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シルビアの安らぎ

 シルビアが腹の中のグラディウスと屋根の上で話をしていると、下の窓から声がした。


「シルビア?いるの?」


 レリアの声だ。シルビアはうわずった声で返事をした。しばらくすると大きくなったブラオンにレリアとロザリアが乗って屋根の上にやってきた。シルビアはギクリとした。もしかしたら、腹に魔剣を入れているシルビアとは、もう旅をしたくないと言われるかもしれない。それならそれで仕方がない、シルビアは身体を固くして二人の言葉を待った。すると、ロザリアがシルビアに抱きついて言った。


「シルビア、今日は沢山怖い事があったものね。眠れなくて当然だよね?私なんか夕ご飯三人前しか入らなかったもの」


 それでも食べすぎよ。とレリアがロザリアをたしなめる。シルビアはこわばっていた身体の力がゆっくりと抜けていった。


 レリアがシルビアに優しい声で言った。


「シルビア、今日色々な事があったものね。不安になって当然だよね?今日はありがとう。シルビアとお腹の剣のおかげで助かったわ、剣にもお礼を言わせて?」


 レリアはシルビアに断ってから、シルビアの腹を優しく撫でて言った。


「ありがとう。あなたのおかげで私たちは助かったわ?」


 シルビアの腹の中のグラディウスが動いた。シルビアは笑って言った。


「グラディウスがそんな事たいした事ないって言ってる」


 レリアは微笑んで言った。


「グラディウスは強いのね?」


 すると大きなブラオンがキャンキャン鳴いた。


『おい!大女!何でグラディウスは呼べて、俺はブーちゃんなんだよ?!』


 シルビアはブラオンの言葉がわからず首をかしげた。レリアはあいまいに笑って、気にしないでと言った。


 シルビアは身体の力がゆっくりと抜けて、身体がしかんするのがわかった。どうやらレリアとロザリアはシルビアとグラディウスの事を怖がっていないようだ。


 なおもシルビアの首に抱きついているロザリアが言った。


「シルビア、眠るのが怖いなら一緒に寝ましょう?」


 ロザリアの言葉にレリアが反論する。


「ロザリア、それじやあシルビアが眠れないでしよ?!」


 レリアとロザリアはまるで小鳥がさえずるように言い争いをした。シルビアは彼女たちの愛らしさに思わず微笑んで言った。


「いや、問題ない」


 するとレリアの顔が途端に赤くなり、しどろもどろの小さな声で言った。


「じゃ、じゃあ私も一緒に寝てあげる」


 するとロザリアが笑って言った。


「なら三人で寝ましょう?」


 ブラオンがキャンキャン何かを言った。


『バカだなお前ら!そんな事したらキツくて眠れねぇぞ?!』


 だがシルビアにはブラオンが何を言っているかわからなかった。結局シルビアは、狭いベッドでレリアとロザリアと一緒にギュウギュウになりながら眠った。きつかったが、暖かかった。


 シルビアはあたたかい気持ちで眠りについた。シルビアが仲間になったレリアとロザリアはとてもいい娘たちだ。シルビアは彼女たちの事が大好きになった。そして、彼女たちを守りたいと思った。シルビアは、スースーと寝息をたてているレリアとロザリア注意しながらグラディウスに話しかけた。


「グラディウス、レリアとロザリアはとてもいい奴らだ。どうかこいつらも守ってやってくれるか?ついでにブーちゃんも?」

「仕方ねぇなあ。シルビアが大切に思うモノは俺にとっても大切た!守ってやるぜ!」


 シルビアはグラディウスの言葉に嬉しくなり、ありがとうと言って自分の腹を撫でた。



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