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第11話:幼女にドキドキするなんて...別にロリコンとかじゃないんだからね!

よろしくお願いします!

「...ってことだから大介、三日間楓ちゃんの面倒見てあげてね」

「えっ?」

「改めまして、三日間楓をよろしくお願いしますですぅ♪」

「自分の家だと思ってちょうだいね、ほら、大介もちゃんと遊んであげなさいよ」

「へいへい」


 そして俺は、楓ちゃんのお世話係となったのだった...


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・


 楓ちゃんとはただ一回偶然会っただけの関係かと思っていたが、実は新家と雨宮家は近くもないが遠くもない親戚通しだったらしく両親が家を空けることになってしまったので、その間うちで預かることになったということだった。


「さてさて...楓ちゃん、お兄ちゃんと何かして遊ぼっか」

「わーい♪」

「なにして遊びたい?」

「楓はお兄ちゃんとおままごとをしたいですぅ♪」

「はは...そっかそっか、おままごとかぁ...」


(この年になっておままごとかよ...とほほ...)


 俺はしぶしぶ了解し一緒におままごとをすることにした。


「役はどうする?」

「お兄ちゃんはお父さんやってほしいですぅ!」

「わかった、いいよ。じゃあ楓ちゃんはお母さんかな?」

「はいですぅ♪」


(まぁ、適当にやるか)


「ねぇ、あなた...」


(お、もう始まりか)


「どうしたんだ、母さん」

「...このシャツの襟についてるキスマークは何なの?」

「はははは...はああ!?」


 俺は一瞬耳を疑った。

 しかし、それは幻聴でも何でもなかった。


「とぼけても無駄よ、もう証拠は上がってるんだから」

「え、えーっと...楓ちゃん?」

「あなた、私を一生大事にするっていってくれたわよね。あれは嘘だったって言うの!?」


(さ、最近の子供ってこんな昼ドラみたいなおままごとやんのかよ!?)


「それで、どうなのあなた?答えてよ!」

「いや、だから...その...えーっと...」


 俺は楓ちゃんの六才とは思えない演技力と迫力に恐れをなしていた。

 

「わ、悪かった...」

「悪かったですむ問題だと思ってるんですか!」


(ひぃぃっ!?も、もう勘弁してくれ)


「でも、そこまで言うなら許してあげないこともないです...その代わり....」


 そう言って、楓ちゃんは俺に近づいて来て、耳元でそっと囁いた...


「仲直りの印にちゅーしてください」


(...はい?)


「い、いま...なんて?」

「二度も言わせないでよ...だから...ちゅーして///」

「ぶふぅっっ!?な、ななな、な...」


(お、俺もなに動揺してんだ!こ、これはおままごとなんだぞ!)


「か、楓ちゃん...そういうのはほんとに好きな人にしかしちゃダメなんだよ」

「...私、お兄ちゃんのことほんとに大好きだよ?」


(にゃ、にゃにぃぃい!)


「ねぇ、だったらいいんでしょ?...お願い...して」


 楓ちゃんは上目遣いで俺を見てくる...そんな楓ちゃんに俺はドキドキしていた。


(お、おい...静まれ俺の鼓動...あ、相手は六才なんだぞ!)


「だ、ダメっていったらダメだ!」

「ちっ、これじゃまだ甘いか」(ボソッ

「えっ?」

「なんでもないですぅ♪もちろんちゅーなんて冗談ですよ♪」

「で、ですよねー...」

 

 結局俺は、小学生に逆に遊ばれてしまったようだった。


(あー、今すぐ死にたい!)


「とっても楽しかったですぅ!ありがとうお兄ちゃん♪」

「そりゃ...よかったな...」


(おれはすっごい疲れたけどな!)


「次はなにして遊ぶですか!?」

「えっ!まだやるの!?」


 楓ちゃんはまだまだ元気そうだった。


「当たり前ですぅ!まだ夜は始まったばかりなんですから///」

「...そんな言葉...どこで覚えたんだ?」

「お父さんがお母さんによく言ってるとこみてたですぅ♪」

「あんたたちって人はぁぁぁぁぁぁあああ!!」


(すべての元凶は楓ちゃんの親だったのかよ...なにやってんすか子供の前で!)


「大丈夫お兄ちゃん?」

「あ、ああ...すまん」

「で、なにするですぅ?」


(今日はこれ以上やったら身が持たん!)


「今日はこれくらいにしよう...な?」

「えー、何でですか?」

「いや 、だって...ほら!楓ちゃんまだお風呂入ってなかっただろ?だからお風呂入って今日はもう寝よ?な?」

「...お兄ちゃんがそこまで言うなら...」


(ふぅ、なんとかなったな)


 そう思った時だった、


「じゃあ、お風呂で続きするですぅお兄ちゃん♪」

「おあ、そうするか...って、なにぃ!?」

「そうと決まればはやく行きましょう!」


(いやいや、幼女とお風呂とかさいこーだけども!リアルでそんなことしたらさすがにダメだろ!)


「楓ちゃん、それはさすがにできないなぁ」

「なんでぇ?」

「犯罪になっちゃうからだよ!」

「犯罪?何ですかそれ?楓そんな言葉知らないですぅ」


(嘘つけ!そういうことも親からおそわってんだろ!)


 だが、やはり楓ちゃんは俺のいうことを聞くわけもなく...


「いいから、いくですぅ!お兄ちゃんはそんなに楓と入りたくないんですか?」


 楓ちゃんは少し涙目になって俺に訴えかけてきた。


(そ、そんな目で俺を見るな!断れなくなっちゃうだろ!)


「入りたくないってことはないんだけど...」

「グスッ...お願いですお兄ちゃん...楓と入ってください...」


(か、可愛すぎて...断れん!)


「わ、分かったよ...一緒に入ろっか?」

「ほんと!わーい嬉しいですぅ♪」


(マジかよ...いや、嬉しいけど、嬉しいけどね!でもよかったぁ、あいつらがいなくて。いたらどうなってたことか)


 だが、おれはこの時あることを忘れていた...そう、この家にはストーカーが存在することを...


「くそ、あのメス豚...絶対殺す!」


 そして、俺は全然気付いていなかった....


「........................バカ兄貴」


 隣でこのやり取りを壁越しで聞いて心を痛めているやつがいたことを....






お読み頂き感謝です♪

次はとうとうお風呂回!ふひひ...じゅる

書くのが楽しみですw

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