第12話:お風呂っていったらこう...だよね?
よろしくお願いします!
楓ちゃんには先に行っといてもらい、俺は風呂の支度をしていた。
「嬉しいイベントのはずなのに、全然乗り気になれねぇ...」
そんなことをいっているうちに支度が終わり、俺は部屋を出た。
すると、後ろから声をかけられた。
「ねぇ!兄貴...」
それは加奈子だった。
「...なんか用?」
「い、いや別に用があるって訳じゃないんだけど...」
「...ちっ、じゃあいちいち話し掛けんな」
俺は加奈子に背を向けて、風呂に向かおうとした。
「ちょ、ちょっと待って!」
だが、加奈子はまたしても俺の邪魔をしてきた。
「だから、何なんだよ」
「あ、あのー...い、今からお風呂はいんの?」
「見たらわかるだろ」
「ご、ごめん...」
(あーもう何なんだよマジで!)
「マジで行くかんな!」
「あ、ちょっ...」
加奈子はまた俺を引き留めようとしたが、俺はそんな加奈子を無視して風呂に向かった。
「...はぁー...何で気づいてくんないの...バカ兄貴」
もちろんその言葉は俺には聞こえていなかった...
・・・・・・・・・・・・・・・・・
風呂に行くと二匹の獣が睨みあっていた。
「ガルルゥ...」
「グルルゥ...」
「...お前らなにしてんの?」
俺が声をかけるとその二匹の獣は一斉にこっちに視線を移した。
「あ、お兄ちゃん!来るの遅いですぅ!」
「ちょっとお兄ちゃん!これはどういうことですか!」
それは恵と楓だった。
「楓ちゃんはいいとして...なんでお前までいんの?」
「そんなの決まってるじゃないですか!一緒にお風呂入るのを阻止するためです!」
「...いちお聞くけど...なんで知ってんの?」
「もちろんずっと見てたからです!」
(うん、それ堂々と言うことじゃないから...そういえばこいつがストーカーしてること忘れてたな)
「それでお兄ちゃん、どういうことか説明してください!」
「説明って...一緒に風呂に入るだけだけど」
「だけって何ですか!納得出来ません!」
(あー、面どくせぇー)
「第一、六才にもなって一人で入れないわけないでしょ!私が六才の頃は一人で入ってました!」
恵は自信満々に言った。
だが、俺は真実を知っていた。
「お前...確か小4までお袋と一緒に入ってたよな?」
「なっ...///」
そう突っ込まれて、恵はどんどん顔を赤らめていった。
「ぷぷぷww小4とかあり得ないんですけどww」
「うっ...わ、笑うなぁ!!」
(こいつ自分で墓穴掘って、六才にバカにされちゃってるよ...)
「と、とにかく一緒に入るのは認めません!入るっていうなら私も一緒に入ります!」
(また訳のわからんことを)
「えー、なんで恵お姉ちゃんまで入るですかー」
「何か文句でもあるの?悪いけど、私とお兄ちゃんは毎日一緒にお風呂に入ってるんです、しかも二人っきりで」
「は?バカいうんじゃねぇよいつ俺がお前とーーーー」
「だよね?お・に・い・ちゃ・ん♪」
「...は、はい」
(こうなったら俺にはどうすることもできないでおじゃるよ...)
「ふーん...まぁ別にいいですけど」
「それはこっちのせりふです!一緒に入れさせてあげるんだから感謝してほしいぐらいです!」
「はいはい、あざまーす」
「こんのメス豚が...!」
「お、落ち着け恵!とりあえず風呂入ろーぜ、な?」
そうしてなんとか恵をなだめ、三人で風呂に入ることになった...
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺たちは服を脱いで風呂にはいった…もちろんタオルを巻いて。
「えへへーお兄ちゃん、頭洗ってくれてありがとですぅ」
「いいんだよー」
「じーっ...」
(ああ、恵の視線が痛すぎる…)
「お兄ちゃん、今度は楓がお背中流してあげるですぅ♪」
「えっ!?まじで!...いや、いいよいいよ別に」
「いいからそこ座ってくださいですぅ」
すると、楓ちゃんは強引に俺を座らせ俺の後ろにたって背中を洗い始めた。
ゴシゴシ
「どうですかお兄ちゃん?」
「うん、いい感じだよ。ありがとう」
「いえいえですぅ」
(楓ちゃんの手ちっちゃいなー...)
そんなことを思っていると...
「きゃっ!」
ぺたっ
俺の背中に何か柔らかいものがあたった。
「な、ななな、な...」
「ごめんなさい!足が滑っちゃって...」
「べ、別に...いいよ」
(お、おにゃのこの体ってやらかいなー...じゃなくて
こんなことしたらあいつが!)
そして、例のあいつのほうを向くと、案の定ものすごいさっきを放ってこっちをガン見していた。
「い、いつまでやってるんですか!もういいでしょ!」
「はーい、じゃあ楓は湯船で100秒数えてあがるですぅ」
そう言って、楓ちゃんは湯船の方に入っていった。
「じゃ、じゃあ俺は先上がって待ってるからな」
だが、あいつはそれを許さなかった。
「ちょっと待ってお兄ちゃん!」
「な、何ですか?」
「わ、私の背中...洗ってください」
「無理だ」
俺はきっぱり断った。
「何でですか!?」
「どうもこーも、そんなの変だろうが!」
「変じゃないです!メス豚の髪は洗えて私の背中は洗えないんですか!不公平です!」
「な、わかったよ...背中だけだぞ」
「やった♪」
(はぁー…なんだよこれ。ゲームじゃあるまいし)
ゴシゴシ
「お兄ちゃんの手...おっきい///」
「へ、変なこと言うな!」
(ヤバい!これはヤバい!)
そして、洗い終わり、恵の背中を流してやって俺は上がろうとした。
「じゃあ、今度こそ上がるからな」
俺は今度こそ上がれたと思った...だがまたしても阻止されることになった。
「あ、待って!私もあが...きゃあ!!」
ぽよーん
俺の今度は顔に柔らかいものがあたった。
しかし、楓ちゃんとは違って膨らみのある何かが...
「ふがっ!」
「90、91、92...」
「い、いやぁぁぁぁぁぁあ!お兄ちゃんの変態!!」
バシーン
「ぎゃばす!」
「うえーん!!」
ガラガラガラ...ピシャッ!
「98、99、100」
ザバーン
「じゃあ楓も上がるですねー」
「お、おう」
(あー、終わったー...見たかさっきの楓ちゃんの顔。完全にゴミを見るような目をしてたもんな....でも...ラッキースケベってあるんだね...にへへ)
俺はそこで息絶えた...
これでやっと一日目が終わり、残るは後二日...
果たして俺は、最後まで生き残れるのだろうか....
それは神のみぞ知る...ということで
お読み頂き感謝です♪
いつもより長くなっちゃいましたw
それだけ熱中しちゃったってことです(●°´∀`°)ノぐへへー




