【25】 今日って満月?
「ど、ども、小西恵太です」
「は、はぁ...鬼籐柚衣です」
「ちょっ、ねぇ悠樹!鬼籐さんも俺らと同じ出身?」
「違うよ、こっちの世界は何かと、日本の文化と同じような所があるんだよ」
「そうなのか....」
「ふふふ、ねぇ悠樹。こっちきて」
目が笑ってないよ?
「何でいきなり、家に連れてきたの?」
「えーっとね、実は恵「ご飯できたぞー。ユイ、ユウキ帰ってきてるんだろ?手ぇ、洗わせて連れてきてな」ご飯の後にするよ、恵太のことも、ドラゴンのことも」
「はぁ、わかったよ。ねぇ、恵太君」
「は、はいッ」
そんな畏まらなくても......
「ご飯食べるよね?」
「あ、レストランで僕がおごったから食べないよー」
「恵太君に聞いたんだけどね。クロちゃんは?」
「果物以外喰えないにゃ~」
「果物、あったっけなぁ~」
「ユイ様~、早くいらしてください~」
「あ、うん。悠樹を手洗いにつれてったらすぐ行くね、ウサ吉」
「じゃ、いこか?」
「うん」
「「「「「ご馳走様でした」」」」」
「汗かいたから、お風呂に入ってくるね」
「いってらっしゃい~」
うん、美味でございます。こっちで和食が食えるとは....
そうだ、ミレイにドラゴンのお肉渡しておこう
「ねぇ、ミレイ。今日のドラゴンのお肉あるんだけど、何処に置けばいいかな?」
「お、ドラゴンの肉か....キッチンの横にある冷蔵庫に入れてくれ」
「ご馳走ですわ~、はよぅ喰いたいわ~」
「明日の夕飯に、ドラゴン肉のステーキにするから、楽しみにな喜々」
「まちどぉしぃわ~」
うっとりした顔で、言う
てか、この冷蔵庫じゃ入らない......
「大きさ的に入らないんだけど.....」
「大丈夫だ。ギルさんの冷蔵庫だからな」
「ギルさん?」
「ユウキの持ってるその皮袋を作った人だよ」
「じゃ、この皮袋みたいに容量無限?」
「そういう訳じゃないさ。この冷蔵庫は、空気中の魔力を吸収して、冷やしたり容量を大きくしているから、だいだいこの13畳のリビングぐらい入るかな?」
十分すぎ......
「使い方も、袋と大差ないから」
「了解」
うぉ、本当に入った......
「それじゃ、聞かせてもらうぞドラゴンのこと、あと4時間もすれば吸血鬼なると思われるあの人間を」
へ、吸血鬼!?
「きゅ、吸血鬼って!?」
「満月の夜、深夜ぐらいに変化しだすんだよ」
「け、恵太が!?」
「あぁ、もう体中に吸血鬼の血が行き渡ってるだろうからな」
「とりあえず、恵太とクロを呼んで来い」
「う、うん」
でも、吸血鬼だから僕より上位?
てか、ドラゴン倒してからウズウズする......