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冒険の始まり!素敵なイケメン探しに出発します

 ついにここまでやって来た。レリアは自分の胸がドキドキと高鳴るのを感じた。レリアは今日長年の夢だった冒険者になるのだ。レリアは召喚士養成学校を卒業し、見事霊獣と契約して召喚士になったのだ。


 レリアはプロイヤ国の王都ダイヤードにある冒険者協会のドアの前に立っていた。冒険者協会は大きな木造の建物で、屈強な冒険者たちが沢山集まっていた。きっと冒険者協会で依頼を得るために来たのだろう。


 レリアは腕に抱っこしている愛らしいポメラニアンに言った。


「行くよ、ブラオン!」

『おう!緊張しすぎてコケんなよ?』

「失礼ね、そんな事するわけないでしょ!」


 レリアは軽口をたたくポメラニアンのブラオンにキツイ口調で答えた。ブラオンは一見愛らしいポメラニアンに見えるがただの犬ではない、ブラオンの背中には鳥のような翼が生えている。ブラオンは自然界に生まれた尊い霊獣なのだ。レリアは召喚士になり、霊獣のブラオンと契約を結んだのだ。


 レリアは抱っこしているブラオンからツンッとそっぽを向いて、冒険者協会のドアを開けて一歩を踏み出した。だが協会の床は年代物の木でできているため、少々たわんでいた。レリアは思いっきり、たわんだわずかな段差に足を引っかけて転倒した。抱っこしていたブラオンはレリアの胸を後脚でけって、見事に着地した。レリアは見事に床に顔を打ちつけた。レリアがわめく。


「痛ったぁ!ちょっとブラオンひどいじゃない!貴方は私の契約霊獣なのよ?契約者を助けなさいよ!」


 ブラオンはフフンとレリアを冷笑して言った。


『レリアは自分のドジで転んだんだろ?自業自得じゃないか。早く起きろよ、他の奴らに迷惑だろ?』


 ブラオンの正論に、レリアは反論できず歯ぎしりしながら立ち上がろうとした。すると、レリアの目の前に手が差し出された。レリアが手の主を見上げると、黒髪をポニーテールにした、黒い瞳の美しい女性がレリアに手を出していた。どうやらレリアに手を貸してくれるようだ。女性はレリアの手をつかむと、ものすごい力で引っ張りあげてくれた。レリアは慌ててお礼を言った。


「あ、ありがとうございます!」

「いや、ケガはないか?」


 レリアは慌ててありませんと答えた。すると女性は微笑してその場を離れて言った。レリアは彼女の後ろ姿をポォッと頬を染めながら見つめていた。彼女は鎧を身につけていて、腰に大きな剣をたずさてえいた。きっと剣士なのだろう。レリアは思わずつぶやいた。


「何て凛々しいの、素敵」


 レリアの足元にいたブラオンはケッと不満顔をした。



 レリアは冒険者協会の窓口で、冒険者登録をした。これでレリアは晴れて冒険者の一員になったのだ。レリアの肩に乗っかっているポメラニアンのブラオンが彼女に聞いた。


『レリア、これからどうするんだ?早く冒険に行こうぜ!』

「待ってよブラオン。新人の私たち二人じゃ心もとないわ。仲間を探さないと。できればカッコよくてイケメンの男の子がいいな!」


 ブラオンはチッと舌打ちをした。レリアは不満げなブラオンにはとんちゃくせず、冒険者協会の壁側にある掲示板を見た。ここには仲間募集の張り紙が沢山貼ってある。レリアもここに張り紙をするつもりだ。そこでレリアはある事に気づいた。レリアの他にも掲示板を見ている女性がいた。その女性は、レリアを助け起こしてくれた女剣士だった。レリアは思い切って彼女に声をかけた。


「あ、あの。先ほどはありがとうございました」


 女剣士はレリアに振り向くと、レリアに気づいて微笑んで問題ない。と言ってくれた。レリアは勇気を出して女剣士に言った。


「仲間を探しているんですか?それなら私と仲間になってくれませんか?」


 女剣士はびっくりした顔をしたが、微笑んで答えた。


「ありがたい。仲間を探そうにも勝手がわからなくてな。私はシルビアだ、よろしく頼む」

「私はレリアです!こっちは相棒のブラオンです」

『よろしくなデカ女!』


 ブラオンの暴言にレリアはヒッと息を飲んだが、シルビアは霊獣語がわからないようで、笑顔で言った。


「この犬は霊獣なのか?レリアは召喚士なんだな」


 シルビアはレリアに手を差し出した。握手を求められたのだ。レリアはシルビアの手を握った。ゴツゴツとしていたが温かい手だった。


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