放棄隠匿③:流動、配達、溶解
「山口~~~っ……」
職場・勤務環境から、放棄隠匿をさせない工夫があるのですが、やってきた新人にはちょっと難しいです。
完全にやれてないのが現状ではありますが。
「2階に行かなかったろ~~」
「うっせー。老人には良い運動だろ?」
ここからは郵便配達の理想の話になるのですが。
「お前、明日夜勤だからって、メンドくせぇーところに行かなかったな!!」
放棄隠匿をするのは、9割以上は配達が終わらないんじゃなくて。
そいつにやる気がないからって……伝えておきます。
残りの1割に関して、どーいう対策で、放棄隠匿をしないで配達をするか。そーいう話にします。これは新人の配達員さんがいたら、早い内に実践してください。
まず、社畜精神なんていりませんからね。奉仕精神とかいらん。
「いいだろ別にー!わざわざ2階、3階に届けろっていう奴。明日の奴が配達すりゃあいい」
「固定じゃねぇーことを良い事に!!」
7.配達地域の流動化
”地蔵”なんて、作者は呼んでますが……。
配達地域が毎日同じ方がやっている地域はあると思います。これは放棄隠匿の観点から、×なんですよね。配達員全員が、全ての地域を配達できることが望ましいです。
放棄隠匿のケースに、空き家に放り込むって事例があります。このケースの場合、当人が同じ配達地域を任されている事が非常に多いです。自分が配達するからこそ、確認に来る奴はそういませんからね。
新人に早く配達地域を覚えろって言えませんから、なかなかできないんですよね。
「そーいう配達するんじゃねぇー!サボりー!」
「放棄隠匿とサボりはちげぇ。状況を判断して、配達するしないを、俺が決める!!」
「テメェはサボりだ!!」
8.配達の工夫で放棄隠匿を無くす
これが一番大事です。っていうか、これを覚えて放棄隠匿をするというのはなくしましょう。
山口の言う通り、サボっていいんです。楽していいんです。
「今日、物数が少ないからいいだろ!」
放棄隠匿をやる理由としては、
【配達が終わらない・物数が多すぎるOR天気が悪すぎる】
です。
そこで、配達の小細工をして、配達を素早く終わらせるようにしましょう。
なによりも大事なのは、これは放棄隠匿ではなく、ただのサボりです!そして、具体的なサボり方、サボる方法についてこれから書きます。
「物数が多い時は、”表札が出てる”家しか配達しなくていいんだよ!!」
先ほど書きましたが、税金関係の書類など、タウンプラス以外でほぼ全戸配布の郵便物はあります。そこで使用する配達として、
表札が出てる家だけを絞って、配達する方法です。
表札が出てないと確認したり、疑ったりして、4,5秒止まっちゃいます。これは新人だともっと時間を使っちゃいます。なので、ここは割り切って、配達しないを選択しましょう。
【表札出てない!はい、明日回し!!】
これでいいんです!
表札出てる一軒家の方が遥かに多いので、これはシンプルに配達速度が上がりますよ。
「確認が必要な郵便物もやんねぇ!!DMだったら、即返還処理だ!!」
忙しい時は、未入居の方の郵便物の調査はわざわざしなくていいです。向こうから連絡が来るケースだって珍しくないです。住所データと違うDMが来てたら、返還処理にしていいんです。間違えても苦情なんか来ませんから。
「階段2階、3階なんか上がりません!!明日の奴がやれ!!」
あんまり数多くはないですが、階段で昇ってドアポストに入れる感じのところもあります。
忙しい時はやらなくていいです。持ち出さなくていいです。明日の奴にやらせていい。
「クレーマーなんてもっての外だ!!配達して欲しかったら、全部追跡にするんだ!」
超強力なのは、クレーマーのお宅には配達に行かない事です!もちろん、忙しい時はですよ。我々、お客様が受け取りたくもない、払いたくもない書類をお届けしてますが。クレーマーには期日ギリギリに届けてやりましょう。放棄隠匿ではなく、ただの遅延ですって言えばいいです。
この4点を実行するだけで、配達が10分~15分は早くなります。
このようにやらない郵便物については
「配達前に誤区分棚にぶち込んで、郵便課のクソ共が誤区分してましたって言えば良いんだよ!」
「配達地域やってる奴等はお前が犯人だろって余裕で気付いてるけどな……」
配達しない郵便物は、自分のロッカーにではなく、誤区分棚という場所があるのでそこに放り込みましょう。10通~20通程度なら、明日に回しても気付きませんよ。
「タウンプラスでも小細工しやがって」
「え~~~?なんの事ですかね~、俺、”放棄隠匿”はしてないっすよ~」
実はアウトなんですけど……。
仕方のない話をしますが、明らかにタウンプラスの配達をしていない奴っているんですよ(笑)。大変なのは分かりますけれどね。そいつの一例はおいておくとして、ホントに良くない内部事情のお話ですが。
「だから、タウンプラスが余りやすいんだよ!!テメェ!!」
……タウンプラスが綺麗サッパリ、数通りに配達することって……滅多にないんですよ。50,100……酷い時は300とか。
【隣の地域から配布してくれって】
お前、配達してねぇーだろってキレたくもなるんですが。落ち着いてください。
タウンプラスをそりゃあ、しっかり早く配達したいんですが。なかなか難しいです。そして、タウンプラスの大変さの筆頭が
【一戸建ての住宅地】
です。
1件1件配るの、かなりしんどいです。……そこで、
「今日の郵便があるところにタウンプラスを放り込むんじゃねぇ!!」
1件1件回るのではなくて、郵便物があるところだけにタウンプラスを入れていく。……というやり方をとります。ホントは良くないんですよ。
ただ、やってる側からすると、
郵便物やチラシをロクにとらないところにタウンプラスを投げ込んでも意味ないだろって……。
思っています。
逆に言うと、普段から郵便物があるところにタウンプラスを投げこめば、受け取ってくれます(その後は知らん)。
こーやって配達をして、少し余ったタウンプラスを……
【別の地域のマンションに放り込んで、配達を完了させる】
マンションと一軒家の並びでは、配達できる量があまりに違うので、こんな感じでやるとタウンプラスがちょっと早く片付きます。お客様にバレるとダメなんですけどね。
とりあえず、タウンプラスを捨てるくらいなら、他の地域のマンションに配達してください。余剰は戻せとかの指示もありますので、そこらへんは話を聞いて、考えてやりましょう。
よくはないけど、捨てるよりもマシって選択肢もありますよって事で。
◇ ◇
ボオオォォォッ
:注意:
実際にやってはないからね。チラシでやってみたって言ってた話。
放棄隠匿した郵便物は、”燃やせ”、という回答に対して
「どれくらいの時間掛かった?」
郵便1通燃やすのは全然大した労力じゃないが、
「まず、危険度を考えるとよ。配達する方が、ぜってー楽じゃねぇーか!!」
うん。
わざわざを火を取り扱うなんて危ないよ。普通に火に放り込むにしても、自分が火傷する可能性があるからね。
「だから、紙を溶解処理する形に切り替えたんだがな(特注の鍋買ってきてさ)。そんでよー」
自宅でやる都合上、100通とか一気にできなくて、10通ぐらいしかできない上に沸騰させるだけでも時間かかるは、グチャグチャにするために掻き混ぜたりするわ。ガス代もったいねぇーわ、時間もかかるわで……
「本気で放棄隠匿をやったら、休日が全部潰れるわ!!ぜってー、配達した方が早いし、楽だからな!!放棄隠匿の犯罪をするのは、バカだからな!!」
「「「わははははははは」」」
という話を、ちょっと前の飲み会で話してました。
ホントに放棄隠匿はダメですよ。
ちょっと急ピッチで書いてしまいました。
こーいうのは旬が大事ですからね。
また別の機会にちゃんとしたお話にしようと思います。挿絵付きで。
放棄隠匿をされてしまった局。その地域に住む方々にとっては、ホントに申し訳なかった話です。
もし、放棄隠匿をしようとする方がいたら、絶対に止めてくださいって話と。やっぱり、仕事が終わらないって話にも繋がるので。そこらへんの対策として、簡単なコツについても書いておきます。
放棄隠匿と配達遅延は、違うということを覚えて欲しいですし。
ここで働くに限らず。
報連相はしっかりしてくださいね?怒られてなんぼです。
無関係な自分達にとっては、会社の信頼に関わるので、やった奴に死刑とかやらせるくらいです。
コホンッ
そーいうニュースに続いて、4000通ほど。
不配のニュースも流れたんですが……。
現場の身だと、年間で4000通なの?って感じです。1人が4000通、全部放棄隠匿したって話なのかな?郵便局全体なのかな?例にも書きましたけど、1地域の1週間 ~ 10日分に相当する物数ですね。
放棄隠匿は良くないですね。
ただ、その内訳は出して欲しいかな?その4000通が書留とかゆうパケットだったら、とんでもねぇーなぁ、となるのですが。
これがタウンプラスとかDMだとしたらね……。うーむ……。
書いてますけど、タウンプラスとかはチラシ入れの中に何通も入ってるケースが多いですしね。もちろん、配達員の誰かが纏めて捨てた事例なのかもしれません。
その場合は通数ではなく、件数の方が正しくなると思いますよ。
それと誤配とかもこれにカウントされると、困りますね。年間4000通の誤配なら少なすぎると思いますけど。しっかり荷物を届けたいですが、届かないこともありますから。大事なのは、追跡でお願いします。
不配4000通だとしたら、返還処理になってる郵便の数はとんでもない数になってるのでね。