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終末のヴェロシティ  作者: 三崎 剛史
7/22

<rail>

 その線路を見つけたのは山岳地帯の谷間でだった。 

 かろうじて形を留める枕木の上にどこまでもどこまでも続く、寂びたレールが敷かれている。

 僕は、何故か嫌な物を見つけてしまった気がした。

 このレールが、いつか僕から彼女を連れ去ってしまう。

 それがわかったのだ。

 

 彼がその線路を見つけたのは山岳地帯の谷間でだった。 

 かろうじて形を留める枕木の上にどこまでもどこまでも続く、寂びたレールが敷かれている。

 私は、そこにそれがあるのことを知っていた。

 このレールによって、いつか私は彼と引き裂かれてしまう。

 それがわかっていたのだ。

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