第7節 光魔法の応用
専用武器を手にいれたアルたちはさっそく冒険者ギルドに足を運んでいたのである。
「なにかいいクエストないかな?」
「アル様こっちにアンデット討伐クエストありますよ?」
「あら本当ですね。私の専用武器が映えますね。」
「そうだな。これにしてみるか。」
「これにしてみるかってドラゴン討伐クエストのときといい。危ないクエストばかり選択してるし。」
ハンスはあきれた顔で3人をみていたのである。
「アンデットはどこに出没するってかいてある?」
「え~っとですね。ここから王都から南西の村だそうです。毎日冒険者と村人が退治してるらしいですね。誰かが神殿に封印してあった『不死の宝玉』の封印をといちゃったらしいです。」
「じゃあ宝玉を破壊しないと収まらないってわけか。」
「そうみたいですね。光魔法で破壊するしかないですね。」
「じゃあアル様が光魔法つかえばオーケーですね。」
「といっても作戦あるのかよ。いくら対策してるといっても相手は大量のアンデットだぞ。アルの魔法つかっても神殿ごと吹っ飛ばしちゃったらいみないだろ?壊した宝玉を冒険者ギルドに提出しないと
報酬もらえないみたいだしな。」
「アル様どうしましょ?」
「神殿ってどれくらいの階層あるんだろ?」
「冒険者ギルドから神殿の見取り図をもらいました。」
「そんなに深くないのが助かったな。最下層に宝玉があるみたいだな。」
「大体階層にして地下4階くらいですかね。それまでアンデットづくしですけど。」
「アンデットの詰め合わせセットかおなか一杯になりそうだな。」
「それに臭いんだよな。アンデットって。」
「とりあえず俺がマリアたちに光属性の魔法付与すればいいかな。あとはセシリーの光魔法で全体除去ってな感じでいこうか。」
「それが無難だな。」
ハンスはアルが光属性をおもいっきりぶっぱなすか心配であった。
「じゃあ私これをおもって冒険者ギルドに申請にいってきますね!」
走りながらマリアは申請にいったのである。
「じゃあ準備は今日中にして明日出発にしよう。」
「ドラゴン討伐の時とおなじですね。」
マリアはアルの言葉に答えたのであった。
そして翌日になった。
「みなさんおはようございます。」
「おはよう。」
「おはようございますセシリー様。」
「おはよう。セシリー様。」
みんなは挨拶をしていた。
「さぁがんばっていきましょう!」
マリアははしゃいでいた。
村までの道中のことであった。しげみに音がしたのである。なんとアンデットがでてきたのである。
「おいこんなところまでアンデットでてきてるのかよ!」
ハンスが言っている間にアルはアンデットの首をはねたのである。
「急いだほうがよさそうだな。ここまできてるっていうことは王都までくる可能性もある。」
アルたちは村へと急いだのである。
「村長の家は村人の言う通りだとここですね。」
マリアは村長の家を確認したのである。
「村長さん冒険者ギルドから派遣されてきたものですドアをあけてください。」
アルは村長の家のドアを叩いたのである。
「おお。これはこれはよくぞきてくださいました。ところであなた様はドラゴンを討伐したという英雄様ですね?」
「英雄はではいいすぎですけど、討伐はしたことありますね。」
「それで村人と冒険者さんはどこにいらっしゃいます?」
セシリーは怪我をした者たちを心配していた。
「怪我はないですが、連戦のアンデット戦のせいでつかれきっているものもいます。」
「私をそこへ案内してください。」
「どうなさるのですか?」
「精神治癒魔法を施します。」
「わかりました。ではこちらへどうぞ。」
アルたちは村長の案内で小屋へと案内されたのである。
「かなり重度ですね。すぐ精神治癒魔法をかけますね。」
セシリーはいそいで精神治癒魔法をほどこしたのであった。
「すごい!こんなに威力あるんなんて!」
「どうしたのセシリー?」
「いいえ普段の治癒魔法よりも数十倍の力発揮したからびっくりしました。」
精神治癒魔法をほどこしてもらった村人と冒険者はものすごく元気になったのであった。
「ありがとうございます。あ、あなた様はセリシー王女ではないですか!?なぜこんなところに!?」
セシリーが王女でることをしった周りの者たちはひざまずいたのである。
「そんなかしこまらないでください。今はいっかいの冒険者ですからきにしないでください!」
「そ、そうですか?わかりました。」
「そうしていただけるとたすかります。」
「ところでみなさんアンデットとの闘いでつかれていましたがどうでしたか?」
「そうですね。そんなにつよくないのですが数が数なので精神的にまいってしまいます。」
「たおしてもたおしてもでてくるってことか。厄介だな。神殿入り口まではいっきに光魔法で排除してそのすきに神殿内部にはいるのが得策か。」
「そうみたいだな。でも神殿ごとぶっこわすなよ?」
ハンスはアルに注意をうながしていた。
「ああ。わかってるよ。加減はする。」
「ではさっそく神殿までいきましょう。」
アルたちは神殿近くまできていた。
「たしかに村人でも駆除できてるからいいけどこれだけいると精神的にまいるのはわかりそう。」
「でもやるしかないよ。セシリーいくよ!」
「はい!私の光魔法をアル様の剣へおくって浄化の光をうながせばいいですね?」
「うん!そうしてくれ!」
「いきます!」
合図とともにセシリーはアルにめがけて光魔法をはなったのである。アルの剣がその光に感応するように光あたりいったいのアンデットを駆逐したのである。
「よし成功した。今のうちに神殿内部へ急ごう!」
神殿の中にはいったアルたちであった。
「臭いな。なんとかならないかなこの匂い。」
「におい?なんとかなるかも。光魔法でちょちょっと。」
アルは光でにおいを浄化したのであった。
「なずけて消臭魔法なんちゃって。」
冗談でいっていたがはじめてみる魔法にみんなおどろいていた。
「おいおい。おまえの魔法やっぱり便利だな。」
「光魔法を応用するなんてすごいです。」
「本当にびっくりしました。わたしでも光魔法にこんな使い方あったなんて知りませんでした。」
<そんなにびっくりすることのかな?まあいいや。みんなよろこんでくれてるみたいだから。>
アルは逆にびっくりした顔をしたのであった。
「さぁそろそろ最深部ですね。アル様。」
「ああマリアもみんなもきおつけろよ?なにがいるかわからないからな。」
「ああ。」
「はい。わかりました。」
最深部に到着するとそこにはだれかたっていたのであった。
「ようこそ神殿最深部へ。」
「なに?アンデットがしゃべってる?リッチーか?!」
「さよう私はリッチーだ。死の軍団で王都を滅ぼそうと実験していたのだが、ここまで来れる冒険者がいたとわな。外の雑魚どもはほんの挨拶替わりだったのだが、予定がくるった。
おまえたちは強い力をもっているようだ。私の最大の闇魔法で冥府へとおくってやろう。」
「アル様きおつけてください。リッチーからすさまじい闇の波動を感じます!」
「ああこの程度かなら俺の光魔法でちょちょいっと。」
「なに?!リッチーである私の力をしのぐ光魔法だと!?」
「セシリーさっき上にいたやつらとおなじ容量で俺に光魔法をおくってくれないか?」
「よくわかりませんけど!うけとってください!」
セシリーは浄化魔法をアルに向けてはなったのである。
「これで浄化魔法をうけとったからこれで終わりだよ。リッチー君。いっけええええ!!」
「な!なんなんだお前は!?人間ふぜいにこのような力があるとわぁぁぁぁ・・・・・!!」
「はい。依頼完了っと。」
「おいおい。もうおわったのかよ。相変わらずだな。でっ宝玉はどこだ?」
「ああ!いい感じにわれてますね。これなら冒険者ギルドに提出しても大丈夫みたいです。」
「よかった。自分でもちょっとやりすぎて粉々にしちゃったかと思ったよ。」
「まあアルにしてみれば上出来だったんじゃないか?手加減がな。」
アルたちはその日のうち冒険者ギルドにもどってきたのである。
「あ~今日はアルのチート能力で簡単にかたずいたけど本当だったらもっと大変だったんだろうな。」
「せっかく専用装備つくったのに私の出る出番なかったです。」
「でもマリアさんが私とハンスさんを護衛してくれてたのはわかりましたよ。」
「そうだぜマリア。ありがとな。」
「それなら護衛したかいがありました。よかったです。」
笑顔で答えるマリアであった。
「さぁ明日もあるし今日はおれこれで家に帰るよ。じゃあなみんな。」
「おやすみ~」
そしてその日はそれぞれ床につくとぐっすり眠ってしまったのであった。