一話
初めまして、春雨サラダです。
初投稿になりますので、暖かい目で見ていただけると嬉しいです。
不定期更新になりますのでよろしくお願いします。
わたくし柏本亘はいたって平凡な高校3年生、勉強、運動は平均値、身長は176cmで太っては無い...と思う。特出すべき所がない所が特徴と言い切れる位なn......いや、この前のテストで全教科平均点をとった挙句、順位は上から数えても、下から数えても同じだったくらいド平均だった。これは最早、特技なのでは!?....いや毎回内容が変わるようなのは運要素が強すぎて誇れるとこでは無いなぁ。
「........」
「なんだよ、その可哀想なのを見る目は」
「自覚があるようで良かったよ」
今、流れるようにディスを入れたのが河上賢二郎。身長179cm、78kgとやや大柄の小学校からの友達の一人。俺のスペックに顔の良さと運動神経の良さのパラメータを割り振った感じの奴だ。簡単に言うと、俺の上位互換って事。
「賢ちゃーん、お昼食べよ〜」
そして我らが友(俺一人)の彼女の三嶋彩夏、背は157cmなのだが...
「「「.............」」」
今、この教室の男子高校生の視線を一心に受けている、おp.........だ、大胸筋(我脳内審議会討論中)がスゴい。何がとは言わないけどスゴい。
俺たちの視線が鉄クズに例えるなら、あれはネオジウム磁石だ。抗える訳が無い。
「いつもありがとな」
「いいよ、いいよ。自分のを作るついでだから」
おめェすげぇよ、ちゃんと顔みて話せるなんて尊敬するよ。俺なんて失礼になるから目ェ瞑って顔見て?話してるもん。
「ところで、何で亘君は目瞑ってるの?」
「救えない奴だからだよ」
「え?なんか今日当たり強くない?」
「そんなことより、腹減った」
話の切り方雑じゃなぁい?
彼女から弁当を手渡されるのを横目に、俺も昼飯を取り出し栄養補給に勤しむ。
「そういや亘、大会の方はどうなんだ?」
「ん〜〜、ぼちぼちって感じかな」
「今度の土曜日だっけ、お前の勇姿見に行くわ」
「え!?大会があるの!私も行く!!」
彩夏君、あまりボディランゲージを多用しないで貰いたい。大胸筋(審議会承認済み)が目に毒です。
「来ても、あまり相手も出来ないし、素人が見てもよく分からんと思うけどなぁ」
「そういえば、彩夏って亘の試合をしてるの見るの初めてだっけ?」
「どんな感じなの?」
「同一人物か疑うレベル」
俺はホントに友達か疑ってるわ。
二人が来ることが確定し、今度の大会が若干憂鬱になってきた。
パァン
「「「よしっ!!」」」
射場に着き戸を開けると既に何人かが練習を始めていた。
「おいーっス」
「亘遅せぇよ、何してたんだよ」
袴姿の弓道部主将の仲山慧が声をかける
「え!?今日袴でやんの?」
「「こんにちわ!」」
「お〜、お疲れさん。二年の皆は早いなぁ」
「大会近いから当たり前だろ」
「ごもっとも。着替えて来ま〜す」
袴って着付けるの面倒臭いし、暑いんだよなぁ。
着替え終えて射場に出ると、矢取りに行ってた三人が戻ってきた。
「おっ、亘じゃん。さっき来た感じか」
「なんで佑都は袴じゃねぇんだよ。ってか三人とも着替えてねぇじゃん」
「別に今日は"立ち"しないって聞いたらかジャージのままする」
「え!?ちょ!慧!理玖がこう言ってるけど、どうなんだい!」
「別にジャージでもいいよ?ってか俺お前に着替えろとは一言も言って無いけど?」
思い返せば当たり前と言われただけで、確かに着替えろとは一言も言ってない
「語尾が安定して無いの笑ったわ」
「敦も気づいた?いつも以上にぶれてるよな」
そんな風に騒いでいると、
「ちょっと、入口で屯ってると邪魔よって、あれ?
亘君やる気満々じゃん」
「無いです」
「じゃあなんで袴着てんの?」
「騙されました。ってか俺がやる気あるように見える?」
「だから驚いてるじゃん」
彼女は女子主将の崎島栞枝。その後ろに早川千絵と佐藤杏那、衛藤丹奈と二年生の女子を引き連れてやってきた
道場に入ると皆、"神前礼拝"を始めたので一緒に混じってする。
ぼちぼち射ち始めようと準備していると敦が
「なぁ、今日からじゃね?1年が来るの」
「あ〜確か今日だったかな。どうする?俺が行こうか?」
「ねぇねぇ亘くん、今年女子の方が多くて手が足りないんだけど、最初の方一緒に教えて貰っていいかな?」
丹奈がそんな提案をしてきた
「こっちって何人だっけ?」
「7人だな」
「そっちは?」
「17人」
「ん?桁一つ多くね?」
「馬鹿か、人数に小数点付くかよ。義務教育やり直してこい」
敦のキレっキレのツッコミが俺の心を抉る
「十の位が多くねって意味でボケたんだけど、後遺症が残るレベルの返しだよそれ」
「ねぇ、馬鹿やってないで。どうなの?」
「これは仕方無くね?」
「まぁ、確かに17人を同時に見るのは酷だな」
「いいけど、流石に個別指導はお願いね。まだ高校生活を謳歌してたいから」
「う〜ん、そのつもりなんだけど流石に、全員に行き渡る訳じゃ無いから気にかけるくらいはしてくれないかな?」
「誰が見るの?」
「私と杏ちゃんと嘉穂ちゃんと沙都希ちゃんよ」
「四人ならどうにかならんかなぁ」
「女子高生を合法的に観察出来るから黙っとけ」
「敦...気持ちは分かるけど言い方が悪いぞ。舐り回し見るとかさ」
「あんたら目ェ潰すわよ」
「「すんませんでした」」
駄弁っているだけで一本も射ってなかったので出ようとしたら射場が埋まっていたので仕方なく扇風機の前で待っていた。
すると入口付近が賑やかになってきたので見に行くと一年の集団がいた。
「「「こんにちわ!!!!」」」
「oh...こんにちわ〜、いざ目の前にすると結構いるな。慧ぃ、どうするー?」
「こんにちわー、ってホントね」
慧を呼んだつもりが栞枝が来た。
いくら道場が広くても、流石にこの人数は入らないし、そもそも入口でさえ今二人で結構いっぱいいっぱいなのだ。
取り敢えず栞枝に相談する。
「どうするよ」
「....近いわよ」
「後から来たやつがなぁーに言ってんだ。それより一階に更衣室ってあったか?」
「あるわよ?女の子は一階のトイレの向かい側が更衣室だからそこで着替えて来てね~」
「「はい!」」
「ウーンまぁ男子は部室でいっか。全員入っておいで〜」
「「「失礼します!」」」
「取り敢えず、そこの部室で着替えておいで。荷物も中に置いたままでいいよ」
皆入ったところで栞枝に相談する。
「どこで練習しようか?」
「流石に、この暑さの中外で練習は可哀想よね」
「中庭でするか。広いし影もあるしで丁度いいだろ」
「じゃあ丹奈ちゃん達は先に行かせてるわよ」
「さて、誰か俺と一緒に来ても良いって人挙手!」
返事も無ければ手も上がらない。ただの屍のようだ。
「7人ならお前と敦だけで大丈夫だろ」
「いや、女子の方も見るんだけど...」
「俺らが行っても教えるの下手だから無理だろ」
「ッチ、これだから天才は嫌いなんだよ。もういいで〜す。二年引き連れて行きますよ~だ。コラっ、そこ、露骨に嫌な顔しない!なので、瑛汰と廉くんを持って行きます」
「良いですけど、まともに教えれる気がしませんよ?」
「大丈夫、廉くんはちゃんと、多分きっと出来るから」
「....辞退してもいいですか?」
「お願いします!流石にあの女子の量に一人で対応は無理です、助けて下さい!」
「後輩に懇願する先輩、これ如何に。お!一句出来たわ」
「季語がないやり直し」
「一人で行ってこい」
「ごめんなさい!嘘です!まじで助けて下さい!」
「茶番はいいから早く行け。一年が待ってるぞ」
着替え終わった一年生が部室の前で立って待っていた
「じゃあ中庭に行こっか」
敦の後ろを行く二年生と妙に背中の小さい三年生が道場を後にした。




