第9章[己の道]
俺はスライムの森での話を20分ほど話した。
絶<さて、これからは自分の道を決めに行って来い。たとえそれが俺を敵にすることになってもだ>ガリン
ガリン<え?>絶
絶<たとえ話だよ。もしも、お前の選択で俺と戦うことがあったら、俺は容赦なく斬るぞ>ガリン
今までとちがって冷たい言葉がガリンに告げられる。
絶<そのときはお前も斬りかかって来いよ>ガリン
ガリン<そんなの・・・。そんなことできないよ!>絶
絶<なら、お前は戦場で生き残っていられないなぜなら戦場で相手のことを思ったとき負けるからだ>ガリン
ガリン<でも・・・>絶
絶<でも。じゃない、それが戦うってことなんだよ。じゃ、俺は落ちるよ。お前とまたこうやって話せることを期待してる>ガリン
意味が解らなかった。絶の言い方だと丸で俺の選択で絶と戦うことになるみたいじゃないか・・・。
俺の選択は3つ。
美羽さんに別れを言って、このギルドで美羽さんと戦う。
美羽さんと協力して、このギルドに戦いを挑む。
美羽さんとギルドに別れを言って、無関係になる。
どれも正解のようで正解じゃない・・・。
元々、正しい答えなんてないのかもしれない。
俺は・・・。俺は・・・。
俺は自分の道を進むのみ・・・。
私の名前は美羽・・・。
私は、初心者を騙してこき使うギルドを許せない。
そして、見つけてしまった自分が入ってるギルド[神の判断]でその行為があったことを・・・。
でも、自分はそれが間違いだと思いたかった。
しかし、現実は甘くなかった。私は知ってしまった。
[神の判断]ギルドマスター[ザン]は初心者を騙してアイテムを持ってこさせて、
その、アイテムを売り儲けていることを。
そう。このギルド([神の判断])は闇ギルドのひとつだということ。
闇ギルドとは、この世からなくなればいいギルドって意味があり。初心者を騙す集団。改造してデーターをいじくる者たちの集まり。ハッカーの集まり。詐欺師の集団そんな意味がある。
そして、犠牲者|(初心者)が入ってきた。私は見てみぬ振りはできなかった。ガリンという初心者でザンに育ててもらっているが、それはこれからガリンをいいように扱うために育ててるのであって本当のやさしさじゃない。
だから、私はできるだけガリンに用事や狩に連れて行った。そうすることでザンの言う事を聞かなくてもいいんじゃないかと思ったからだ。
解っている自分が偽善者だってことは・・・。
すぐにでも、このギルドが危ないってことを言うべきだった。私は、解っていても誰一人も救えない・・・。誰も救ってあげれない。
自分の無力さがいやになる・・・。ガリンは私が出してしまった犠牲者なのだ・・・。
私は、ガリンに別れを告げてから3日間の間、狙撃の練習をしていた。本当はゲームに毎日ログインしていたのだ。
でも、あの子に早く答えを出させるのは残酷なので私はあえて3日後にしたのだ。
それに、私の得意な武器はライフルのような遠距離射撃なのに最近は近距離攻撃の武器を使っていた感覚を思い出すためにも3日必要だった。
そして、3日がたった今日またガリンに会うことになる。
ガリンはどう答えてくれるんだろう・・・。
俺の道は己で決めるか・・・。
美羽さんに言おう自分の道を・・・。
そして、二人はであった。
美羽「こんにちは」
私はあくまでいつものように話す。
ガリン「こんにちは」
ガリンも挨拶をする。
美羽「今日で返事をくれるんだよね?」
私は、怖かった。なぜなら返事でもしも、「ついていけません」っと言われるかもしれないからだ。
ガリン「はぃ。今日は、そのことを話しに来たんですから」
私は、決心がついた。この子が仲間になったにしろ、ならなかったにしろ。
私は、[神の判断]を潰す。
ガリン「俺は・・・」
でも、ついてこなかったらガリンも倒さなきゃいけない。私はどうすれば・・・。
ガリン「美羽さんに協力できません」
私の中で決心がついた。この子を敵にしてでも、[神の判断]と戦う。
美羽「じゃ、今度合うときは・・・」
敵ねっと言うまえに
ガリン「ですが!」
ガリンの話は終わっていなかった。
ガリン「俺に協力してください」
美羽「え?」
何を言ってるのか解らなかった。
ガリン「俺が、あのギルドを潰します」
美羽「何言ってるの?。あなたの実力でやれるわけないでしょ」
意味がまったく解らない。なぜそれなら私に協力しなかったのだろうか。
ガリン「美羽さんは汚れ役になるような人じゃないです。汚れ役になるのは俺みたいな奴です」
美羽「でも、ここで私が断ったらどうするの?」
ガリン「それでも俺が潰しますよ」
美羽「何で言い切れるの?潰せるって」
ガリン「あのギルドの弱点を突けば何とかなると思うからです」
何を言ってるんだろ。この子は、それなら私に協力すればいいのに
美羽「だったら、何で私の誘いを断って、その後に、私に協力を求めるの?」
ガリン「さっき、言ったのも理由のひとつですけど。俺は、他人に導かれてるだけじゃだめだと思ったからです」
もう、どっちでも良くなった。この子のやり方を見るのも悪くないかも・・・。
美羽「あぁー。馬鹿馬鹿しい。いいわ協力するよ」
ガリン「ありがとうございます」
美羽「っで、どうするのこれから」
ガリン「闇を斬る闇ギルドを作ります」
闇ギルドってザンと同じじゃない!?
美羽「そんなの向こうと同じじゃない!?」
ガリン「いいえ、違います。闇ギルドとは違法行為をするギルド。初心者を騙すのも違法ですが他人のギルドを他人が解散まで追い込むのも違法です。だから、俺は闇ギルドになります」
確かに・・・。だから、この子は私をかばうために自分が・・・。
美羽「解ったわ。それじゃ、ギルド作りますか。名前は決めてるの?」
ガリン「ギルド名は[神滅]その意味は[神を滅亡させる者]」
美羽「へー。じゃ、そうしますか」
そして、あたらな闇ギルド[神滅]が誕生した。
そろそろ終盤です~