわ!」

「へへん、すごいでしょ。魔法のテントよ。ちゃんとベッドのお部屋も、おトイレも、お風呂もあるのよ?」


 お風呂の単語にレリアは声をあげた。


「お風呂?!嬉しい!」

「ええ、夜に入りましょう。その前に重要な事があるわ!」


 ロザリアは夕食の準備に早速取りかかった。土魔法でにんじん、じゃがいも、玉ねぎ、りんごを大量に出した。そしてレリアとシルビアに野菜を切らせた。そして市場で買ってきた豚肉のかたまりを一口大に切った。そして大鍋にカレー粉、スパイス、トウガラシ、小麦粉を炒める。そして油を入れてさらに炒める。香辛料のスパイシーな香りが辺りに漂った。そして肉と大量の野菜を炒める。水を入れてアクを取り、ブイヨンとトマトジュースを加える。そしてすりおろしたりんごも加える。そして大鍋をシルビアに任せて、ひたすらこげないようにかき混ぜてもらった。


 ロザリアは次にお米を炊いた。レリアはパンは食べた事があるけれどお米は食べた事がなかった。レリアが不思議そうに見ていると、ロザリアが説明してくれた。お米を洗ってら水を吸わせてから、大鍋で炊くのだ。次第に甘い香りがしてきた。


 ロザリアはシルビアが混ぜている大鍋の味を確かめ、塩を少し入れてから料理を完成させた。


「これはカレーと言うのよ?」


 ロザリアはレリアとシルビアのお皿にお米とカレーをよそってくれた。レリアは、初めて食べるスパイシーな食べ物をおそるおそるスプーンですくって食べた。美味しい。思わず声が出てしまうくらい美味しかった。ブラオンはカレーは食べられないのでりんごを食べていた。ロザリアは残りの鍋の中のカレーとご飯をすべてたいらげていた。

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