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終末のヴェロシティ  作者: 三崎 剛史
11/22

<stand.by.me>

 線路は二股にわかれていた。

 一方は海の中へ、

 そしてもう一方は砂に埋もれてその行方がわからない。

 「ここが分岐点なの。私はあちらへ、あなたはそっちよ」彼女は言った。

 繋いでいた手がスルリとほころびる。

 「嫌だ!」僕は叫んだ。こんなことは初めてだった。

 「あなたはそっち、私はこっちなの」

 砂が零れ落ちるように、するりとその手が離れる。

 彼女は水の上を歩いてゆく。

 僕は水には近づくことができなかった。

 海の上に駅舎が見えた。水面に浮かぶ小島のようなホームも見える。 

 彼女はそこへ向かっているようだ。

 「嫌だ!」その言葉しか、僕は知りえないようだ。

 オレンジ色の海の上、彼女の背中がゆらゆらと小さく小さくなってゆく。

 僕は初めて、悲しみという感情を知った。

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