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平凡ではない日常。(無期限更新停止)  作者: 月影雅輝
第二章[戦いの序章]
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第五十九話[猫鍋捜索網!! その1]

どうも、ガルです。

最近忙しい+とある事情にて、執筆をしていませんでした。どうも、すみません。

これから、更新ペースを速めて行きたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。

それでは、本編をどうぞ

「ノォォォォォォォオォォォオオォォォォォォォオォォォォォォ!!!!!」


どうも、皆さんこんにちは。零牙です。俺は今、赤い絨毯(レッドカーペット)が敷かれたとてつもなく長い廊下を絶賛全力疾走中です。何故かって? そりゃあもう、俺達の背後にとんでもなく巨大な岩がゴロゴロ転がってきてるからだよぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉおおぉぉ!!


――――事の発端は、とある生徒会役員から送られた一通のメールだった。









「……メール?」

「あぁ。それも、桜ヶ丘高校の生徒会役員の一人からだ」


またか、と思いつつもそのメールがプリントアウトされたものに目を通す。

依頼人はサクコーの生徒会役員書記の柊紫苑さん。あぁ、この前依頼に行った時にいたな。話じゃ柊グループの会長だとかなんとか……。

えーっと、依頼内容はっと……昌介…副会長さんか。その人のペット、猫鍋が紫苑さんの家で行方不明。探して欲しい、か。


「久しぶりのペット捜索だな……」

「侮らない方がいいかもしれないぞ? 何せ柊グループの会長さんだ。家も相当広い筈だ」


まぁ、確かにな。だが、そこまでてこずることも無いと思う。トラップハウスじゃあるまいし。


「とりあえず、みんなに伝えてきます。昴と真一には丁度いいでしょう。入部してから初めての依頼にしては」

「そうかもな」


俺はそう言いながら、立ち上がって皆がいるであろう部屋へと向かった。部屋を去る間際、木戸先生が滅多に見せない笑顔(というか口元を綻ばせて)になり、言った。










零牙が去ったのを見届けると、俺は机の引出しから一枚のプリントを取り出した。今回送られてきた依頼メールの二つの内の一つだ。

依頼者は桜ヶ丘高校生徒会役員顧問の伊賀甲賀。内容は俺との一騎打ち。……これはアイツらに黙っていた方がいいだろう。何かしら止められるだろうしな。それに、話だと忍者の子孫らしい。俺もたまには楽しんでも(バチ)は当たらんだろう。


「ふふ………楽しみにしておくかな」

「その依頼、全力で楽しみたいと思わないかい?」


背後から声をかけられる。……アイツか。


「何だ、凛水」

「ありゃ、驚かないか」

「そりゃ、先代の時代から同じ事され続ければ慣れもくる」


残念そうにしている凛水を一度振り返って確認する。が、特に興味も無いんで、手元のプリントに視線を戻す。

コイツの先代……つまり父親の凛海りんかいからちょっかいかけ続けられていたもんだから、すっかり慣れてしまった。流石親子といったところだろうか。今でこそお堅い雰囲気の凛海だか、学生時代は凛水と同じ……いや、それ以上にハチャメチャで滅茶苦茶、そしてイタズラ好きだった。凛水はアイツより落ち着いた感じだがな。

凛海とは同級生の悪友だったというべきだろうか。楽しかった日々は昨日のように思い出せる。……久々に飲みに誘うかな。


「それで、問いの答えはどうなんだい?」

「全力で楽しみたいか? ってことだろう。……そりゃ、全力で戦うつもりだが?」

全力(・・)では無いだろ? 能力の大半は失われている。……その力、取り戻したいとは思わないのかい?」


一瞬、凛水の言っていることが理解できなかった。力を……取り戻す?


「で、出来るのか?!」


俺は思わず、椅子から立ち上がり、机に両手を付いて叫んだ。


「勿論。僕を誰だと思ってる? ……とは言うものの、最近出来るようになったことだけど。まぁ、当日を楽しみにしてるといいよ」

「……肝心の本題は無しか。まぁいい、お前の気まぐれはいつものことだ。楽しみにしている」

「フフッ……分かっているよ」


凛水が背後から消えているのを気配で感じ取りながら、伊賀甲賀という忍者の子孫との戦い、そして凛海との楽しき日々に思いを馳せていた。












――そして数日後の早朝


「結局部員総出で捜索するわけね……」


俺は今月に入って完全に夏服へと移行した制服のネクタイを緩めながら呟く。ちとキツク締めすぎたかな。


「いいじゃない、話だと探す猫は可愛いって話だし!」


可愛いものには目が無い、明。同じく女性陣も頷く。殊日を除いて、だが。本人曰く『そこまで可愛いのが好きって訳じゃねぇ』ということらしい。どちらかというと趣味は男に近いとか。結構俺ら男性陣とも話題合うしな。

……ところで明よ。可愛いものが好きだってのは分かってるが慌てて準備し過ぎだぞ。迎えに行った時から思ってたが何だそのリボンの結び方は。ぐっちゃぐちゃじゃねぇか。


「お前が可愛いもの好きってのは十二分に分かった。が、リボンぐらいキチンと結べ」

「え、ちょ、零牙!?」


俺は明に歩み寄り、リボンに手を掛ける。見事にぐしゃぐしゃだな。こりゃ一回(ほど)かないとな。んしょ、これがこうで、ここをこうしてっと……んで、ここを引っ張って終わりっと。


「これでよし。だいぶマシになったぞ」

「ちょ、顔近いわよ……!」


明に胸を押され、軽く突き飛ばされるようにニ、三歩下がる。……? 何だ、折角リボン結び直してやったのに。


「ところでさ、それって普通女からやることだと思うぞ?」


隣から昴の意見。


「まぁ、絵的にはおかしいな」


さらに真一からの追撃。


「わ、わわわわわ悪かったわね! 私がリボンも結べないような女で!!」


そして暴走、と………。って、こっちに怒りの矛先を向けるな! 封印書を取り出すな!! 振り回すな、俺に向かって投げるんじゃな――――ドゴッ!

俺は後頭部に喰らった衝撃を受けきれず、そのまま前のめりに倒れ込み地面とキスをした。


「ありゃりゃー……まぁ、落ち着いて落ち着いて、ね? 明」

「そうそう、人間誰でも得意不得意はあるもの。零牙君だって勉強は苦手だし」


声を聞くからには、未来と零が明をなだめているようだ。……何だか俺に突き刺さる言葉があったような気がするんだが。


「大丈夫か?」


頭上から声がする。殊日か……。

俺は「あぁ」とだけ答えて立ち上がろうとする。


――ポフッ


……? 何だかよく見えないな。薄暗くてよく分からないが、白い何かが目の前に………


「こ、この、馬鹿ヤロォォォォォォォオォォ!!」

「グボァッ!?」


顎……というか顔面全体的に衝撃がッ?!

景色を見る限り、俺は後方に吹き飛ばされているようだ。そして後頭部から落下。一瞬意識が飛びかけた。

見えるのは青空と白い雲だけ。


「……俺って、本当に不幸…………」


俺は晴れ渡っている大空に呟くように言った。

状況からすると、俺は殊日のスカートに顔を突っ込んだらしい。……立ってる場所が悪い、殊日の。


「今日に限って、かなり不幸だな」

「ま、今までの経験からすると、まだまだありそうだけどな」


視界の中に炎人と狼牙が入り、それぞれに言う。………今日は一年に一度の厄災日か? ……ある意味恒例になってきているらしい。


「かもな………」


俺はそう言いながら立ち上がり、体中についた汚れをはたき落とした。


「……どういう事?」


狼牙にくっ付くように近づいてきた由美が聞く。あぁ、そういえば由美は今年からの付き合いだったな。知らないはずだな。


「一年に一回程、零牙が最も不幸な日があるんだ。多分、今年は今日だな」


炎人が苦笑いをしながら言う。普段なら笑い飛ばしているところだろうが、そうもいかない。俺の不幸(アン・ラッキー)とやらは周りの人間さえも巻き込む。……嫌な予感がしてならない。いや、嫌な予感しかしないな、こりゃ。

遠巻きに聞いていた銃雷姉弟も苦笑いをしながらこちらを見ている。…………猫捜索如きでそんなに大変なことも起こるはずないはずなんだがなぁ。


「……にしても、生徒会三人組はどうした」

「そういえば、姿が見えませんね」


ふと辺りを見回してみると、一番目立つあの三人が居ない。その言葉に反応して、千里もキョロキョロと辺りを見回す。


「もしかして遅れて『ブゥゥゥゥゥゥン』


千の言葉が見事にバスのエンジン音でかき消された。俺達の目の前に止まったのはお馴染み、派遣部専用バスだ。いつの間にやら車体に『派遣部』とペイントされている。

窓が開き、顔を見せたのは木戸先生だった。何故か今回はバスの運転手のコスプレをしていない。


「待たせたな。さっさと乗ってくれ」

「いや、まだ生徒会三人組が来てないんだ」

「アイツらならもう乗ってるぞ。さ、時間が無いんだから乗れ」


………なんで先に乗ってるんだよ! とツッコミを心の中で入れながらも、木戸先生の催促に応じ、俺達はバスに乗り込んだ。





――勿論、この後とてつもないトラップハウスに踏み込むことになるとは俺達の誰一人として夢にも思ってない。













その2に続く。

という訳で、その2に続きます。はてさて、零牙達派遣部の運命はどうなることやら……次回を待て!

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