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平凡ではない日常。(無期限更新停止)  作者: 月影雅輝
第二章[戦いの序章]
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第五十四話[戦い終わったその後は]

二日連続更ッ新ッ!!

こんなこと滅多にないですよ。いやー、早く書きあがってよかった。

それでは、次回に繋がる重要な話である今回。

本編を~~~~どうぞッ!!

―――さて。鬼達との戦いから数時間後。日はすっかり西に傾き、時刻は夕暮れ時となっていた。

黒鬼ゴゥグとの戦いが終わった後、回収した全ての魂を明の【封印書】に封印し、鬼達が乗ってきた落下物の残骸を回収した後、俺の覚醒状態について説明した。・・・皆がかなり興味をしめしていたのは、言う間でも無いだろう。

とりあえずはミストの能力によって、沈んだ地面を元に戻し、時間を動くようにした。

その後、疲労した体に鞭を打って体育祭に励んだのである。今日は非常に疲れた。ちなみに、白組が圧勝であったことは言う間でも無い。

そういえば帰り際に昴と真一が、「あの鬼達は何だ! 何でお前達はアイツらと戦ってたんだ!!」とか喚いていたような気がする。

さて、そんなこんなで体育祭を終え、帰路に付いている俺達の三つ(・・)の影は縦に長く伸びていた。


「それにして、同じ道だったとはね」


俺が左側を向いて言う。左側にいるのは、今回仲間になった、遊桜零だ。本当は部室まで行って、色々と話したいところだったが、体育祭のこともあったので、後日。と言う運びになったのだ。


「もしかしたら、家は隣同士だったりしてね」


遊桜さん・・・いや、零は笑いながら言う。・・・とりあえず、仲間は名前を呼び捨てで呼ぶということは伝えてある。


「・・・充分にありそうね、それ」


俺の右側の明が呟く。・・・それにしても明よ。なにか嫌なことでもあったのか? 顔が怖いぞ。

まぁ、実際に言ったら怒られること間違い無しなので言わないことにするが。


「さ~て、早いところ帰るかなぁ・・・」


今日の晩飯はどうしようか。そんなことをのん気に考えながら家までの道を歩いた。











「・・・本当に隣とはね」


零の家の場所を聞いて、俺はそう呟いた。

本当に隣に零の家はあった。俺から言うと、一個奥。明の家からすると、左斜め前。


「それじゃあ、また明日~!」

「明日は休みだぞ~」

「あっ、そうだった。じゃあ、明後日ね~」

「明後日は振り替え休日よ~」

「あ、それじゃ、明々後日?」


そんな、アホ丸出しの零との会話をし終え、それぞれ家に入ろうとしたところ。零がなにやらハッとして、こちらに近づいて来た。


「あのさぁ、ちょっとお風呂貸してくれない? 家のは丁度壊れてて・・・」

「ん? あぁ。別にいいけど。明ぃー!」


俺は家に戻りかけた明を呼び止める。

すると、明はパタパタとこちらに寄って来た。


「なに?」

「ついでだから、お前も俺んで風呂入っちまえ」

「ふえっ!?」


すると明は顔を真っ赤にさせて固まった。

オイオイ、大丈夫かよ・・・。


「・・・・あぁそうだ。ついでだから晩飯食っていくか?」

「う~ん・・・そうさせてもらおうかしら。丁度、両親は遅くなるみたいだし」

「そうか。んじゃ、飯の方が早くなるけどいいか?」

「いいわよ」

「おし、わかった。んじゃ、二人共、着替え忘れんなよ~」


俺はそう言うと、二人に手をヒラヒラと振って家に戻っていった。











んっと・・・こんなもんかな。

俺は家に戻ってきてから、着替えもせずに―――勿論、手を洗ってうがいもしたぞ?―――料理に勤しんでいた。

すでに料理は出来上がってしまった。皿にはもう盛り付けてある。白米を持った茶碗もちゃんと三人分。

俺はリビングに盛り付けた料理を置いて、エプロンで濡れたてを拭いた。


―――ピーンポーン


ふと玄関の方を向いた瞬間、チャイムがなった。丁度いいな。

俺はスリッパをペタペタと鳴らして、急いで玄関の方へと向かった。


―――ガチャ


玄関について、まずいつも明が使っているスリッパと、来客用のスリッパを準備してからドアを開く。


「こんばんはー」

「こ、こんばんゎー・・・・」


元気な零の声と、ドンドン聞こえなくなっていく明の声が同時に聞こえる。

二人ともまだ体育祭の時の、ジャージ姿。二人とも着替えていないようだ。


「いらっしゃい。もう飯は出来てるから、早く上がってくれ」


俺は二人を素早く家に上げ、飯を済ませることにした。














「ごちそうさまー」


最後に食べ終わった零が言う。俺はそれを確認してから食器を下げる。


「いやー、零牙君の料理って美味しいね」


零が椅子の背もたれによっかかりながら言う。


「そう言ってくれると、作ったかいがあるよ」


俺は下げた食器を流し場に持っていって、軽く水で流す。

後は風呂上がった後でもいいかな。


「あ、そうだ。もう風呂沸いてるから、入っててくれ」


俺はそう言いながら、そのままリビングを出て、階段を上がって自分の部屋へと向かった。













「―――・・・んっ?」


ふと目が覚める。見えるのはいつもの天上。・・・・あぁ、俺の部屋だ。

俺は上体を上げて部屋を見回す。電気はつけたまま。服は学校指定のジャージ。確か、晩飯が終わった後、何かやり終えてない事があったから、二階で済ませようと・・・・・駄目だ、頭がボーッとする。

風呂はまだだったな・・・沸いてるはずだから入って、目を覚ますか。

俺は横たわっていたベッドから、反動を付けて立ち上がる。スプリングの軋む音がしたが、魔術で強固にしてある為、余り気にしない。

タンスから着替えを取り出して、部屋を出る。










―――タタタッタタッタッ


不規則なリズムを刻みながら階段を駆け下りる。

どうも昼間にかいた汗と、寝汗でベタベタする。服が纏わりついて実に気持ち悪い。早いところサッパリするか。

風呂に向かう前に、リビングを見るが、明がいた。どうやら風呂上りのようで、バスタオルを肩にかけている。

・・・確かもう一人誰かいたような気がするが、頭がボーッとするし、早くサッパリしたいというのもあって、余り気にせずに風呂へと向かった。




―――この後、悲劇が起こるとも知らずに。




リビングを過ぎ、玄関近くで左に曲がる。そこには一つのドア。ここから脱衣所、風呂場と繋がっている。

ドアノブに手をかけるが、不意にあくみがこみ上げる。一度、大きくあくびをして、改めてドアノブに手をかける。


―――ガチャッ


勢い良くドアノブを下げ、押す。脱衣所の光景を見た瞬間、俺は硬直する。


「えっ!?」


零がいた(・・・・)。丁度風呂上りのようで、タオルの右手に持っている以外、その体には何も身に纏っていなかった。

あぁそうだ。零が来てたんだ。家の風呂が壊れたからって俺んの風呂貸してくれって言って、来てたんだっけ。

・・・後ろからとてつもない殺気を感じる。あぁ、分かってるさ。明だろう?

俺は体ごと後ろを振り返る。明だ。陽炎や般若やら鬼やらなんやら背負っている。


「れぇ~い~がぁ~・・・!!!」


本日二度目のお怒り。・・・許してはもらえないだろうけど、一応言い分けをしておく。


「あっ、あのだな、ちょっとボーッとしててな、眠かったからちょっと気付かなかったっていうか、不可抗力というか・・・つーか、湯気が立ち込めてて重要な部分は見えてなっ(バキッ


ジリジリと後ずさりをする俺に、問答無用と言わんばかりの右ストレート。俺の左頬に食い込む。本当なら避けること訳ないのだが、錯乱してる為無理。普通に痛くないはずなんだが、こういう時ばかりは怪力。俺でも軽く記憶が飛びかけるほどのパワーを有する。・・・・力の使いどころ間違ってるよなぁ、絶対。

俺はそんな事を一瞬の内に考えながら、後ろへと倒れる。零がいる筈だが、さすがに避ける。

そのまま床に倒れこみ、ベシャっと水っぽい音がする。・・・どうせ洗濯するからいいか。

嗚呼、明が飛び掛って来る。





その夜、近所中に断末魔が木霊した。













~一方、とある夜道~


「それにしてもよぉ、お前も頑張るよな。体育祭の後に部活なんてよ」


そんなことを呟きながら、二人の少年の内の一人―――北野昴は伸びをしながら、もう一人の少年に話し掛ける。


「それはお前もだろう。充分に走ったのに、またグラウンドを走るなんてな」


もう一人の少年―――入江真一はあくびを噛み殺しながら返す。


「それにしても、遅くなりすぎたな」

「そうだなぁ。う~ん、近道でもあればいいんだけど」

「あることはあるんだけどな・・・」

「んっ? あるのか?」

「あぁ。不気味だから、夜はあんまり使いたくないんだけどな」

「どーでもいいから、使おーぜ。その近道。どこにあるんだ?」

「そこだ」


真一が指差したのは、とある廃ビル。


「あそこ、壁が崩れてるところが二箇所あるから、そこを通って近道するんだ」

「そうか。じゃ、早く行こうぜ!」


昴は真一が指差した廃ビルに向かって駆け出す。それに真一が続く。


「おっ、確かに壁が崩れてるな。ん・・・しょ、うし、潜り抜けられた。真一、早く来いよ」

「待て・・・よい・・・っしょっと。よし、行くぞ。向こうだ」


壁に開いた穴を潜り抜けて、真一が反対側の壁に駆け出す。昴はそれに続く・・・が。


―――ヒュオォォォォォォォ・・・・


風が吹き抜ける。それと共に・・・・。


「うおっ、早く行くか!」

「そうだな・・・って」


二人の目の前に一つの人影が現れる。人のような姿をしているが、なにやら鎧を着ている。大きさは普通の人間と同じ位。両手には刀のようなものを握っている。


「不審者?」

「・・・か?」


どうやら、ソイツは二人に気がついたようだ。こちらを向いた顔は、青い。まるで人間じゃないようだ。

真一は持っていた荷物の一つから竹刀を取り出して、素早く構える。

ソイツは真一に向かって飛びかかる。


「真一!」


昴は叫ぶ。が、真一は避けることも出来ずに斬りかかられる・・・ように見えたのだが、刀を持ったソイツは真一の中に吸い込まれていくように消えた。


「・・・お、おい」


昴は真一に声をかけるが、真一は「カラン」と竹刀を落とし、力無くこちらを振り向く。


「真一・・・? 大丈夫か」


そう問い掛けるが、真一は何処から取り出したのか、さっきまでいたアイツの持っていた刀を両手に持っていた。そして、昴に向かって飛びかかる。


「グオォォォォォォ!!」

「う、うわぁぁぁぁぁぁ!!」


昴は出口に向かって逃げ出す。全速力で。陸上部であるということもあるからだろうか? あっという間に反対側の壁へと辿り着いた。

だが、真一は思った以上に早かった。すぐさま壁へと追い込まれた。


「おい、真一・・・冗談だよな? そんなことするような奴じゃないよな、お前?」


怯えた様子で昴は問い掛けるが、真一は関係無しに両手の刀を振り上げる。


「グガアァァァァァッ!!」

「た、助けっ・・・」


真一の方を向いていた昴は、後ずさりをしようとするが、足を滑らせてしまう。すぐ後ろには壁がある。昴は壁に後頭部を強く打ち付けてしまった。


「がっ!」


一瞬意識が飛びかけるが、なんとか意識を保った。昴はそのまま地面に尻を付く。

真一の姿(・・・・)をした(・・・)真一では(・・・・)ないモノ(・・・・)が振り下ろした刀は、昴の開いた足の間に刺さっていた。

どうやら、かろうじて助かったらしい。だが、次は無い。恐怖で足がもつれ、立ち上がれない。頭がボーッとして、視界も霞んできた。

・・・ここで、死ぬのか。

昴はそう思った。だが、同時にこうも思った。

死にたくない、生きたい! この場を逃げて、生き延びたい! と。

―――死にたくない、死にたくない、死にたくない!!

そう思えば思うほど、何だか力が溢れてくるような気がする。霞んでいた視界も、心なしか見える。

昴は足に力を込めて立ち上がった。

まだ頭がボーッとする中、昴は真一の姿をした何かに体当たりをかました。油断していたのか、尻餅をついた。

その隙に、昴は近くにあった壁の穴を潜って駆けた。廃ビルから離れるように、一生懸命駆けた。

途中、躓いてこけて膝を付いて、両手も地面に付いてしまった。良く見ると、何か頭から垂れている。

・・・赤い? そう思って後頭部に手を回す。


「つっ・・・・!」


痛い。どうやらさっき後頭部を打った時に傷が出来たらしい。

だが、すぐに立ち上がる。早く、早くあの廃ビルから離れないと!!

昴は全速力で街中を駆けた。いつもより速く走っていることに気付かずに。その身の能力が目覚め始めていることにも気付かずに。














「くそっ・・・傷に染みる。あいつ、ホンット容赦無いな・・・」


俺は顔に出来た傷の一つを押さえながら呟く。

他にもいろいろと傷が出来ている。・・・あれは軽く死にかけた。三途の川が見えて、向こう岸で父さんと爺ちゃんが手を振っていたのは気のせいだと思いたい。


「にしても、気絶してる途中に何か嫌な気配がしたのは・・・」


気のせい・・・じゃない筈。それだけはハッキリしていた。何の根拠も無いけれど。近い内に何か起きるのは確実だった。

何事も無ければいいんだが・・・・。














次回、[その力、憎しみの為に]に続く。

さて、ボッコボコの零牙君になにやら能力が目覚めかけた昴。そして、豹変した真一。

一体、何が起こるのか!? 次回を待て!!

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