第37話:こういうときだけ兄貴扱いって...ほんと何なんだろうね
よろしくお願いします!
家に帰った俺らを待っていたのは、お袋からのきつーいお説教だった。
いや、俺らじゃなかった俺だけだ。
「あんた、今までなにやってたの!」
それもそのはず、俺たちが帰ってきたのが夜の7時と言うこともあるが...
「どうやったらそんなに服が汚れるわけ!」
そう、俺たちは急な雨で服びしょびしょ。そして俺に限っては、地面に押し倒されたため、泥だらけになっていたからだ。
ちなみに今妹は風呂に入っている。
「だいたい一番上のあんたが一番汚れてるとか...恥ずかしくないの?」
「め、面目ない...」
「で、何があったの?」
「そ、それは...」
「はしゃぎすぎて、雨の中砂場で遊んじゃたの?」
「俺は子供か!」
「久しぶりに見た水溜まりに興奮して、飛び込んじゃったの?」
「だから俺は子供か!」
(てかそんなこと最近の子供でもしねぇよ!)
「あんた一人だったら何したっていいけど、あの子たちもいたんだからちょっとは自重しなさいな」
「はい...ってそんなことやってないから!」
「あら、ノリツッコミ?それにしても全然面白くないわね」
「別に狙ってねぇよ!」
「そろそろからか...いや、怒るのも飽きたから部屋に戻ってもいいわよ」
「結局、俺をからかって楽しんでただけかよ!」
「それは違うわ。だって楽しくなかったもの」
「じゃあ、最初っからやらないでくれ!」
と言うわけで説教タイム?は幕を閉じた。
それと同時に、
「お風呂上がったよー」
「お兄ちゃん、次いいよー」
加奈子と恵が風呂から上がり、俺を呼びに来た。
「あいよー」
俺はそう返事をして、一度妹のところまで歩いて止まった。
そして、加奈子の方を向き、
「今度は覗くんじゃねぇぞ」
「そう言うってことは、覗いて欲しいんでしょ」
「そんなわけあるか」
「またまた~。じゃあ、待っててね」
「いや、だから来るんじゃねぇ!」
(ったく、やっぱり加奈子と話してると調子狂うよなー)
内心そんなことを思いながらも、俺は自然と笑みがこぼれていた。
俺と加奈子が話していると、加奈子の隣にいた恵が俺の裾をちょこっと握って、
「お兄ちゃん...」
と呼んできた。
「どうした?」
「あの...やっぱ何でもない」
「??そうか」
(何だぁ?変なやつ)
「んじゃ、そろそろいくわ」
「はーい。待っててね兄貴♪」
「だから来んな!」
「............」
そうして俺は妹と別れ、風呂へと向かった。
この時の俺は何故、恵があんなことをしたのかわからなかった。
風呂から上がったあと、俺は夕食を食い、もうへとへとだったので、寝ようと部屋へ向かっていた。
「あーにき♪」
ちょうど部屋に入ろうとしたとき、横から声をかけられた。
「兄貴、もう寝るの?」
横を見ると、そいつは加奈子だった。
「あぁ、もうへとへとだからな」
「あんなんでへばってちゃー兄貴もまだまだだね」
「お前とは違うんだよ」
「何がー?」
「引きこもり歴だ」
と俺は自信満々にいってみた。
案の定、爆笑された。
「キャハハハハ!な、何それ?は、はらいてぇー!」
「あ!お前!バカにすんじゃねぇよ!」
「だってぇ、面白いんだもん」
「自分で言っときながらやらかした」
加奈子は笑いすぎて顔真っ赤、俺は恥ずかしすぎて顔真っ赤になっていた。
「ごめんごめん」
そう言って、加奈子は少しずつ落ち着きを取り戻していった。
「んじゃ、兄貴おやすみ~」
「おう。おやすみ」
そして俺はやっと部屋に入ることができた。
部屋に入ると、なぜか明かりがついていた。
「あれ?俺切り忘れてたっけ?」
まぁ、どうせ寝るところだったので、俺は明かりを消し、ベッドに寝そべった。
ベッドに寝そべるとすぐにいい感じの眠気が襲い、俺はそのまま寝てしまいそうになった。
しかし、この時期でも夜は寒いので、俺はなんとか布団を被ろうと、布団に手を伸ばした。
「...ん?」
俺はここである違和感に気づいた。
それは、手を伸ばした先に、何故か柔らかいものがあったから。
俺は最初、それが何かわからず、思いっきり触りまくってしまった。
すると、
「あっ...だめ...」
と色っぽい声が聞こえてきたではないか。
俺は恐る恐る布団の中を見ると、そこには、
「お、お兄ちゃん...激しすぎます///」
「何でお前がいんだよぉぉぉおおおお!!」
恵が添い寝していた。
「何してんだお前!?」
「お兄ちゃんを待ってたの」
「いいから出ろ!」
「嫌!」
そう言って、恵は俺に抱きついてきた。
「ちょっ、だめだって!離れろ!」
「お兄ちゃん!」
恵は俺の言葉を無視して、さらに強く抱き締めてきた。
そして、衝撃の言葉を口にした。
「お願い...私を抱いて」
「・・・・・・・・・・」
俺はその言葉を理解するのにものの10秒かかった。
やっと理解した俺は、
ぬわんだってぇえええぇぇぇぇえええ!!!
と凄まじい声で、心のなかで叫んでしまった。
だって驚きすぎて声でなかったんだもん。
お読み頂き感謝です♪
とりあえず続きますww




