私は、ずっと前から。(後)
何故だろうか、応援したいと思わないのわ。愛欲は恋愛に対して余り興味がないタイプだ、そんな友人が私の知っている限り初めての恋をしている。なのになぜ、応援できないのだろう。(がんばってね。)何故。そんな言葉が何故、出ないのだろう。(私、あの人の事好きなのかな。いや。違う好きじゃない。そう、違うの。)私は私自身に言いつけるかのように心の中で呟いた。教室に入り。席に着き。授業がいつものように始まる。お昼休みになり、愛欲が真っ先に私の席まで歩いて来た。「鳳!私あの人に話かける。」愛欲は教室全体に響くような声で宣言した。私はあまりの声の大きさに驚きを隠せず返答するまでに数秒間が空いた。「そ、そっか。」「だから鳳もついて来て!。」ああ。そう来たか。「ん~良いけど。お昼ご飯食べたいから早めに終わらせてね?。」「わかってるって。行こ!。」私と愛欲はそそくさと教室から出て屋上に向かった。屋上の錆び付いた扉を、音を鳴らさないようにゆっくりと開ける。すると。彼の後ろ姿があった。まるで私たちが来るのを知ってたかのように、屋上のコンクリートの上を座っていた。町並みを眺めていた。「う、うう。やっぱり何か話しかけずらいなあ。…」愛欲はドアの後ろにうずくまりしょげている。(なんか食べてる。…何だろうあれ。パン?購買に売ってるパンかな?)「どうする?今日はやめとく?。」「うん…やめとく。」「教室戻ろっか。…あ。購買寄って良い?」「え、良いけど。お弁当あったよね?」「んー両方食べるよ。」「えっ!。」次の日の夜、また同じ夢を見た。「…また同じ夢。」学校に着き。いつもの用に愛欲が声をかけてきた。「おはよ!。」「おはよ。」「また。屋上いるね。あの人毎朝、何時から学校来てるんだろう。私たち結構早く着いてる方だよね。」「うん。私も思った。」また同じように時間が過ぎて行く。お昼になり愛欲がまた急いで私の元へ来た。「…また行くの?。」あきれながら聞いたら愛欲は悲しそうな顔をする。「だってえ。…何でか気になるんだもん。」「…そっか。わかったよ。行こ。」すると愛欲は悲しげな表情を豹変させた。嬉しそうな顔へ。「やった!ありがとう。」「あ。屋上行くとき購買よっていい?」「良いけど。」愛欲はまた購買?と言いたげな顔を向けながら。購買へ向かった。「そのパン、昨日も買ってたけで美味しいの?。」「うん。結構美味しい。」「へえー私も今度買おう。じゃ!屋上行こ。」「わかったわかった。」さび付いたドアを開ける。また、そこには貴方がいる。「…やっぱなんかダメだなあ。」愛欲はまた蹲る。呆れた私は購買で買ったパンを食べながら彼の後ろ姿を見る。(いつも夢で見る貴方は、誰なの。)心が呟いた気がした。(彼岸花さん…。)誰。かきしか?誰の名前。わからない。「愛欲。私話しかけてくる。」「えっ!ちょっとまって。ダメ!。」そんな愛欲の言葉を押しのけるように私は彼に近づき話しかけた。「あの~先輩。いつもボッチでご飯食べて寂しくないんですか~?」「まあ。…寂しくないと言えば嘘になるよ。」淡々と会話を続ける私と彼。「なあ。名前何て言うの?…」やっと名前を聞いてくれた、私は「鳳です!。」「俺は。かきし、」やっぱりあの名前は貴方だったんですね…。「知ってますよ。」この瞬間、私は彼を。「…絶対アゲハお前俺に惚れてんだろう。」「惚れてません。」嘘を付いた。いや、嘘じゃない。そう。そう自分に言いつけなければ、貴方を好きだなんて。言えるわけがないのだから。「速攻かよ。!」彼岸花に微笑み掛ける。心の中で私は言った。(好きですよ。彼岸花さん、ずっと前から。)




