激怒の屍王と、死なない盾
ジュワァァァァァァッ!!
俺の制服が溶け、皮膚が焼け爛れ、肉が腐り落ちる嫌な音が響く。
「ハハハハ! 愚か者め、我が毒の前では回避すらできまい!」
ゼインが狂ったように高笑いする。
だが、数秒後。
毒の煙が晴れた先で、俺は何事もなかったかのように立っていた。
「いてぇな。服の弁償代、アンタの120年の貯金から払ってもらうぞ」
俺の焼け爛れた皮膚は、毒で溶かされた端から、凄まじい速度で『超再生』を繰り返していた。細胞が死滅する速度よりも、ウロボロスの再生速度の方が圧倒的に早いのだ。
「馬鹿な……! 神の権能を、たった今奪ったばかりの新米が、なぜそれほど完璧に『不死』を引き出せている!?」
ゼインが後ずさる。
「教えねえよ。ただの『豪運』だ」
俺はニヤリと笑い、完治した右腕を天に掲げた。
黄金の神威が、右腕の刻印から爆発的に噴き出す。
「さあ、待ちに待ったお披露目の時間だ。反動を気にせずフルスイングできるってのは、最高に気分がいいぜ!!」
俺は右腕に全魔力を込め、長らく封印していたアレスの権能を叩きつけた。
「——神判行使!! 【6の目】・『万軍の戦車』!!」
俺の正面から、黄金の炎を纏った神の戦車が猛烈なスピードで顕現し、ゼインのアンデッド軍団を一瞬にして轢き潰す。
ドゴォォォォォォンッ!!
「ガアァァァァッ!!」
その莫大な反動で、俺の右腕の筋肉が内側から爆発し、ズタズタに引き裂かれる。アルテアの時のように、本来ならこれで俺の右腕は完全に機能停止する。
だが。
シュルルルッ……!
千切れた右腕の肉と血管が、次の瞬間には『ウロボロスの超再生』によって元通りに修復されていた。
自壊と、再生。
【6】の強大すぎる威力の反動を、もう一つの【6】の不死性で相殺する、最悪の永久機関。
「——おかわりだ、屍王ォ!! 『万軍の戦車』、二連発!!」
俺が完治した右腕で連続して戦車を顕現させると、ゼインの顔が恐怖と驚愕に完全に歪んだ。




