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SEVEN~警視庁特務課~  作者: 桂木 京
第2話:燃え上がる想い

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24/34

追い詰められた犯人

住宅街・北街区。

警視庁から車を走らせて二十分。

北条と虎太郎は、静まり返った夜の住宅街に到着していた。


「……で、肝心の現場はどこなんだよ」


「うーん、分かんない」


「……は?」


自信満々に「北側で事件が起きる」と豪語したはずの北条の返答に、虎太郎は耳を疑った。


「北条さん、あんたが言ったんだろ。次はここで起こるって」


「うん、言った」


「なのに、場所は分からねぇのかよ」


「……うん、まだね」


虎太郎の問いにあっけらかんと答える北条。


(この人……ついにボケちまったのか?)


虎太郎は呆れ果て、ハンドルを叩いて溜息をつく。


「まぁ、のんびり待とうよ。志乃ちゃんが頑張ってくれてるはずだから。あの子の調べものとナビゲーションは、もはや神懸かり的だろう?」


「あぁ……志乃の実力は認めるけどさ……」


「そう、今は志乃ちゃんからの連絡待ちなんだよ。僕たちの『次の目的地』」


出発前、北条が慌ただしく志乃に渡した手帳の切れ端。

そこに記した仮説こそが、志乃が今まさに解析している「座標」だったのだ。


「なら、調べてから出発すればよかったじゃねぇか。待つ時間が無駄だろ」


「いや、住所が分かった瞬間に現場へ突入したかったんだ。一分一秒を無駄にしたくなかったからね」


北条が危惧していた「無駄」とは、調べ終わってから移動するまでのラグだった。

事件が今夜起こると分かっている以上、移動中に火の手が上がってしまっては手遅れになる。

現場に最も近い場所で「答え」を待つ。

それが北条の導き出した最短ルートだった。


「とりあえず、北街区の中心にあるこの公園で待機だ。虎、そこの自販機でコーヒー買ってきてよ」


「何でだよ! 自分で……」


「ほら、先輩刑事の言うことを聞くのは基本だろ?」


「……ちっ。分かったよ、行けばいいんだろ」


舌打ちをしながら車を降りた虎太郎が、数メートル先の自動販売機へ向かった、その時だった。


『北条さん、聞こえますか?』


無線から、志乃の落ち着いた声が飛び込んできた。


「もう分かったのかい? 相変わらず、仕事が早いねぇ……」


予想以上の速報に、北条は驚きを通り越して脱帽した。


『今、どちらにいらっしゃいますか?』


「北街区のど真ん中、公園の脇だよ」


『良かったです。目的地はそこから、徒歩で三分。一本南の路地を入った角です』


「そんなに近いのかい。……ラッキーだねぇ」


北条が辺りを見渡す。

一見、平和そのものの閑静な住宅街。

しかし、そのすぐ裏側で、炎の牙を剥く準備が整いつつあるのだ。


『あと、もう一件ご依頼のあった件ですが……』


「そっちも、もう判明したのかい?」


『ええ。北条さんのメモにあった推理、裏付けが取れました。一件、該当者(ヒット)があります』


「……そうか。ありがとう、志乃ちゃん。おかげで、今夜中にこの事件を終わらせられそうだ」


『……お気をつけて』


「ありがとね」


無線が切れるのと同時に、虎太郎が熱い缶コーヒーを二つ持って戻ってきた。


「お待たせ……って、なんだよ、もう連絡来たのか?」


「あぁ。虎、コーヒーは車の中に置いといて。急ぎの御用ができた」


北条の瞳から、先ほどまでののんびりした空気が消え失せていた。

伝説の刑事が獲物を捉えた時の、あの鋭利な輝き。


「徒歩三分だ。……事件の本当の幕を、引きに行こうか」


「ヒットって、何のことだよ?」


無線を終えた北条の元へ、虎太郎が缶コーヒーを二本手に戻ってきた。


「あぁ、それは『現場』で話すよ」


多くを語らない北条は、受け取った缶のプルタブを引き、もう一度無線機を手に取った。


「司ちゃん。三十分後に現着するように、鑑識を回しておいてもらえるかい?」


『鑑識を? ……何か、確信が?』


「取り越し苦労なら、それがいちばん嬉しいんだけどね。念のためさ」


『わかりました。すぐに手配します』


これで、北条の引いた「盤面」の準備はすべて整った。


「虎。今回の事件では、深町の時のようないきなりの命の危険はないと思う。……だが、油断だけはしないでくれ。追い詰められた獣ほど、何をしでかすか分かったもんじゃないからね」


「あ……? 分かってるって、おっさん」


事件の終焉までの絵図を、北条は既に脳内に描き切っている。


普段の飄々とした姿からは想像もつかないほど真剣な眼差しで「油断するな」と諭され、虎太郎は毒づきながらも、その言葉を重く受け止めた。


「よし、歩いていこうか。途中で見知った顔を見かけたら、すぐに教えてくれ」


「見知った顔? ……意味分かんねぇけど、了解だ」


二人は周囲の気配に神経を尖らせながら、北条の指し示す『目的地』へと歩を進めた。


のんびりと並んで歩く二人の影が、長く伸びる。

いつの間にか、燃えるような夕日は沈みかけ、街は薄闇に包まれようとしていた。

早朝の、深町の無惨な死から始まった長い一日。

一度も足を止めることなく、ここまで走り続けてきた。


「あーーー。俺たち、今日は朝から一回も休んでねぇよな。ブラックだぜ、全く」


「まぁまぁ。日本の平和のために身を粉にできるなんて、デカ冥利に尽きるじゃないか」


溜息混じりの愚痴をこぼす後輩に、北条はかつて捜査一課で何度も口にしてきた言葉をかけた。


「なぁおっさん、全部終わったら、飯奢れよ。腹いっぱい詰め込みてぇんだ」


「はいはい。その時は好きなだけ奢ってあげるよ」


「マジか! 本気で食うからな、覚悟しとけよ?」


現金なもので、虎太郎のテンションが目に見えて上がっていく。


(どこにだっているんだね、こういう体育会系の刑事は……)


北条は思わず吹き出しそうになったが、すぐに表情を引き締めた。


「さあ……着いたよ。時間も時間だ。そろそろ『出てくる』と思うから、注意して見ておこう」


辿り着いたのは、比較的新しい一軒家だった。

しかし、そこにはあるはずの「表札」がなかった。


(ここが、次のターゲットの家なのか……?)


虎太郎は周囲を慎重に偵察し、死角を確認してから北条の隣へと滑り込んだ。


「よーーーく、見ててね」


「……おう、言われなくても分かってる」


北条の指示に従い、虎太郎は一軒家の周辺に視線を走らせる。

可燃物の有無、踏み台になるもの、怪しい人影。

だが、二十分が経過しても、静寂を破る者は現れない。


「来ねぇな……おっさん、本当に合ってんのか?」


「絶対に、『出てくるよ』」


北条の確信に満ちた呟きが、闇に溶けていった。


北条は、獲物を追い詰めた猟犬のような確信を込めてそう言った。


そして……さらに三十分が経過した。


「なぁ、本当に出てくるのかよ、犯人……。ただの空振りじゃねぇだろうな」


「間違いない。そろそろさ」


「おっさん、そろそろって言ってからもう一時間経ってるぜ? ターゲットの戸村さんなら、もうとっくに避難させてるんだろ?」


「デカってのは、根気よく待つのも重要なスキルなんだよ。まぁ、騙されたと思って待ってみな」


痺れを切らす虎太郎と、微動だにせず闇に溶け込む北条。

北条は、犯人が「仕事」のために家を出る、その瞬間を狙っていた。


不意に、玄関のドアが内側から開いた。


「!!」


「……来たね」


北条がゆっくりと立ち上がり、正面から玄関へと歩み寄る。


「おい、そっち正面だぞ! 狙われてる家族の家じゃなくて、こっちでいいのかよ? ……え?」


進言しかけた虎太郎だったが、玄関から姿を現した人物の顔を街灯が照らし出した瞬間、その言葉を喉の奥で飲み込んだ。


「おい……嘘だろ」


北条が、その家から「出かけようとした」人物の行く手を遮るように接触する。


「こんな夜更けに、どこへ行くんだい? 『里美ちゃん』」


そこに立っていたのは、昼間に聞き込みをした幼稚園勤務の保育士・姉崎里美だった。


「刑事さん……どうしてここに?」


里美は、目の前に北条がいることが信じられないといった様子で、恐る恐る問いかける。


「うん。未然に――君が『仕事を仕掛ける』のを防ぎに来たんだよ」


「ま、まさか、私の家が狙われて……?」


里美が、怯えきった表情で北条を見つめる。

その瞳は潤み、可憐な被害者そのものに見えた。

だが、北条は揺るがない。


「……戸村さんはね、今夜は家にいないよ。僕が警察に連絡して、少しの間だけ実家に帰ってもらったからね。だから……今からあそこへ行っても無駄だよ?」


北条の射抜くような視線が、里美の仮面を剥ぎ取ろうとする。


「……え? 何を言ってるんですか……私は、ただコンビニに……」


「……これは任意だ。拒否しても構わない。だが、少しだけ――『中でお話を聞かせてもらえないかな』?」


有無を言わせぬ圧を孕んだ、北条の宣告。

『任意』。

その言葉は、潔白な者には救いの手だが、この家の中に「答え」を隠している者には逃げ場を塞ぐ呪文となる。


「……特にお話しすることはありませんけれど。……では、少しだけ入っていかれますか?」


困ったような微笑を浮かべ、里美は自ら、自室の玄関の扉を広げた。


「おっさん……」


背後で状況を飲み込みきれない虎太郎が、震える声で北条を呼ぶ。

北条は、口元にニヤリと残酷なまでの笑みを浮かべて答えた。


「さあ……知恵比べだ」



「女の……匂いがするな」


里美に招き入れられた瞬間、虎太郎がそわそわと辺りを見回した。

室内は完璧に整頓され、微かに甘い香水の残香が漂っている。

無駄な装飾を削ぎ落とした機能的な空間。

だが、唯一、壁には子供たちが描いたであろう色鮮やかな絵が飾られていた。


「おやおや、可愛らしいねぇ。これ、園児たちが描いてくれたのかい?」


「そうなんです。私の誕生日に、みんなで。……上手でしょう?」


微笑みながら絵を眺める里美。

その横顔は聖母のように慈愛に満ち、この女が凄惨な事件に関わっているとは、到底信じ難い。


「里美ちゃんは、本当に子供たちに好かれているよね。初めて幼稚園に行った時なんて、あの子たち、先生を守ろうとして僕たちに食ってかかってきたくらいだ」


「ふふっ。ただ仲が良いだけですよ。私はまだ新人ですから、先生というよりは、友達だと思われてるのかも。あはは……」


照れくさそうに笑う彼女の姿に、虎太郎は一瞬、毒気を抜かれた。


(……クソ。可愛いじゃねぇか)


だが、隣に立つ北条の視線は、一瞬たりとも緩んではいなかった。


「じゃあさ……どうしてそんな、友達みたいに可愛い子供たちを、手にかけたりしたんだい?」


「……え?」


心臓を射抜くような唐突な問いに、里美ではなく虎太郎が声を上げた。


「おい、おっさん! いきなり何を……」


「上手く隠したつもりだろうけどね、深町くんを殺したのはミスだったよ。彼のパソコンからは、色んなデータが出てきた」


北条はあえて、その「中身」には触れなかった。

ただ、里美の僅かな動揺を誘うためだけに言葉を置いた。

案の定、里美の表情が凍りつく。

その白く細い指先が、エプロンの裾をぎゅっと握りしめた。


(やっぱりね……)


その刹那の反応で、北条は確信した。

深町の命を奪ったのは、この女だ。


「そんなに大人しくて可愛いフリをしちゃって……一体、何人殺したんだい? とんだ大女優だよ、君は」


「…………」


里美の指が震え出す。

震えを隠すように、彼女は冷ややかな声を絞り出した。


「……証拠なんて、ないでしょう?」


「あぁ。物的証拠は、今のところはね。でも……もうすぐだ」


北条が言葉を繋ごうとしたその時、イヤホンに通信が入った。

志乃の声だ。


『北条さん、虎太郎くん。聞こえますか?』


「あぁ、待ってたよ。……結果は?」


予測通りのタイミング。

北条は感情を殺して問い返す。


『はい。戸村さんは現在、行方不明。奥さんから正式に捜索願が出されて受理されています。……間違いありません』


「そっか。……ありがとう。今度、飯でも奢……」


『頑張ってくださいね』


緊迫感に欠ける通信を終えた北条は、ゆっくりと視線を上げ、里美の瞳の奥を覗き込んだ。


「ねぇ……君の『彼氏』の戸村さん。今、どこに隠しているんだい?」



ニヤリと残酷な笑みを浮かべたまま、北条は動揺する里美を追い詰めた。


「初めて……聞く名前です」


里美がすっと視線を逸らす。

だが、北条はその逃げ場を許さない。


「それはないね。だって、戸村さんのお子さんは君の幼稚園に通っているんだから。……ねぇ、里美ちゃん」


「……あっ」


北条の手元には、既に幼稚園の全園児リストがあった。

犠牲者たちの家族の接点を洗えば、必ずそこに突き当たる。

北条は最初から、彼女の喉元に刃を突き立てていたのだ。


その時、静寂を切り裂くように、パトカーのサイレンが遠くから鳴り響いた。


「これは……?」


「あぁ。たぶん令状を持った刑事と、鑑識だよ。……悪いけど、徹底的に協力してもらうよ」


北条の不敵な笑みに、里美の顔から瞬く間に血の気が引いていく。


ほどなくして、北条が手配していた刑事たちが雪崩のように里美邸へと入ってきた。

その先頭には、捜査一課長の稲取の姿もあった。


「姉崎里美さんだね?」


「……えぇ」


「殺人、および死体遺棄の容疑で家宅捜索を執行する。これが令状だ」


「え……殺人? 死体遺棄……?」


みるみるうちに青ざめていく里美は、支えを失ったようにソファーへ崩れ落ちた。


「どうして……」


「どうして分かったのか、って? ……長年刑事をやってきた、冴えないおじさんの勘だよ」


幽霊のように生気のない里美の隣に腰を下ろし、北条は小さく息を吐いた。


「あんまり当たって欲しくない勘だったんだけどね。そして深町のパソコンから復元されたメール……。それで、すべてのパズルが繋がった。……全く、とんだ名女優だよ、君は」


北条は、虎太郎と共に初めてあの幼稚園を訪れたあの日から、既に彼女という「毒」の匂いを感じ取っていた。


「……分からないわ。どこで、間違えたの……」


「設定を作りすぎたのさ。君は」


北条の言葉に、里美が理解できないという風に顔を上げた。


「不審者の話を君がしていた時、確かに特徴は深町と一致していた。でもね、それがそもそもおかしいんだよ。子供を預かる、女性ばかりの職場だ。そこに不審な男が現れたら、普通はまず警察に通報する。自分たちと子供の身を守るためにね。だが、警察にはそんな通報は一件も入っていない」


「……あ」


「知り合い、あるいは自分に危害を及ぼさない人物だと分かっていなければ、警察を呼ばずに自力で追い払うなんてことはできない。……そして」


北条が核心に触れようとしたその時、稲取が低く野太い声で割り込んだ。


「北条さん、もう捜索を始めてもいいか?」


「うん。頼むよ稲取くん。……たぶん、この敷地内だ」


「了解。……よし、お前ら! まずは庭からだ。近隣の迷惑にならないよう、迅速に当たれ!」


稲取の号令一下、刑事たちが一斉に動き出す。


「人の家で……勝手なことを……」


里美の虚ろな呟きが、荒々しい捜査の音にかき消されていった。



「ごめんね。令状ってのは、そういう理不尽な紙なんだ。大丈夫、庭の花は大切に扱うし、掘った場所もちゃんと元に戻させるから」


「私の家の敷地を掘り返してまで……一体何を探しているんですか……っ」


里美は真っ青な顔を強張らせ、なおも縋るように反論を試みる。

だが、北条はそれを静かに、しかし断固として拒絶した。


「戸村さんだよ。この家に生きて監禁されていてくれれば、僕らだってこんな真似はしなかったんだけどね……。奥さんから捜索願が出ていたのに、どれだけ洗っても足取りが掴めなかった。その答えをくれたのが、深町くんのメールだったんだよ」


庭先では、大勢の捜査員がスコップを手に、里美の慈しんできた土を容赦なく抉り取っていく。


「きっと深町くんは、君の凶行に気づいていた。だから必死に自首を勧め、君を止めようとしていたんだ。毎日幼稚園へ通い詰めたのも、君を救いたかったからだろう。……でも、そんな幼馴染の献身さえ、君には疎ましかった。だから、あの夜――彼ごと、すべてを灰にしたんだね」


「おい、嘘だろおっさん……。見た感じ、どこにでもいる穏やかな保育士だぜ? そんなことが……」


北条の口から語られる「真実」に、虎太郎は隣で信じられぬ思いで立ち尽くしていた。


「見つかりました!!!」


無情にも、静寂を切り裂く捜査員の怒号が響いた。


「マジかよ……っ!」


弾かれたように、虎太郎が外へと飛び出していく。

その視界に飛び込んできたのは、腐葉土の中から現れた、スーツを纏ったまま無残に変わり果てた男性の遺体だった。


「里美ちゃん。殺しはダメだ。どんな理由があれ、人の命を奪う権利なんて、この世の誰にも無いんだから。……でもね、僕は、できるなら犯人の心にも寄り添いたいと思っている。逮捕の前に、話してくれないかな。どうして、こんなことになってしまったのかを」


「姉崎ぃ! もう逃げられ……え?」


荒々しくリビングに踏み込んできた稲取が、北条の掲げた掌を見て言葉を止めた。


「稲取くん。……この場、僕に預けてくれないか。もちろん逮捕は一課がやればいいし、手柄も全部持って行って構わない。だから……もう少しだけ時間をくれ」


「…………」


稲取は沈黙し、かつての師の横顔を見つめた。

今や捜査一課を束ねる立場の稲取だが、刑事としてのすべてを叩き込まれたのは、目の前にいる北条からだ。

連行する直前、被疑者の「本当の声」を聞く。

それが北条という刑事の流儀であり、稲取が最も尊敬する背中だった。


「分かりました……北条さん」


稲取は短く答え、姿勢を正すと、深々と一礼した。

それは捜査一課長としてではなく、一人の弟子としての敬意だった。


「じゃあ……表で待機させてもらいます。話が終わったら、そのまま彼女を連れて外に出てきてください」


稲取は部下たちを促し、静かに部屋を後にした。

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