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第2窯 IT/家電担当 九谷焼ちゃん現る

この物語は、ひょんなことから巻き込まれた大学生 千里大次郎が、焼き物の精霊 焼き物ちゃんと、

がっつり傾いて潰れかけの喫茶店を今一度盛り上げる物語である。



・・・というわけで大次郎、今日から早速、この喫茶店「カフェ ラヴァニア」を続けていくための作戦会議をします!」唐津焼ちゃんは張り切っている。


老舗喫茶の年季の入った机の上、小さな机が並べられ、

張り切る唐津焼ちゃんの横には、焼き物ちゃんがもう1人。。。


「この子は九谷焼ちゃん!このラヴァニアのIT担当なの!」

そう言って紹介されたのは、栗色のウェーブした髪の毛とちょっと眠そうな眼が印象的な女の子。


胸には何やら大きな箱のような機械を抱えている。


「あ、、ども、、、こんにちは、、これからよろしくお願いします。」

控え目な声で、こちらを見上げながら、九谷焼ちゃんは話す。


良かった。この子は唐津焼ちゃんと違って、大分話が通じそうだ。

基本あの子、人の話聞かないもの。



「こんにちは。俺が力になれるか分からないけど、、こちらこそよろしくお願いします。ところで、、、君が抱えている大きな箱は何?」


「これは大容量バッテリーです」


おっと。この子も中々かもしれない。


「九谷焼ちゃんは、IT&家電ヲタクなの!このお店は彼女で成り立ってるってもんよ!」

唐津焼ちゃんは熱く解説している。


全席、電源装備。Wi-FI は、ニャーロひかり。

コーヒーは、ワンタッチで豆挽きから抽出までできる全自動

トイレは全自動お尻拭き機能搭載!

た、たしかに、初めて使った時は驚いたが、機械が絶妙なタッチでお尻を拭いてくれる。

ここのトイレは最高だ。

このトイレ目当てで通ってる客もいるくらいだ。


「さらに!ここで働いている店員さんも、九谷焼ちゃんの作ったホログラムなんだよ!」


「マジで!?」


思わず耳を疑った。


「ということは、俺が密かに想いを寄せているお姉さん気質のサユリさんも・・・?」


「ホログラムだね」


唐津焼ちゃんは無慈悲な声で言った。


憧れのサユリさん、美しいロングの黒髪をまとめ、

いつでも凛々しく、そして子供のように笑っていた。

1言でも話が出来た日は、それだけで良い1日だったと思えた。

いつか、もう少し大人になったら連絡先を聞こう。。

間違いなく人生で一番好きな人だった。。



「ホログラムだね」


俺の心の声を聴いたかのように、唐津焼ちゃんは2度言った。


「なんだがすみません。。まさかあんなものに恋する人がいるなんて。。」


九谷焼ちゃんは恐縮している。



「はい!話がそれちゃったけど、この風前のともし火のお店を立て直すための、会議を始めますよ!」


やっと話が本題に戻った・・・


つづく


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