【33】 犬or狼?
「にゃっふ~、楽しかったにゃ。次こそは、あの流れを泳ぎきるにゃッ」
「ちょ、クロはん濡れたまま入ったらアカンて」
「クロ殿、体の水を乾かしてから....」
濡れまくりのクロ太と、タオルで体を拭いている喜々とウサ吉が帰って来た
「にゃ?ちょっと待ってにゃ」
クロ太の右目から勢い良くオレンジの炎が噴出し、炎が体を包む。
炎が止み、体中の水が乾ききったクロ太がいた。
「うぁ~、ほんまに便利やな。私も欲しいわ」
「タ、タオルいらずとは....」
ウサ吉はどうしたのか、椅子に座り考え込んでる。
「みんにゃはどこにゃ?」
クロ太が近づいてくる
「ご主人、何してるにゃ?」
おぉ、さすがクロ太。僕だと分かってくれた。
「あう....(戻れないんだ....)」
「にゃ~、結構戻るのは簡単にゃよ?」
「あうッ!?(えっ!?)」
「変身したときに潰したものを直すようにイメージするだけにゃ」
おぉッ! 早速試さないと....
潰した球体だったようなものを直すイメージをする
うまく成功したのか、体中に熱さを感じる。
2度目だからか、サウナに入ってるぐらいの熱さだった。
熱さが止み、視点が元に戻る。服もちゃんと着てた。
「うしッ。元に戻った~」
「よかったな、悠樹」
「うん」
「「私はもうちょっとあのままが良かった....」」
少し離れたところで小さな声でつぶやく2人
「何か言った?」
「う、うん。ウサ吉たちは何処かなって....」
「あ、あれだ。ユウキ顔を洗ってこいよ」
「早くいってにゃ。わっちはもうペコペコにゃ」
「OK、行こう恵太」
「おう」
タオルを能力で出して洗面所へ向かう
「はい、恵太の」
「サンキュー。でも、苦労してるんだな悠樹」
「いや、こんなことは初めてだよ。まさか、ミレイまでもあんなことをするとは....」
濡れた顔をタオルで拭きながら言う
「ハハッ。ほら、洗い終わったから代わってくれ」
「うん」
「っは~。気持ちいいな~、やっぱ」
「クロ太達が待ってるから行こうか」
「おう」
やっとご飯だ。
ご飯中に、獣鬼とヴャンパイアの説明をしてもらおう