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第4話:殺気って感じれるもん...なんだね

よろしくお願いします!

 今日は妹と海に来ている。


「あやたんとみやびたんまだかな~」


 俺はこの暑い中期待に胸を膨らませながら、着替え終わるのを待っていた。


「おにぃ、お待たせっ♪」

「お兄ちゃん、ごめんなさい!遅くなりました」


(きたきたきたぁぁぁあ!!)


 そして俺は振り向いた。

 そこには二人の天使が立っていた。


「..................」


 俺は声を出すことが出来なかった。


「どうしたのおにぃ?あっ、まさか私の水着が可愛すぎて心奪われちゃった?w」

「そっそんなわけないだろ!でも...似合ってるぞ」

「なっ...何いってんのよ!別に嬉しくなんかないんだから!」


(ツンデレキター!!あやたん可愛いよあやたん!)


「ねっねぇ、お兄ちゃん私は...似合ってますか?」

「もちろんだよ。すごく似合ってる」

「...本当に似合ってます?」

「ああ、本当だよ」

「...嬉しいです///」


(みやびたんの照れ顔やバスwwマジ天使すぎる!)


 今の俺は、傍から見たら大変気持ち悪い顔をしていたことだろう。

 そりゃこんな光景見たら誰だってこうなる。


「じゃあ、泳ぎに行くか?」

「やったぁ!早く行こおにぃ♪」


 そう言うとあやは俺の手を引っ張って連れていこうとした。

 すると...


「あっ、ちょっと待ってください!その前にやらないといけないことがあるんですけど...」

「ん?どうしたみやび?」



 みやびはバックの中を漁りだすと、そこからオイルを取り出した。


「あの...お兄ちゃん、オイルを塗ってくれませんか?」

「えっ?」

「だめ...ですか?」

「いや、だめって訳じゃないけど...ええと、いいの?」

「しっ仕方ないじゃないですかっ。このままだと日焼けしゃうし...」

「それならあやでもーーーー」

「あっ、ずるい!私も塗ってもらいたーい」


(この展開...まさか!)


 すると、あやとみやびは寝転んで...


「ねぇ、おにぃ...お願い。早く塗ってくれないと焼けちゃう...」

「お兄ちゃん...お願いします...」

「おう、分かった」


(ヤバいって...マジヤバいって~wwあかん!ドキドキが止まんない)


 そして俺は、二人の背中に手を伸ばした...


 だが世の中はそううまくいかないらしい...


 ...バンッ!


「あーにーき♪」ガバッ

「おい!何すんだよ!」


 もう少しでオイル塗りイベントってとこで部屋に入ってきたのは加奈子...あの事件以来毎日のように俺の部屋にやって来るのだ。


「まだお昼だぞ!なんで帰ってきてんだよ!」

「えへへ、今日は終業式だから昼までなんだ。それに兄貴に早く会いたかったから走って帰ってきたんだよ♪」

「それなら友達と遊べばいいだろ」

「もう、だから言ったじゃん。私は兄貴に会いたかったから帰ってきたって♪」


 最近のこいつはものッすごくきもい。

 先程もご覧いただいた通り、こいつは家に帰ってくるとまず、俺の部屋に来てなんやかんやする。そのなんやかんやが非常にむかつく。


「だいたい、なんなんだよ最近のお前!ちょっと前まで俺のことあんなに嫌ってたじゃねぇか!」

「別に嫌っててたわけじゃない。ただ素直になれなかっただけ...でも今は違うの。だって好きなんだもん。その気持ちが抑えられなくなるぐらい...だからこれからはガンガンいくからね♪」


(くそっ!またこいつのこと可愛いと思っちまった!正気に戻れ俺。あれはじゃじゃ馬加奈子だ。しっかりしろ!)


「じゃあ、聞かせてもらうけどいつも飯の時、俺の足踏むのはなんでだ?」

「あれは、兄貴に1秒でも多く触れていたいからだよ♪」

「じゃっじゃあ、俺のこと兄貴なんて思ってないって言ったのは?」

「それは...兄貴のことを私は一人の男性として見てるってこと///」ポッ


(いや、ポッじゃねえよ!なんなんだ、本当どうしちまったんだ)


 すると加奈子は俺がやっていたゲームに気付いて...


「またこのゲームやってたの。こんなもん...えいっ」ポチッ

「...ぎゃぁぁぁぁぁぁああああああ!!」


 あいつはとうとうやってしまった。

 なんと俺のパソコンの主電源を切ってしまったのだ。


「なにやってんのお前!せっかくあやたんとみやびたんにオイル塗れるとこだったのに!」

「なに?兄貴オイル塗りたいの?だったら...」


 そう言うと加奈子は部屋をでた。

 そして帰ってきたと思ったらその手にはオイルが握られていた。


「はい、兄貴♪私、兄貴にだったらどこ触られてもいいよ?」


 そう言うと加奈子は学生服を脱ぎ出した。


(ぐはっ!なっなんでこんなにドキドキしてるんだ!加奈子ごときに!)


「ほら、早く塗りたいんでしょ?...いいよ」


 すると、加奈子は自分の背中にオイルをたらしだした。


 俺は理性を失いかけた。そして、手を伸ばそうとした瞬間...


「...........................ちっ」


 ゾクッ


 俺は我に帰った。ドアの方からただならぬ気配を感じたからだ。

 

「あっ!ちょっと!」


 俺は加奈子の静止をすり抜けてそっとドアに近づきドアを開けた。しかし...


「あれ?誰もいない」


 そこには誰もいなかった。


(気のせいだったのか?)


「どうしたの兄貴?」

「いや、なんでもない...てかお前いい加減にしろ。そろそろでてけ!」


 そう言って俺は加奈子を引きずって廊下に出した。


「ちょっと!開けてよ兄貴~」

「誰が開けるか。嫌なこった」


(それにしても、さっきのはなんだったんだ?あの禍々しいなんと言うか...そう!殺気!殺気だ!てか、殺気とかって分かるもんなんだな)


 俺はさっきのは勘違いだろうということで別に気にもとめなかった。


 それは浅はかだとも気付かずに...


 廊下ではまだ、加奈子が叫んでいた...




お読み頂き感謝です♪

なんかのってきたw

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